夢日記8 忘却の彼方へと夢は消える
気づけば跡形もなく消えている。
断片的に記憶していたものも、
最後には存在していたことさえも忘れられ、
最初からなかったものになる。
それが夢。
ああ、今日も一つの夢が忘却の彼方へいこうとしている!
その前に、どうか、ひとかけらでも書き留めさせて!
懸命に記憶をたどる。
場面は思い出せるのに、どんなことを話していたのか全くわからない。
「私はそこで何をしていたんだっけ?」
目を閉じて一生懸命に自分に問いかける。
夢の中の自分に向かってこんなに必死になるなんて。ほんと、可