勝つために難しさから逃げるという選択

はじめに

このゲームをやる上で度々感じていた表題について語る上で分かりやすい動画がある。まずはこちらを見てほしい。

【シャドバ】5分ちょっとでわかる! ロイヤルミラー2パスの裏技【Shadowverse/運命の神々】
https://www.youtube.com/watch?v=6i5NySpy7kc

公開当初から話題にはなっていたが、まあ、すごい。2分見ただけで多くの人にとって知らないのオンパレードではなかっただろうか。この内容が既知の内容だと思えるのであれば調整も上手くいってる競技プレイヤーだと思う。

そうではない、私と同じくこの動画を見てすごいと思ってしまった人。
そんなの知らない、そんなこと言われても。

これを見て何を思う?

ロイヤル楽しそう。面白そう。
使おうと思える人は向上心が溢れていて素晴らしいと思う。
こういうプレイをすれば良かったのか。実戦で試してみよう。

しかし、大会前の自分は絶対そうは思わない。
同じ土俵で対戦しても彼らには勝てない。

動画で公開されているのは一例に過ぎないわけで。
他にも動画中の言葉である「知識負け」する要素がどこに潜んでいるか分からない。
そんなデッキ怖くて持ち込めない。

ロイヤルから逃げよう。

難しいデッキ

何を難しいと思うかは人それぞれ。
自分にとって簡単なデッキも人にとって難しいということは多々ある。
特にここ最近はあからさまに簡単なデッキは少ないと思う。

ただし、その中で逃げて許されるタイプの難しさと許されない難しさがあるとは思っている。

許されるタイプのデッキは、前期のリモニウム機械自然ビショップみたいなデッキ。あれは使いこなす自信があれば使えば良いし、あえて使う必要はない。当然どんなデッキも使えないよりは使えるに越したことはないのは言うまでもない。使えるとかっこいい。

許されないタイプのデッキは、まさに今回のアディショナルの進化ロイヤル。すぐ上で逃げようって書いておきながら。
大会前なら逃げるだろう。自分に自信がないため。
でも「上手く」なるためにはこの辺のデッキから逃げるのは得策ではない。デッキの強さが安定している上に明確に経験値になって今後に活かせる要素が揃ってる。…ように思う。一個人の意見ということを忘れずに。

もちろんそういうデッキはロイヤルだけではないはずではある。
華麗な魅せるプレイをして勝つのもかっこいいが当たり前のプレイを平然としてさらっと勝つかっこよさもある。当たり前は当たり前じゃない。

「知識負け」を恐れるより「知識勝ち」をする方が良いに決まっている。
練習すればするだけ人と差をつけられるTier1デッキから逃げるのは非常にもったいない。

今環境はかなり異質でとにかく苦手なデッキから逃げれる要素が詰まっていた。良くも悪くも。
他のどのリーダーも一定の強さがあってデッキ間の有利不利まで考えると選択肢として可能性があった。
わざわざ難しいと思うデッキを持つ必要はないのではないか。
そもそも1番強いデッキは?という問いの答えすら一致しない可能性が高かった。それでは仕方がない。結論は出ない。


ただし絶対に逃げられない難しさは存在する。
明確な単独Tier1デッキが自分にとって難しい場合である。
こればっかりは仕方がない。好みじゃないだとか自分には難しいとか言ってられない。必死で練習するしかない。情報にしがみつこう。幸い配信なりnoteなりで昨今完全に情報が秘匿されることはない。個人の努力次第でなんとでもなる。チーム、窓、調整場所がある方も多いはずだ。


難しさから逃げるのは勝つための手段と認めてもTier1から逃げるのは勝つための選択とは言えない。

難しいカード

何を難しいと思うかは人それぞれ。
最近のシャドウバースの環境上位デッキで特に難しいと思ったカードを3枚例に挙げる。

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1枚目は前期の機械自然ヴァンパイアで割と当然のように採用されていたカード。ここ最近では一番難しいカードだと思う。
こんな難しいカード、よく平気で採用できるなあと思っていた。
出すタイミングを間違えるだけで負けに直結するカード。
まず、デッキとしては採用したほうがパワーが上がるとは思っている。上手く使えれば強いカード。デッキの最大パワーを上げるカードではあるものの、上手く使えないと破滅するカード。機械自然ヴァンパイアのデッキの根幹の強さはこのカード抜きでも十分成り立っていたので入れてミスる、少しでも迷うくらいなら私は逃げる。

