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JO MALONEのイギリスらしい香りを楽しむ

「香り」の世界を広げて

「香り歴史」を辿る

香り、お好きですか?そういえば、ワイン、紅茶も、ふわ~と香る香りそのものを楽しむところから、その奥深い世界が広がります。身にまとう香りの世界も、単なるエチケット以上に、精神性そのものを語る力があったりします。本当に香るものが好きな私ですが、その時に好きな香り、落ち着く香り、というのは、その時々の精神状態、自分そのものを表していると言えるかも知れません。

いわゆるフレグランスについて、自分の「香り歴史」を振り返ると、不思議と、イギリスの香りを愛用している?と気づきました。
香りに最初にはまったのは、学生時代に初めてロンドンに行ったとき、ちょっと背伸びして飛び込んだ憧れのペンハリゴンPenhaligon'sがきっかけでした。重厚なアーケードの中の英国王室御用達の格式ある名店、二十歳そこそこの自分には、ちょっと手が届かないかも、、、と思いつつ、そんな私に優しく香りの魅力を教えてくれたのがPenhaligon'sのローズの香りでした。

その後、シャネルなどメゾンブランドものの有名どころも一通り「香りの経験」を積み、フランスのパルファン・ロジーヌ パリやラルチザン パフュームといった香水専門点もの、またイタリアのサンタ・マリア・ノヴェッラもフィレンツェ本店に行ってしまったほど好きでたまらないのですが、どうしても、なぜだか、イギリスへ戻ってきてしまいます笑。イギリスの中で、ペンハリゴンに戻り、フローリスに行き、クリードに背伸びしたりしながら、この4,5年は、ジョー マローン ロンドンが異例の継続愛用中です。

JO MALONEの良さ

イギリスの香水の良さは、潔さ、シンプルさ、上品さ、でしょうか。甘さがなく、自然そのものの香りを大事に、極力ケミカルな要素がないところが大好きです。香水を着けすぎて頭痛がする、とか、周りの人に迷惑かけた、とか、そういうことが、イギリスものでは起こりにくいんじゃないかな、と思います。
そうした素敵なイギリス香水の世界において、ジョーマローンの特筆すべきところは、香りのペアリングを自ら提案しているところです。これを「セント レイアリングの哲学」としてブランドコンセプトの中心に置いています。普通は、調香師がこだわりを持って調合した香りを、敢えて混ぜて使ってみよう!なんてありえないんじゃないかな、と思うのですが、こここそが私が気に入っているポイントです。
香りをまとう理由は人それぞれですが、私にとって香りは、いつの頃からか、外界で自分を保つための大切な存在にとなっています。中毒、笑というよりは、香りには、やはり、記憶を呼び起こしたり、認知に作用し行動に影響を与えたりと実にすごい効用があることを実感しているからかもしれません。
まずは、香りがあると落ち着きます笑。さらにジョーマローンの場合は、その日の予定やモチベーションに合せてて、今日は、仕事をきちんとしたいから清涼感だけでなくもう少しピリッと辛口で行きたいな、とか、お祝い事だからもう少し華やいだ気分にしたいな、とかアレンジできるので、楽しいですよね。
また、ペアリングできるほどに、どの香りも一定程度の調和が保たれていて主張しすぎず、しかし個性を持って優しく香る、というところが、ジョーマローンを飽きずに使い続けられる理由かもしれません。
購入するときは、100mlボトルにして、アトマイザーに移し、いつもポケットやバッグに忍ばせています笑。もうお守り状態ですが、いつも香りがそばにあると、どんな時も、いつもの自分で居られます。
ペアリングしなくても、単独で楽しむことももちろん多いのですが、購入すると、必ず香りのサンプルをいただけるので、これも楽しみです。特に、ボディミルクのサンプルは、フレグランスと違うまろやかな香りがまた素敵、香りの楽しみ方が一気に広がります。

JO MALONEの大好きな「香り」たち

では、私がジョーマローンで何のためらいもなく笑、100mlを買ってしまった大好きな香りたちをご紹介します!

