スナネコの一般飼育規制に関してもっと考えるために

発案者だからこそ、スナネコの飼育や販売に対して規制を求めていきたいと思ってはいるのだけれど、特定動物への指定がダメだった場合のことについてもいろいろと考えてはいる。そして、特定動物への指定そのものも、リスクが伴うことだって認識するようになってきた。その中で、指定以外の選択肢を選ぶことも重要であるのではないかという考えもでてきている。だからこそ、今回はその考えについて整理していきたい。

まず、飼育には特定の環境が重要であるということから、免許制にしてみてはどうかという考え方だ。海外でも実践されたこともあるのだが、更新の難しさなどから逆に生きものを飼育できなくなったことで逃がしてしまうという事例も存在している。

次に、絶滅のおそれは少ないが、診察可能な環境や飼育インフラが整備されていないことから「飼育が難しい生きもの」というラベル付けを行い、飼育に相当な制限をかけることだ。とはいえ、「難しい」ではあって「できない」ではないことから、実効性に疑問もある。

そして、野生動物の飼育をそもそも禁止するという発想もあり得る。しかしこれに関してはブリーディング個体と偽って売買を行う業者が出てきてしまうこともあり得るのでなかなか難しいだろう。

でも、これらすべてに共通しているのは、「どの生きものを指定するか」という議論だ。現状の特定動物の議論も、爬虫類などの愛好家からすれば、「大した違いがない」という理由で似たような種類の生きものを規制されてしまったということもあるようだ。そして、「これも指定するのであればあれも指定しろ」という声も出てくることで、生きものを飼育するという楽しみを根こそぎ壊してしまうのではないかという危惧もある。

改めて、「僕が使おうとしている力」の恐ろしさの一端についてきちんと学ばなければならないだろう。

そして、僕はどうしたいのか。とりあえずは一番の目標として、「スナネコの一般販売の規制と、整備された設備以外での飼育の規制」だ。だが、それを行うには現状の制度では不十分な部分もあるし、特定動物への指定であっても拡大解釈といわれてしまえばそれまでだ。だからこそ、次の案についても考えなければいけない。だが、先に述べた3案ではどれも穴が多い。その穴を減らしつつ、かつ使いやすいようにしていく必要があるからこそ、発信者としての責任として考えていくべきなのはわかっている。けれど、なかなか思いつかない。それこそ、スナネコに特化した法律になってしまうだろうし、それでは他の生きものたちのことを考えるとスナネコだけを特別扱いするわけにはいかない。そうなると、エキゾチックアニマル全般に及ぶ規制にせざるを得ないのだが、そうすると種類の指定でもめることになる。

そうなってくると、思いつく限りでは、「高額な生きものの場合、飼育環境や動物福祉が満たせない状況での飼育を禁止すること」にはなるだろう。でも、それを確認する人の労力が大変なことにはなるからそれはそれで難しくなる。ガイドラインを作る必要もあるし、それに伴ってさまざまな方から意見を聞く必要もある。そういう意味ではなかなか難しいが、適切な範囲での執行はできそうではある。

事前にどこの動物病院に通院するのかとかを申請する必要があるとかでネットワークを作れればいいとは思うけれど、僕は生きものの飼育経験に乏しい以上、きちんとした判断を自分で下すのは難しいとは思う。

議論の先を見越してはいるけれど、勉強不足な部分もあり、この場での結論はなかなか難しい。

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