見出し画像

ライブ配信コンサートの可能性〜後編〜

こんにちは。フルーティストの岩崎花保です。ご訪問ありがとうございます( ˘ω˘ )

前回「武蔵ホール30日間ライブ配信プロジェクト」に出演させていただいた感想を書いたのですが

後編はもう少し突っ込んだ内容に迫ってみたいなと思います!

トークが肝

トラヴェルソとチェンバロの生放送というのは(私が知る限り)この日が日本初だったのではないかなと思っています。
フルートとピアノと比べるとまだまだ聞いてもらう機会の少ない楽器のネット配信…。
当日まで音楽マニアが多いのか、それとも全然知らないけど興味を持ってきてくださる方が多いのかわからない状態でした。

じゃあ、どんな人が見ても楽しい配信ってなんだろう???

そこをよく考えた結果、喋りが重要だと思ったので最初の1時間は実演を交えたレクチャーにして、後半はそれを踏まえた上で実際に演奏を聴いていただく、という2部構成にしました。
演奏会なのに前半1曲も演奏しないってなかなか攻めたプログラムですよねw

蓋を開けてみると、やはり初めて聴きます!という人が多かったので、この形にして正解だったかなと思います♪

プレゼンが大事

クラシックは敷居が高いからお客さんが集まらないっていう議論がTwitterで繰り広げられてるのをたま〜に見かけますが、単純にプレゼン不足なんじゃないかなぁと思うんですよね。広報にしろ、演奏会の内容にしろ、全面的に。
(もちろん本当に合わない人というのも居る)

だって、いきなり知らない人が身近じゃない楽器を使って知らない曲を演奏してたら、意味不明じゃないですか?
そりゃ来ないでしょ、と。(FF7レノ風)

ポップスに比べたらやはりクラシックはある程度知識が無いと楽しめないものです。日常でクラシックと触れ合う機会も普通はあんまりないし。

でもそれをお客さんに「勉強してきなさい!」って投げちゃったら、そこで終わってしまう。
だからまずは楽しいんだよってアピールして、来てくれた人たちには「知識」の部分を身近に感じてもらえるように伝えることができれば、クラシック音楽自体はみんなが楽しめるコンテンツだと思うのです。

そんでもって、ネットが発達した今はそれを沢山の人に伝えるチャンスでもあるわけで。
今頑張らないでどうするの!?と個人的には思うのでした。

喋りは慣れ

あとは上手く喋れるかどうかです。笑
私は喋る演奏会を今まで沢山やってきているので、トークと演奏の配分とか、内容の濃度とか、時間の感覚をある程度持っているのですが、相方の西野くんはかなりテンパってましたね。それはそれで面白いんですけど…!

これに関しては完全に慣れだなぁ思います。私だって最初から出来ていたわけじゃないし、たくさん失敗もしてきたからなんとなく道が見えるだけなので。これからもトライアンドエラーの繰り返しです。

SNSの活用

当たり前過ぎることですが、まずはネット上でアピールできる場所を用意しておかないと何もできません。

まだまだ紙の需要(チラシ)もあるとは思いますが、ネットを活用すれはコストも削減できるし、挟み込みに行ったりする時間も減らせて良いですよね。
私は自分の演奏会のチラシを一人で1万枚挟み込んだりしていたので(我ながら気合入ってるw)その辺の大変さはよく理解しているつもりです…。紙重いし、お金かかるし、挟むの時間かかるもん。

でもSNSもラクではありません。マメに更新しないと意味ないし、心がタフじゃないと続けられないから。

今はフォロワーの数がそのまま自分の戦闘力になってしまう時代なので、日頃からコツコツ自分のファンを集めていくのが1番大事で、1番大変なことだなぁと思います。

アイディア勝負

オンライン上で、普通の演奏会でありがちな内容をなんとな〜くやっても面白く無いし、それだとわざわざネット配信でやる意味を感じられないなぁと思います。情報過多世界では埋もれて終わってしまう。

なので【自分のセールスポイント】と【世の中の需要】と【オンラインの特性が生きる】ことをよく考えて企画を練る必要があると思います。

これを知るためには、色んな人の配信を見るのが1番勉強になるので、無料のものも有料のものも、YouTubeでもzoomでも、クラシックでもジャズでも沢山見に行くのが近道です。
お客さん側の目線を自分の中にも持つことはとても大事だと思います。

収益化の難しさ

今回のタクティカートさんの企画では、YouTubeが収益化するまではpaypalによる投げ銭箱の設置をして、条件をクリアした今はYouTubeのスーパーチャットの機能を使用して収益の対策をされています。
YouTubeではURLを販売することは禁止されているので、始まる前に入場料を取ったりはできません。
そこが悩ましいところだな…と思います。

入場料を取るより投げ銭でガッポガポな人もいるかもしれないけど(というか今はこれがスタンダードになってきている)
逆に本当に素敵なのに完全無料になってしまう人もいるってことですもんね、、、難しい…。

ライブ配信のサービスも続々と出てきていますが、どこを使ってもメリットとデメリットがあるので、サービスのテンプレートに頼ってばかりでは無く、自分でも工夫をする必要があるなと思います。

機材の調達の問題

配信にどの程度のクオリティを求めるかで、かかる経費がぜんっっっっぜん変わるわけですが…

正直、タクティカートさんで使っているような機材&クオリティを個人でやるのは無理です。配信前に破産します。笑
それに技術的にも個人だけでは網羅できないと思います。何回も現場踏んでやっと習得できるものだと思うし、一応私は音楽家だからそこにめちゃめちゃ時間をかけるのはコスパが悪いです。

たぶんこれから機材や技術さんをコミコミでレンタルできるようなサービスも出てくるかなと思うけど、安くはないだろうなぁ。こういう時世の中はお金だなぁと思いますよね( ´・ω・`)

結局、自分で揃えられる範囲は揃えておく必要があるし、機材はトラブルがつきものなので最低限知識も持っていないとキケンですよね。

他人の力を借りないと出来ないけど、そのためには自分もある程度勉強していかないと、です。

まとめ

いつもに増して、私の頭の中の散らかり具合が如実に出ている文章になってしまいました。笑

ひとつ言えるのは、コロナ前より今の方が間違いなく演奏家として生きるのが難しい世界になっているなぁということです。色んな面でふるいにかけられている感。

不安も多いですが、私はフルートを仕事にすると決めた中1の時から「何がなんでも生き残る」を目標にしているので、これからもそこは変わらずにドンドコ進んでいく所存でございますo(`ω´ )o

最後まで読んでくださりありがとうございました♪

ガンバレ!と思ってくださった方は、サポートしていただけると嬉しいです。インスタントコーヒーからコンビニのコーヒーにレベルアップできます…!