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心理学・脳科学の実験や知見をご紹介

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使える心理学・脳科学の知識を集めました。
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#自己啓発

「これまで思考」と「これから思考」

一言でいうと人は未完成のものに目を奪われる 活用シーン自己啓発、モチベーション、組織マネジメント、マーケティング 内容シカゴ大学の心理学者ミンジュン・クーによる2010年の調査 どちらの場合が人を目標に駆り立てるかを調査。 A:すでに完成されたものに集中する B:達成までやり残しがあるものに集中する 調査結果はBであった。 心理学的に正しいプレゼン スーザン・ワインチェンク (著) 100段の階段を上るとき、すでに上った数を数えるのを「これまで思考」。 残り何段あ

褒められることに疑いを持つ人々

一言でいうと理由の分からない成功を体験すると、次には失敗の言い訳ができる状況を無意識に作る。 活用シーン成功哲学・セルフハンディキャッピング 内容1987年 心理学者のスティーヴン・バーグラスとエドワード・E・ジョーンズによる実験。 まず、学生たちに難しい試験を受けさせる。 この出来がどうであっても、本人には「満点だった」と伝える。 そこで、彼らに「能力を落とす薬」「能力を高める薬」(いずれもにせもの)と称するものを、次の試験前に選んで服用するよう指示した。 すると

不安の87%は実現しない

一言でいうと取り越し苦労が多い 活用シーン自己啓発、メンタルヘルス 内容ある調査によると、不安に思うことの・・・ ・87%は絶対に起こらない ・7%は必ず起こる。 ・6%は少し防ぎようがある 『自動的に夢がかなっていく ブレイン・プログラミング 』アラン・ピーズ (著), バーバラ・ピーズ (著) 出典は明確にされていませんが、それなりに具体的な数字なので、それなりに調査されたのでしょう。 人は不安や恐怖には敏感です。 なぜなら、それが我々の生存戦略だからです。

「弱さ」を見せる「強さ」

一言でいうと弱さを見せられる人は強かった 活用シーンリーダーシップ、組織マネジメント 内容今回は学術的な実験ではありませんが、興味深い内容なのでピックアップしました。 1992年米大統領選の5カ月前 候補者のうち、ビル・クリントンの支持率は惨憺たるものだった。 対立候補のブッシュかとロス・ペローに大きく水をあけられていた。 そこで、クリントン陣営は「強さ」をアピールするのではなく、人としての「脆さ」をアピールした。トーク番組で子供時代や家族関係の問題をカミングアウト。

宝くじの高額当選者は、仕事をやめた?辞めない?

一言でいうと宝くじの高額当選者を調査した結果、大半は仕事を続けていた 活用シーン自己啓発、生きがい、仕事 内容ミネソタ大学 リチャード・アーヴェイの研究 1265名の宝くじ高額当選者にアンケートを実施した。 内容は、「宝くじが当たっても、仕事を続けましたか?」というもの。 結果、 85.5%は「仕事を続けている」と答えた。 「お金が入ったから働くのをやめた」という人は、わずかに14.5%だったといいます。 世界最先端の研究が教える すごい心理学(内藤 誼人) たぶ

封じ込めた感情は、必ず表面化する

一言でいうと「〇〇を考えないでください」と言われるとむしろ考えてしまう。 活用シーン自己啓発、感情のコントロール、感情の漏れ 内容社会心理学者ダニエル・ウェグナーの実験 実験の参加者は、「シロクマについて考えてはいけない」と指示される。 参加者はみな一瞬にして頭にシロクマを浮かべ、指示を説かれてもその指示を行われなかった対照群と比べ、はるかにシロクマについて考えていた。 『EA ハーバード流こころのマネジメント――予測不能の人生を思い通りに生きる方法』スーザン・デイビ

自分だけは大丈夫・・・?(2)

一言でいうと人は自分だけは大丈夫と考えがちであることが実証された 活用シーン自己啓発、リスクマネジメント 内容サンタ・クララ大学 ジェリー・バーガーによる研究 女子学生に「これから1年間で自分で望まない妊娠をしてしまう可能性は?」という質問を4つのカテゴリーで質問した。 結果は・・・ 自分自身 9.24% 自分以外の平均的な女子大生 26.97% 同年齢の平均的な女性 42.59% 子どもがいてもいい年齢の平均的な女性 46.03% ※0%がまったく妊娠しないだろう⇔

他人の不幸は蜜の味!?

