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SOR環境推移 新弾リリース~RAGEDAY2

はじめに

今環境も始まってからおよそ1ヶ月が経過しました。

先日、RAGEのDAY2が終了し多くのプレイヤーにとっては一区切りということでここまでの環境を振り返ってみようと思います。

競技的なBO3環境での振り返りを自分の視点でするものであり、情報の真偽・不足、見解の相違、見えていない世界等があることはご容赦ください。

読んでくれた人にも何か得るものがあれば幸いです。

節目の大会等
9/29 新弾本リリース
10/4 RSPL第10節
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10/5 Ratings 第14期前半戦開始
10/10 JCGスイスドロー
10/11 RSPL第11節 JCGスイスドロー
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10/14 JCG DAY1前ラスト
10/17 18 RAGE DAY1
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10/23 JCG DAY2前ラスト
10/24 RAGE DAY2
10/25 Ratings 第14期前半戦終了

9/29 新弾リリース~10/4 RSPL第10節

新弾リリース直後、まず第一に注目が集まったたのは<守護ビショップ>でした。結晶1で置いた時の≪双砲の神罰・アンヴェルト≫の強さは随一で、最速グラマスを目指していた人々の中で守護ビショップを使っている方々のMPを盛る速さが際立っていたのが印象的でした。
この頃のリストとしては以下のようなサリッサを3枚採用し、2/2/2フォロワーを多く採用するようなリストが多く、≪聖なる守り手・ユカリ≫の枚数が減っていたり2コスト除去の中では≪セイクリッドカウンター≫の評価が高いなどが特徴的に思えます。

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そんな中でロイヤルの≪カースドクイーン・ナハト・ナハト≫の強さが注目されるようになり、デッキ相性としても守護ビショップに有利と見られて、また、前環境に引き続き安定した強さを持っていた<進化ロイヤル>が台頭するようになりました。

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そして、ビショップの中でも<守護ビショップ>と同様注目度が高く、<守護ビショップ>に対して有利と思われていた<清浄ビショップ>です。≪清浄の領域≫を軸としたコントロールタイプのデッキで、回復量や除去性能はトップクラスだったと思います。

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このような中行われたRSPL第10節を振り返っても新しいデッキタイプがあるものの、<AFネメシス>や<背徳バアルヴァンパイア><専門店ウィッチ><ディスカードドラゴン>のような前環境を踏襲するデッキタイプが多く見られました。

こうして始まったSOR環境がナーフが挟まれることもなく現在のような怒涛の目まぐるしい環境になるとは思ってもみませんでした。

10/5 Ratings第14期前半戦開始~10/11 JCGスイスドロー&RSPL第11節

自分の認識としてRatings開始は環境を早期成熟させるため、RAGE前にがっつり開始されてしまった今期は練度勝負、環境の移り変わりに如何に対応するかが求められるだろうなとは感じていました。

徐々に注目が集まり環境の中心にいたのは<グレモリーネクロマンサー>でした。1週間の中で常にリストが更新され続けていました。≪死の魔鳥≫≪天覇風神・フェイラン≫≪デッドメタルスター≫のようなカードを積むかどうか等、一言で表すにしても書ききれないくらい様々なリストが散見されました。

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その中でこの週の後半にかけて一番の焦点だったのは≪《恋人》・ミルティオ≫を採用するのかどうかという話でした。正確にはこの時点ではそこまでではなく枚数を落とすという段階だったように思います。
ルールが違うので一概に言うことは出来ませんがRSPL第11節において≪《恋人》・ミルティオ≫を削っているチームは2チームにとどまりました。
減らす理由としては前環境の<葬送ネクロマンサー>とは異なり序盤の盤面で勝つデッキではなくなっていることや、ビショップに搭載された消滅カードの多さや≪浄化の輝き・ミュニエ≫といったカードの存在が大きく影響したと思われます。そもそも葬送や連携数を稼ぐ必要のないデッキで≪《恋人》・ミルティオ≫が強いのか、という疑いの目を向けることが出来るかどうかが重要だったような印象を受けます。

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ネクロマンサーと同様に前週から徐々にその数を増やし続けていたのが後ろに寄せた<守護ビショップ>です。≪聖なる守り手・ユカリ≫を最大枚数取り、≪カインドブライト≫や≪平等なる裁き≫といった強力な除去カードを積むタイプのビショップです。流行していた<AFネメシス>に強く、ネクロマンサーの台頭で<進化ロイヤル>が数を減らしていたことも影響しました。

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土日に行われたスイスドローの結果を見てもビショップ、ネクロマンサー、ロイヤル、ネメシスを用いたデッキの上位入賞者が多く、Ratingsのメタレポートの使用率推移を見るに、ロイヤル・ネメシスが落ち、ネクロマンサー・ビショップと入れ替わるちょうど節目の週であったように思います。

ネクロビショップが環境の中心に移りミラーでの勝率を高めるというスタンスでの調整が主となり特に翌週にかけてネクビショ2強と言われる2デッキの全盛期となりました。

10/14 JCG RAGEDAY1前ラスト~10/18 RAGEDAY1

基本的には前週トップだった<グレモリーネクロマンサー>と<守護ビショップ>の考察が進んだ週になります。
特出すべきは≪ワンダーコック≫と≪コープスドッグ≫を積んだ形の強さが表に出始めたことでしょう。この時は環境に<AFネメシス>が一定数存在していて、序盤のアグロプランが<グレモリーネクロマンサー>に有利という認識を持つ人も多かったです。そのため、≪コープスドッグ≫で序盤のトレード性能を高めライフを守るような構築が生まれました。≪王墓の骸≫をサーチできることで7グレモリーが容易に達成できることも強さを後押ししました。

