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正しい姿勢って、どんな姿勢?

「姿勢をよくしたい」という目的で、
ワークショップやレッスンを受けに来られる方も結構多いので、
今回は「姿勢」について思うところを。

「○○する時は、正しい姿勢で」なんて書いてあるのを
よく見かけると思いますが
一体、正しい姿勢ってどういうことを言っているのでしょうか?
背筋がピンと伸びている状態?
壁に頭と肩とお尻と踵がついた状態?
皆さんにとって、正しい姿勢ってどんな風でしょう?

頭の中で正しい姿勢を思い浮かべてみてください。
そして実際に、自分が思う正しい姿勢をやってみてください。
その正しい姿勢でどれぐらいの時間過ごせますか?
何時間でもその姿勢でいられるのであれば
それは「正しい姿勢」なのかもしれません。
でも、実際のところ、時間が経てば経つほどしんどくなってきていませんか?

本来、「正しい姿勢」って、しんどくなるようなものじゃないはずですよね。

実は、おそらく多くの人が
「正しい姿勢」をしてくださいと言われた時に
自分が正しいと思う位置に身体をポジションニングして
その状態をキープしようとしているのではないでしょうか?

位置づけして、その状態をキープしようした瞬間から
筋肉って硬直し始めます。
自分が正しいと思った姿勢でも、位置づけした瞬間から必然的に筋肉が緊張し始めしんどくなってくるわけです。

写真の女性、
左側は明らかに悪い姿勢の例として挙げられる写真かもしれませんが、
右側はどうでしょう?
いい姿勢だと思いますか?
私にとっては、
「頭あーして、肩と下っ腹、背中全体と膝もこーしてあーして」と
ツッコミどころ満載です。
全然楽そうに見えない。

アレクサンダー・テクニックには「正しい姿勢」という概念はありません。
姿勢と考えた瞬間、位置づけしがちになるからです。
大事なのは、
座っている時も立っている時も歩いている時もスキップしている時も
どんな状態であっても
その人自身の身体全体で、バランスの取れた拮抗関係が保たれていること。
それは常に普遍的で、且つ流動し続けているのがポイントです。

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