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オンラインRAGEが生み出したもの

はじめに

今年を振り返った時、Shadowverseにおける1番の変化はRAGEがオフラインからオンラインへと変化したことだと思う。

これは単にオフラインで開催されていたRAGEがオンラインになったという言葉以上にプレイヤーにとっては大きな変化であったのではないか。

大多数の競技プレイヤーにおける最大の目標であるRAGEがオンライン開催になったことでShadowverseの競技シーンはどう変わったか、来年どうなるのか考察してみようと思う。

概要

比較のために2枚の画像を用意した。2020 Spring大会と来月再来月行われる予定の2021 Spring大会の日程である。パックのリリース日は共に12/28ということもあり、ほぼ同条件で行われるものと仮定する。

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オフラインにおいては、1次予選-2次予選-プレーオフの一連の流れを新パックリリースから約1ヶ月後の2日間で行っていた。
オンラインにおいては、1次予選-2次予選-プレーオフにそれぞれ1週間以上の間隔があり、プレーオフが終了するまでとなると2週間以上時間が多くかかっていることが分かる。

今年のオンラインRAGEの結果

2020年は3回オンラインRAGEが行われた。
その3大会を順に並べたプレーオフトーナメントの表がこちらである。

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オンライン大会を通じてmitsuya選手、suuuum選手の2大会連続ファイナリストが際立っているように見える。また、Rumoi選手、SRG|ヘイム選手、ぱこりん選手、藤村和晃選手は3大会中の2大会プレーオフ進出である。(目視確認のため見落としあったらすみません、指摘もらえれば修正します)さらに、Shimon選手、ミル選手は以前の大会に加えて2回目のファイナリストとなった。RSPL出場選手の名前が多く見受けられるのも特徴的だと思う。

率直に言って、こんなことってある?が感想だ。
参加人数も何千人規模であり、大会の総試合数も実力が反映されるに決して十分とは言えない大会でここまで勝つ人間が偏ることってあるだろうか。以前までのオフラインRAGEと比較しても際立ってオンラインRAGEが変わっていることを示した結果だと思う。

GRAND FINALSのレベルも以前より上がったと感じた。持ち込みデッキの秀逸性やプレイングの練度といったいずれの面においても。

総括

何が変わったのか。
オンラインRAGEが生み出したものとは?

端的に「Shadowverseの競技化の進展」と言いたい。

前よりも上手い人間、努力し続けた人間が勝つようになったのではないか。

大会期間が長期間に渡ることで、RAGE中に環境が大きく変わることが当たり前になった。運営の能力調整による環境の流動もあるが、プレイヤーベースで環境が変わることも珍しくなかった。同じ環境で行われたはずの1次予選と2次予選で違うデッキを持ち込むことが不思議でなかったように。

3つ外的要因を挙げたい。
1つ目。Ratings for シャドウバースの存在。オフラインRAGEにおいても多少期間が被ったり、調整用突発レートが行われることはあったが、概ねRAGE後に前半戦といった日程が普通だったように思う。だがオンラインRAGEにおいては大会期間とレート期間が被る日数も以前より確実に多く、これにより環境の理解が急速に進むようになった。RAGE参加者のデッキリストやプレイングレベルが以前より高い水準での大会となっていたのではないか。

2つ目。ユーザー大会の機能の追加。2020年3月末にユーザー大会の機能が解放された。大会期間中のBO3の練習に限らず、ランクマッチでは出来ない特定のデッキ相手の練習やミラーの練度といった競技的なスキルの向上に大いに貢献していると思われる。影響力の高いプレイヤーが開くユーザー大会には人が殺到して数分で定員に達するなんてことも珍しくなかった。

3つ目。OPENRECサブスク機能の追加。2020年4月末に解放された。僕自身が誰かのサブスクに加入しているというわけではないので実感が伴っているわけではないのは申し訳ない。しかし人づてであったりよく聞く話で競技面における多大な有益な情報をRSPL選手であったり、強豪プレイヤーがサブスクで落としてくれているというのは真実なのであろうと思う。メン限配信という言葉も今年はよく聞くこととなった。これによりコミュニティ間の情報面での格差がある程度軽減されることとなったのではないか。

オフラインRAGEでは1環境2日間を制すればファイナリストになれたが、オンラインRAGEではそれでは足りなくなった。
このゲームで1番難しいことの1つに環境への適応があると思う。

環境を作れる一部の人間や一部のコミュニティはやはり強い。
環境への順応が格段に速くどんどん新しい環境を生み出していく。
しかし、その思考や情報が上記の要因などにより今年は大部分RAGE段階でも外に表出するようになった。
それをさらに活用し応用できるレベルに落とし込むことが出来る人たちが今年様々な競技シーンで勝ちまくったのではないか。
上手くてセンスあって努力したプレイヤー達。

今年開催されたオンラインRAGEの3大会は何か今までと違う結果を示したのは確かだと思う。2大会連続ファイナリスト、複数回ファイナリストがこんなにぽんぽん出てたまるかという気持ちが強い。

勝った人達にあって自分には何が足りなかったか、「運」という言葉で片付けることが許されない何かを感じ取らなくてはいけない。

おわりに

一面を切り取ってそういう風に見せているだけということをお忘れなきよう。例えばだが今回あえて無視した話の一つにシード権の重要さといった話もある。

他にもオンラインRAGEで変わったことは多くあり、必ずしも本記事の内容が真実というわけではなく、こういう見方もできるのではないかを示しただけにすぎない。この見方自体にバイアスがかかっていることも否定できない。

ともかくいずれにせよ、これを読んだプレイヤーの皆様一人一人が何かを感じて来年の競技に活かしてくれたら幸いである。

今後のShadowverse競技シーンがどのように変わっていくかは分からない。
BAN制大会も示唆されていると言って支障ないと思うし、コロナ収束によってRAGE予選が再びオフラインの2日間になる可能性も大いにあるだろう。

とはいえ、プレイヤーである以上は与えられた環境で最善を尽くす以外に勝利への道はない。大会ルールにせよ、カードプールにせよ。

RAGE 2021 Springのエントリーは既に始まっている。
新弾も間もなくリリースとなる。

今年悔しい思いをした同士達、お互い来年勝てるように頑張ろう。

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