一言でいうと他人の成功を想像すると不快感を感じ、その他人が不幸に陥ったと想像すると、快感を感じた実験 活用シーン自己啓発(?) 内容京都大学高橋英彦博士らによる実験 平均22歳の男女19人に、昔の同窓生が社会的に成功し、うらやましい生活を送っているシーンを想像してもらった。 →不安な気持ちに関係する脳の全体上皮質という部分が活動した(なんとなく嫌な感じがする) そのうらやむべき同窓生が、不慮の事故や遭い方の浮気などで不幸に陥ったと想像してもらった。 →側坐核という快

今すぐ創造性を高める、誰にでもできる方法

一言でいうと感情が動くと、創造性が高まる。 活用シーン自己啓発、創造性 内容ワシントン大学、クリスティーナ・ティン・フォン博士の実験。 102人を4つのグループに分ける。 それぞれに、別々の過去の体験を思い出してもらう。 Aグループ:感情の変化のなかった体験 Bグループ:幸せに満ち溢れた出来事 Cグループ:悲しみに浸っていた体験 Dグループ:感情の浮き沈みがあった体験 その後、RATと呼ばれる創造性を調べるテストを使って、感情と創造性の関係を調べた。結果、Dグループの創

「ついてる」と信じれば本当に幸運になる事が証明された実験

一言でいうと「ついてる」と思う人は本当に幸運になる 活用シーン自己啓発 内容 ハートフォードシャー大学のリチャード・ワイズマン教授の実験 A:「自分は幸運に恵まれている」と思っている人たち B:「自分はついていない」と思っている人たち この二つのグループの人たちに、「新聞に載ってる写真の枚数をかぞえてください」と指示する。じつは、ここには被験者に知らせていない仕掛けがあった。この紙面の中央には「実験担当者にこの記事を見たと言えば、100ポンド獲得できます」と書かれていま

五感をフル活用すると学習効率は劇的に上がる

一言でいうと学習プロセルの中で、能動的な行動が重要なことを証明した 活用シーン自己啓発、学習 内容子猫とバスケットの実験 1963年、ブランダイス大学のリチャード・ヘルドとアラン・ハインによるもの。 ①10匹の子猫を生まれた瞬間から暗闇で育てる。 ②数週間後1度に二匹ずつ外に出し3時間だけ光を当てる。二匹は回転木馬のような装置につながれる。 A:一匹は自分の足で歩く B:一匹はかごに入れられているがAのおかげで周りの景色が移り変わる 双方同じ景色を見、同じ空間を体感して

ゴムの手を自分の手と感じる不思議

一言でいうと身体の感覚は意外とあいまい 活用シーン? 内容2004年ロンドン大学、エアソンらの実験。 ゴムの手の錯覚と呼ばれています。 被験者の片手を机の下や、衝立を立てて隠してしまうなど、被験者から見えない状態にします。そして被験者に見える場所に、ゴム製の手の模型を置きます。 この本物の手と、ゴムの手を同時に筆などで同じように刺激します。 すると被験者は、ゴムの手を、あたかも自分の他のように錯覚して知覚します。また、被験者に「あなたの手を指さしてください」というと、

使った「言葉」が人の行動を変えた話

一言でいうと人は自分が使う言葉に影響される 活用シーン自己啓発、組織マネジメント 内容ニューヨーク大学、ジョン・バルフの実験 大学生を何チームかに分けて、いくつかの単語群から短い文章を作ってもらいます。 1チームだけ、単語群に高齢者をイメージさせる(しわ、忘れっぽい、孤独、白髪、杖)などの単語が混ざっています。 高齢者単語チームの学生たちは、他のチームの人より明らかに歩くスピードが遅かった。 『図解モチベーション大百科』池田貴将 これ、ネガティブに考えるとけっこ

運が良い人の条件

一言でいうと運がいい、と思えば運はよくなる 活用シーン自己啓発 内容ハートフォードシャー大学心理学教授、リチャード・ワイズマンの研究。 1000人以上の被験者を調査したところ、運のいい人の性質を発見した。 その共通点は、「新しい経験を積極的に受け入れ」「外交的で」「あまり神経質でない」ことが示された。 また別の実験はこんな結果を生んだ。 「ラック・スクール」(運が悪い人が、運がいい人のように行動するように指導したらしい)で学んだ卒業生の80%は運がよくなったと実感した