1 ENGLISH PEAR & FREESIA

基本の香りとして、まずおすすめされるJo Maloneを代表する香りです。この香りを嫌いな人はいない!でしょう~。爽やか、フレッシュに、白いお花と花梨のようなフルーツの香りが、甘みを最小限に抑えて、清潔感ある石けんのように香ります。かといって単純ではないウッディーな複雑さもあり、イギリスの香りの雰囲気を存分に楽しむことができます。
こちらの一本をベースに、他の香りとミックスすることが、楽しみ方の第一歩です。ほんと、いい香りです。もう1本、買っておこうかな~といつも思うのですが、他の香りも素敵なので、ついそちらを買ってしまいます。ここで気づくのですが、実は自分はとても辛口好きだということ。真の辛口好きには、少しだけ甘さが気になるのかもしれません。でも纏えば、必ず、素敵な香りと褒められる香りであることは間違いありません。
(トップノート:ウィリアム ペアー、ハートノート:フリージア、ベースノート:パチョリ)

2 BASIL & NEROLI

「最高におしゃれで若々しく楽しいロンドンの街からインスピレーションを得た香り」(Jo MaloneのHPから)というくらい、まさに、英国御用達ブランドとは一線を画すジョーマローンのストーリーを体現した香りです。甘み一切なしなのに辛すぎず、ネロリのフレッシュさがバジルの潔さと調和して、ふわっと。。。こういう調香は、イギリスだから、生まれるんだな、と思わせてくれる香りです。基本、石けんのような香りが好きで、そんな清潔感はもちろん備えつつ、キリッと気持ちを引き締めてくれる、パリッとしたいときに付けたい香りです。
(トップノート:バジル、ハートノート:ネロリ、ベースノート:ホワイトムスク・サンダルウッド)

3 ENGLISH OAK & HAZELNUT

辛口の香りをお願いします。。!とお伝えしたところ、こちらをおすすめされました。樫って紳士用?ヘーゼルナッツって温かみ?、大丈夫かな、と想像もつかないですが、ヒバのような香りはまさしく森林浴。。。かといってグリーンノートだけでない、静謐な土の香りが、涼やかだけれども深い温かみを感じさせます。かといって森、土、というナチュラルさだけでない、フォーマルな都会的な雰囲気も醸していて、なんか、ほんと、ザ・イギリスな自立した大人な香りです。辛口すぎる?と思って香りをまとっても、その人らしく香る素敵な香り、、、スパイシーなのに安心感がある魅力に、ついついリピートしてしまう一品です。
(トップノート:グリーン ヘーゼルナッツ、ハートノート:シダーウッド、ベースノート:ローステッド オーク)

4 LIME BASIL & MANDARIN

ジョー マローン ロンドンを代表する香りとして、香り好きに愛される香りとして、スタッフの方にも、お勧めされる香りです。ライム、マンダリンのシトラスノートにバジル、ホワイトタイムがエッジを加え、まさに「清々しいモダンクール」な雰囲気を醸します。そこにウッディーさが加わり、トラディショナルなシトラスコロンの様相も呈しますが、絶妙に紳士の香りに寄りすぎず、爽やかな風薫るようなシンプルで潔い香りです。甘辛の調整役としても重宝。お気に入りの香りにペアリングすることで、一気に辛口に引き締まります。。
(トップノート:マンダリン、ハートノート:バジル、ベースノート:アンバーウッド)

