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心理学・脳科学の実験や知見をご紹介

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使える心理学・脳科学の知識を集めました。
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#学習

プレゼンは20分で!

一言でいうとプレゼンの理想的な時間は20分 活用シーンプレゼンテーション・学習 内容モーリーン・マーフィーの研究 被験者を以下の二つのグループに分けた。 A:1時間のプレゼンテーションに出席させた。 B:1時間を20分ずつ区切り、間に休憩を入れるプレゼンテーションに出席させた Bのほうが話を楽しみ、終了直後にはより多くの情報を学んでおり、1か月後に憶えていた情報も多かった。 心理学的に正しいプレゼン スーザン・ワインチェンク (著) 結論はシンプルで、20分区切りで

憶えたいなら睡眠を

一言でいうと眠りは一日の振り返り 活用シーン記憶・学習 内容神経科学者のマシュー・ウィルソンはネズミを迷路で走らせ、その脳の活動を調べる実験を行っていました。ある日、彼はたまたま、脳の活動の記録装置にネズミをつないだままにしてしまいました。ネズミはそのまま眠りにつきました。すると驚いたことに、ネズミの脳の活動は、眠っているときも迷路を走っているときも、ほぼ同じだったのです。 ジーとウィルソン(2007年)は、これをネズミだけでなく、人間にも当てはまる事を解明。人は眠りに

繰り返し学ぶより、繰り返し思いだせ!

一言でいうと「検索練習」の効果を実証した実験 活用シーン学習、記憶 内容ある有名な実験。 被験者グループA:文章を四回読む 被験者グループB:文章は1回だけ読み、思いだす練習を三回行う 数日後、二つのグループを追跡調査したところ、グループBの成績が圧倒的に良かった。 文献によってはグループBの学習法(検索練習)は、他の学習法と比べて50%以上高い効果があるという。 認知心理学者のボブ・ビョークは 「記憶から情報を取り出す行為は効果の高い学習法」 と言っています。

知識を学ぶ時にBGMはNG!?

一言でいうとながら学習は不可能 活用シーン学習、短期記憶、プレゼン、マーケティング 内容音楽、車の運転、コンピュータープログラムはいずれも短期記憶を占拠するため、理解という頭の働きを妨げる。プレゼンの最中にちょっとした音楽が流れるだけでも内容が頭に入らなくなる。 ある調査では、BGMなしでオンライン授業を受けた人は、学習成果が150%以上も上がった。 資料1ページないし、スライド一枚に掲載されている図は少ないほど伝わりやすい。 文章は短いほど良い。 『Learn

「結果重視」では人が育たない!?

一言でいうと 学習プロセスに集中すると、成果が出やすい。 活用シーン学習、教育、マネジメント 内容ジョージ・メイソン大学、心理学者バリー・ジマーマン、アナスタシア・キトサンタスの実験。 女子高生にダーツの遊び方を初めて教えた。その際、グループ分けをして3つの方法を試した。 チーム・結果がすべて デキるだけ中心を狙ってダーツを投げるよう指示された(つまり、点数さえ取れれば勝てると教えられた) チーム・学習メソッド 技術を身に着けるプロセスに集中させた。「腕を身体から

五感をフル活用すると学習効率は劇的に上がる

一言でいうと学習プロセルの中で、能動的な行動が重要なことを証明した 活用シーン自己啓発、学習 内容子猫とバスケットの実験 1963年、ブランダイス大学のリチャード・ヘルドとアラン・ハインによるもの。 ①10匹の子猫を生まれた瞬間から暗闇で育てる。 ②数週間後1度に二匹ずつ外に出し3時間だけ光を当てる。二匹は回転木馬のような装置につながれる。 A:一匹は自分の足で歩く B:一匹はかごに入れられているがAのおかげで周りの景色が移り変わる 双方同じ景色を見、同じ空間を体感して

1時間何に注目するかで脳の構造は変わる?

一言でいうとたった一時間で脳の構造は変わる(意識し続けていることに注目する脳になる) 活用シーン自己啓発、能力開発 内容 1998年11月5日「サイエンス」誌 「脳内ニューロン再生への新たな手掛かり」という記事。 「神経束の中の神経がたったの1時間繰り返し刺激を受けただけで、シナプス接合部分の数が2倍になる」 『思考が物質に変わる時』(ドーソン・チャーチ) もともと脳いうのは、シナプスというものがたくさん結びつくことで形成されているようです。そしてそのシナプスの結

「デカい成功」に学校の成績は無関係

一言でいうと高校を首席で卒業した人に世界に感銘を与えるような人はいなかった 活用シーン自己啓発 内容ボストン・カレッジの研究者カレン・アーノルドの研究。 1980年代、90年代にイリノイ州の高校を首席で卒業した81人のその後を追跡調査した。 95%は、大学へ進学。成績平均はGPA3.6(3.5以上は非常に優秀、2.5が平均、2以下は標準以下という指標) 60%は1994年までに大学院の学位を取得 90%が専門キャリアを積み、 40%が弁護士、医師、エンジニアなど、社会的