「光る君へ」32話「誰がために書く」雑感
「源氏物語」は宮中で書かれ、その続きを帝も左大臣も
中宮も女房達もみな待ち望んだということだが
自分ははじめっから優雅に女房として雇われていた紫式部が
周囲にせがまれ、宮中の方々をモデルに
余裕綽々でエンタメに書いたものだと思っていた
それと競うように清少納言もエッセイを書いて
双方でバチバチけん制し合って書いたと思っていた
しかし謎の多い紫式部を描く今度の大河の「解釈」は
もともと文才に恵まれていたが、身分も経済的にも
上位とは言えないまひろの描いた「物語」が帝の目に留まり
そして続きを書くためと帝の御渡りを促すため
彰子の藤壺に出仕してほしいと道長に請われる
その上で生まれた物語
才は身を助く
好き者こそ上手なれ
継続は力なり
困難に負けずに筆をとっていたまひろの苦労が報われる瞬間
先週の画面に物語の「言の葉」が空から降ってくる描写があったが
あれは本当に「創作」するものだけしか知りえない姿だと思う
言葉が「降りてくる」のだ
そしてその降りてくる「言の葉」は、常に才を磨き
日々書を読みこなす努力あってこその「引き寄せ」だが
愛しい人を失くしたり、裏切られたり等のシビアな経験の
積み重ねも必要なのだ
誉れある願いに父の為時も感激
「そなたが女であってよかった」
これがこの大河の作者の一番の言いたいところではないだろうか
初回に「そなたが男であれば」と嘆く父が
今度は女性である故の輝きに喜ぶ姿に感激してしまう
女性の筆によるからこその物語「源氏物語」
男女の機微、正直な胸のうち 恋愛を描くが恋愛に溺れる怖さも描く物語
切ない恋 報われぬ恋 それでも愛しいと思う心を描く「文学」
女性の視点だからこその色とりどりの物語であると思う
そしていよいよまひろは宮中へ
廊下の向こうにずらりとならぶ色とりどりの装束の女房たち
これぞ平安絵巻の真骨頂(お衣装おいくら万円?と値踏みしたくなる)
才媛と誉の高い赤染衛門の姿も見える
セリフ全くないが脳内で色々聞こえてきた
ほらあれが噂のまひろさんよ
まあ地味な女だこと
大した美人でもないくせに
書いた物語を帝が気に入ったとか
本当かしら
和歌を教えてるうちに
道長様にワイロでも渡したんでしょ
案外「愛人」だったりして
やだわあ
いやだわ 漢学の素養を鼻にかけたいけ好かない女
お父上は元越前の守ですって
官位低いんでしょ
まあ ずうずうしい
宮中に来ないでほしいわ
そのうち来れなくしてやんよwww
最後変な言葉になってしまった
こんな風にまひろをみてるかもしれない女房達に
ついつい「源氏物語」のモデル探しをしてしまう自分です
次回予告
「そなたを『藤式部(とうしきぶ)』と呼ぶことにいたす
我らが紫式部爆誕!
次回も楽しみです♪
(画像は絵墨+墨で描いたまひとと灯篭 似てなくてすみません)
※画面に出てくる灯篭が好きで灯篭のショットばかり撮ってる変人
まひろ宅の灯篭が木でできていてビンボーぽいのがオモシロイ
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