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木から車ができる??日本発!夢の新素材!!


「どんどん利用され始めたセルロースナノファイバー!」

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みなさん、こんにちは!
今回は、先日ニュースにもなっていた「セルロースナノファイバー(以下CNF)」のお話です。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191118-00010000-mbsnews-sctch

ちょうど2年前、「木から車ができる??日本発!夢の新素材!!」としてモーニングクロスでお話していました。
2年経って、木から車、とうとうできちゃいました!

これだけではありませんよ。
CNFの利用は多岐に渡ります。
これらも、今月のニュースです。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191113-00010002-gqjapan-bus_all
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191120-00000019-kobenext-bus_all
CNFの利用がどんどん進んでいるんです!


「セルロースナノファイバーて、何?」

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「セルロース」とは植物に含まれる、地球上で最も多い炭水化物です。
みなさんの身の回りでは、木綿や麻、紙の材料であるパルプがほぼ純粋なセルロースです。

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そして「ナノ」は10億分の1を表します。
まとめると、CNFとは「植物からできる、とっても細い繊維!」なのです。



「CNFのここがスゴイ!① 日本にぴったり!」

多くのCNFはパルプを原料に作られています。
国土の7割が森林に覆われ、森林資源が豊富な日本にとって、原料調達が容易で、かつ植物由来なので、環境に優しい素材なんです。


そして、竹を原料にしたCNFもあるので、放置された竹林の問題を解決できるのではないか、との期待もあります。
日本にぴったりの素材ですね!


「CNFのここがスゴイ!② 軽くて強い!」

CNFは、とにかく細いんです!
なんと、髪の毛の10000分の1の細さ!!
だから、繊維が絡み合うため結合点が多く、強い素材になります。

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鉄と比べると、重さは5分の1ですが、強度は5倍です!
よって、CNFを車に利用すると、車体が軽くなり、燃費のいい車になります。
2020年までに10%の軽量化を目指すプロジェクトが環境省主導で進められています。

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また、CNFは細いので総面積が広く、匂いをたくさん吸着することから、大人用紙おむつとして実用化されています。
https://www.nipponpapergroup.com/news/year/2015/news150916003165.html


「CNFのここがスゴイ!③ チクソ性!」

CNFは、水の中では粘性があり、ドロドロしています。

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しかし、圧力をかけるとサラサラになります。これをチクソ性といいます。

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(スプレーで吹きかけると、押すときに圧力がかかり、CNFがサラサラになって霧状になります)


これを利用して、化粧品やボールペンに利用されています。
https://www.mpuni.co.jp/news/pressrelease/detail/20150907195000.html



「CNFはこれからの素材」

 このCNF、経済産業省によると、2030年には関連市場が1兆円、車用材料向けは最大6000億円を予想しています。


用途拡大のためには、新製品の開発に勤しむ中小企業を巻き込む必要があり、経済産業省、環境省などが連携して企業の後押しを進めています。

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今後、みなさんの生活にも、CNFを使った商品がもっとたくさん関わってくるはずです。
地球に優しく、優れた素材、CNF!
ぜひ注目してみてください!!

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