JO MALONEの次に気になる「香り」たち

ここでは、サンプルでいただいた香りなど、ちょっと気になる香りを記録しておきます。

WILD BLUEBELL

夏の涼やかなスズランの香り。まさに水色の世界がふわ~と広がり、爽やかでたおやかな香りが夏の避暑地の森の木陰を思い起こさせます。個人的には、スイカWatermelonのような香りが気になってしまい、フルーツだと、どちらかというと柑橘かベリー系、ペア、プラム系が好きな私は、ちょっと苦手な方向性です。でもスイカ、メロン系、お好きな方、いらっしゃいますよね。そういう方は、これこれ!と言うかもしれません。なんと、好きな果物に影響されるのか!?説でした。
(トップノート:ブルーベル、ハートノート:パーシモン(柿)、ベースノート:ホワイトムスク)

Oud & Bergamot Cologne Intense

中東の伝統的な香り。神秘的で貴重なウードによりもたらされるブラック ムスクの豊かさが、爽やかなベルガモットの輝きと調和し、妖しく魅了されるような香りです。(素敵なリード文だったので、公式HPをほぼ引用。笑)
エキゾチックで重くなりがちなところ、シダーウッドとベルガモットが、湿った石畳感と清涼感を添えていて、こういう香り、いつか、使いこなしてみたいですね~。なんというか、海外ムードのある香りなので、いろいろと妄想が広がります笑
(トップノート:ベルガモット、ハートノート:シダーウッド、ベースノート:ウード)

Wood Sage & Sea Salt

海のミネラル感が、無機質でクールな感覚と海への高揚感を同時に呼び起こします。実は前回100mlどうしよう、とかなり迷った香りです。パウダリーな石畳感(これ、本当に個人的な感覚で分かりにくいですね 笑)が、好きに転ぶか、気になって使えなくなるのか。。。でもジョーマローンなら、ペアリングしちゃえば怖くないのでした!そうそう、やはり、海なので、夏に向けて試してみようかなと思います。
(トップノート:アンブレット シード、ハートノート:シーソルト、ベースノート:セージ)

Blackberry & Bay

ブラックベリーの可愛らしさを若干感じつつ基本的に辛口に落ち着くところが癖になる香り。なんというか墨汁のようなワビさび感のある香りもあって、その硬質感がロンドンの伝統や街並みを感じさせて、やっぱりイギリスもの好きだなあと思わせてくれる香りです。Penhaligon'sのジュニパー、大好きなんですが、それをシンプルにした感じでしょうか。こちらも100mlどうしようかな組です笑。このシダーウッドが入っているもの、基本的に好きなのかもしれません。そしてこれも石畳感があるんです。カベルネ・ソーヴィニヨンの石畳感と似てます!
(トップノート:ブラックベリー・ブッコツリー、ハートノート:ベイリーフ、ベースノート:シダーウッド)

おまけ LAVENDER & CORIANDER

2020春の限定で発売されたラベンダーシリーズの1つです。ラベンダーのリラックス感に大好きなコリアンダーがどう香るのか、30MLボトルだったので試しに使ってみました。甘みは一切ないのですが、どうしても新車の香りがしてしまい。。。笑 小さい頃から苦手な新車の香り。車酔いに悩まされたトラウマが蘇ってしまうのかもしれません。記憶を呼び起こす香りのマジックですね。そういうときには、気分に合わせてミックスしちゃいます。そうすると、あら、不思議、自分のお気に入りの香りに変身します。
それにしても、トンカビーンの香り、気になりますね。今度、「ミルラ&トンカ」試してみようと思います。
(トップノート:セージ、ハートノート:ラベンダー・コリアンダー、ベースノート:トンカビーン)

やっぱり「香り」が好き


こうして振り返ると、自分の好きな香りの傾向が見えてきて、面白いなあと思います。トップノート、ハートノート、ベースノートの香り成分まで見てみると、さらに興味深いですよね。
好きなフレグランスに出会ったら、ちょっと深掘りしてみると、新たな自己分析が出来るかもしれません。
それにしても、香りの文化、紐解くと面白いかもしれません。そして香りの心理的な効用も深掘っていきたいです。興味は尽きませんが、やっぱり「香り」が大好きなこと、再認識しました。
また「香り」についてレポートできたらと思います!  

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