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2枚目は今環境アディショナル前のディスカードドラゴンに採用がよく見られたカード。アーマードバットのように一瞬で負けに落とされるようなカードではないが、このカードがハンドに来るとプレイがすごく歪んだことから難しいと感じ続けていた。強く使えると強いんだろうなあっていうのは理解しつつ、自分はこのカードを全く強く使えなかった。

共通しているのは、どちらもデッキの最大パワーを引き上げるカードでありデッキそのものの土台を形成しているカードではないということ。
上手く使えると強い。また、代用不可ではあるものの採用しないことも許されるカードという点。

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3枚目は今期のアディショナル前のリンクルキャルウィッチの記事にも書いたがこのカードも難しかった。雑に投げれば良いと言われてもって感じで使いたくないカード筆頭であった。

経験上この辺のカードに難しいと言っても伝わる人が少ないので、共感が得られるかは分からないが少しでも言いたいことが伝わってれば。


この種のカードは個人的に入れるのをとにかく躊躇う。
絶対にこれらのカードを使いこなせる、迷わずにプレイできると思わない限りは私は逃げる。逃げることでデッキのパワーは落ちるが、勝率は上がると納得させる。大会の緊張感でミスらずにプレイできる確信が得られない限りは勝つために逃げる。

他に選択肢がないのであれば話は別だが。
デッキパワーを上げることよりも総合的な勝率を高めるカード選択が重要。


一般的な事実としてデッキパワーを上げた方が勝率は高くなるのは道理。

おわりに

長期的に見て難しさから逃げることは損をしているという考えは分かる。
難しさの中に上手くなる要素は詰まっている。
今後に活かせる可能性も高い。
そもそもカード単位でも難しいカードを正しく使えた方がデッキパワーは上がっているとは思っている。

だが、大会のデッキ選択において自分の力量を弁えるというのは有効な考察要素であるという考えは持っていいと思う。
誰が使っても強いデッキというものは存在するし、自分に合ったデッキというのも存在する。数少ない大会であえて難しさに挑む必要はない。
難しいデッキ・カードに挑むのは練習でたくさんやろう。
もし自信がついたら大会に持ち込もう。当たり前のことだ。
(それでいいのか?)

デッキを選択するときに強い弱いの数直線でデッキを考えている人はとても多いはずだ。xy平面のように、縦軸に難しさ、横軸に強さ、のような基準を設定してデッキ選択ができるとプレイ中のミスでの負けは減らせるかもしれない。さらにそこから3次元的な+α要素まで深められればより良いのかもしれない。
(言い訳になっていないか?)

冒頭に引用した動画のラストで伝えてくれているように「知識負け」しないように、知っていたか知らなかったかで負けるのを減らすように調整があるものだと思っている。

同じ土俵で戦えば彼らに「知識負け」をしてしまう可能性は高い。
知識をもう少し分割すると練度や大局観だろうか。

だが元も子もない話をすると、この記事に目を通しているプレイヤーはおそらくTwitterから飛んできているわけで、全プレイヤー人口を見ると真剣に取り組んでいる側の人間に属する人が多いと思う。
例えば動画にあるような先2ペインレス出さないみたいなのを理解していた人って果たしてプレイヤーの何%か。
そんなことが出来る最上位プレイヤーだけを見て練度勝負を理由に逃げる必要は本当にあるか。

様々な要素を総合的に判断して他の誰でもない、「自分が」1番勝てるデッキ選択が出来れば良いと思う。
そのために難しさから逃げたって良いじゃないか。
(本当にそれが最善?)


来週にはプレリリースがあるということで、今環境を通して思っていたことを書きました。何かしら考えるきっかけや助けになれば幸いです。

最後まで目を通していただきありがとうございます。
次の環境勝てるようにお互い頑張りましょう。

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