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【かくかくしかじか 小噺 Vol.13-14】

■本日のおはなし。 
>>食事の楽しみ方とか。

固定観念というものにとらわれてはならないと思うけれども、人間自分が思っている以上に固定概念にとらわれているものだ、と思ったのはつい先日のこと。

いつも私は営業中、調理のために背を向けているので、お客様がどんな表情をして自分の料理を召し上がっているのかがわからない。

ある日、箸をお願いされたことがあって、それから私は箸とナイフを置くことにした。

そうこれまで、インド料理という視点にとらわれすぎて、元々は手食という概念にとらわれすぎてしまっていたのだと思う。だから、日本でカレーを食べるときのようにスプーンとフォークは用意していたけれど、箸やナイフは置いていなかった。

しかし思い返してみれば、かつて何年か前の自分も目の前にある料理の食べ方がわからなかったり、ホールスパイスが入っていた日にはもはや食べていいものかどうかも判断がつかなくて、えらく緊張しながら食事をしていたことを思い出す。

この気持ちが自分の感覚からすべて消えたわけではなかったけれども、『私』という視点で物事を考えるのではなく、『人間がいる数の分だけ』様々な食べ方や時間の過ごし方があることに気づかされたような一瞬であったことには間違いがない。


>>ツグ―さんのはなし
 ① イベントこぼればなしの序章

やりたいね、と声をかけていただけるのもうれしいことで、「やりましょう!」「〇月〇日どうですか」とお声をかけていただくのはもっと嬉しい。それが自分の大好きなお店ならもっと嬉しくてたまらなくて、二つ返事だったのはイベント一か月くらい前のことだったと思う。

私が日本酒の世界に魅了されたのは春のこと。それから『旅する酒屋ツグ―』というとても素敵なお店に出逢って、日本酒の勉強をさせていただいたり、たくさんコミュニケーションをさせていただいたり…

裏表がなくて、はきはきとしていて、日本酒を愛してる!というのがきらきら全身と目力で一目みてわかる店主のERIKOさんとERIKOさんを全力でサポートし、自らもアイデアと日本酒の知識が豊富でERIKOさんと一心同体でたくましいユウキさん、プラスアルファの知識を惜しげもなく披露してくださるスタッフの方々…いつの間にかすっかりお店に惚れてしまって、冷蔵庫の中が日本酒だらけになっている。スパイスだけでなく、違うことが頭の中に入るというのもとても楽しくて……
――でも結局はスパイスの料理と絡ませるイメージを沸かせてしまうのだけれど。

どんな風に感じたのかをとても大切にしてくれるツグ―さんにいると私はすごく幸せになれる。

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