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週の半ばで開催されたRAGEDAY1前最後のJCGの決勝はネクロビショップミラーです。フィニッシャーとして採用されているカードも≪冥界への霊道≫+≪フェイタルオーダー≫のタイプと≪ネクロインパルス≫と分かれていて、さらにミラーや対<守護ビショップ>に対する≪《世界》・ゼルガネイア≫の強さに注目が集まったのもこの頃でした。

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<守護ビショップ>もやや前寄りのデッキタイプと後寄りのデッキタイプでそれぞれ構築が進んでいました。JCGのリストはこのようなタイプでしたが、RAGEの直前には打点としての≪爆炎の魔神≫や≪神託の大天使・ガブリエル≫も採用候補になったり細かい部分でのカスタマイズが個々の特徴となっていて面白い印象でした。

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RAGEも基本的にはネクロビショップミラーを5戦する心構えが必要で、構築面のみならずミラーでのプレイング面でも1番考察が進んでいた時期でした。

水面下では<ローフラッドエルフ><コントロールネメシス><背徳バアルヴァンパイア>といったデッキタイプも研究が進み、2強環境と言いつつRAGEDAY1に向けて差をつけようとする動きはありました。

それでもこの時点では<守護ビショップ><グレモリーネクロマンサー>の牙城を崩すには至っていなかった印象でRAGEDAY1は基本的にはネクロビショップ祭りとなっていたのではないでしょうか。

10/23 JCG RAGEDAY2前ラスト~10/24 RAGEDAY2

ネクロビショップ2強時代の終焉がこの時期だったのかなと思います。
RAGEDAY2に向けての調整、Ratingsの終盤戦の間にデッキ理解や研鑽が進む中で様々なデッキタイプが生まれました。

そんな中で行われたRAGEDAY2前日のJCGで優勝したのは<アグロエルフ><自然万華ドラゴン>の2デッキでした。

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ネクロビショップ2強で思考が固まっていた人にとって予想もしないデッキタイプの優勝はかなり衝撃を与えたと思います。
実際にはこの2デッキにとどまらず様々なデッキがやれる認識でRAGEDAY2でもネクロビショップ両外しで結果を残す方々も一定数存在し、この環境の奥深さと対面毎の練習の経験値が必要など複雑になっていた印象です。

特に明確に注目すべきは<コントロールネメシス>です。
はっきりと数を増やし、大多数のネクロマンサーのフィニッシュ札が≪ネクロインパルス≫型だったこともあり、ネクロにもある程度やれる認識が増えていきました。<コントロールネメシス>を意識して≪冥界への霊道≫+≪フェイタルオーダー≫のタイプに変更を行うかチューニングに悩まされた方も多かったのではないでしょうか。

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また、そもそもエルフなんて知らないという人も一定数存在していたのではないかと推察します。Ratingsのメタレポートに敏感な人だと徐々に数を増やしていたことに気付けた、対面に当たる頻度が増えたと思え対策や自身で使う選択が出来たのではないかと思います。その中で乗り物やニュートラルフォロワーを軸とした<アグロエルフ><テンポエルフ>とはまた違うタイプの<ロキサスエルフ>はDAY2の結果を受けて、初見殺し的な強さや5T6Tの上振れ超展開、≪《吊るされた男》・ローフラッド≫の勝ち筋も相まった強力なデッキの一角と知られることとなりました。

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また、<背徳バアルヴァンパイア>の中でも≪《世界》・ゼルガネイア≫がリストから抜けたり、自然3種類に≪ワンダーコック≫や≪レラジュ≫を積んだタイプのデッキも絶対数は少ないながらもトッププレイヤーが使うなど結果を残しました。

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ネクロビショ2強、特にネクロ1強と考える人も多かったと思われる中でこのような多様なデッキがDAY2を抜けてプレーオフに進出したことは環境認識や考察が難しく面白い環境であったと言えるのではと思います。

その他にも<異形エルフ>や<ヴィンセントウィッチ>のようなデッキも姿を見せるなどもはやはっきりと2強と断言できない時代となりました。

多少パワーの差はあると認識してはいますが現在は全リーダーに可能性がある複雑な環境だと言えるのではないでしょうか。

おわりに

今日はRAGEDAY2翌日でRatings最終日なわけですが、BO3環境はものすごいことになっている印象です。

DAY2の結果を受けて<ロキサスエルフ><テンポエルフ>の増加、その結果を受けてか<進化ロイヤル>の復権、≪伝道の司祭・ロレーナ≫を複数枚採用した形の<守護ビショップ>も姿を見せています。

今後どうなっていくか楽しみです。

今環境は特に目まぐるしく環境が変わっていた印象が強く、数日競技シーンから離れると既に環境に置いて行かれている雰囲気を感じ取った人も多いのではないでしょうか。

いずれにせよ環境を追いかける側に立っていては苦しいのは変わらず、環境を作る側でシャドウバースをやれているかどうか、SORのここまではそれがいつにもまして試されているような気はしました。

ここまで振り返る形で書きましたがこの環境において当事者でいられたかどうかは本当に大きかったような気がします。
特に≪《恋人》・ミルティオ≫がデッキから消えたあたりの構築やDAY2に向けての2強が揺らいでいた時期に対<エルフ>や対<コントロールネメシス>を自分で使わないにせよ意識できていたかどうかはここまでの重要な要素だったように感じます。

アディショナル前に能力調整が入るのかは分かりませんが、現カードプールでも宝を全て掘りつくした感じはしないのでまだ可能性が残されているような気はします。対面毎のプレイングまで考えると知らないことばかりです。

これからでも参加可能なSOR環境競技シーンは多数残されているのでプレイヤーの皆さんお互い頑張っていきましょう。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

記事中に引用したデッキリストを拾った場所を参考として下記に載せておきます。

参考

たくあん SOR最速グラマス
https://twitter.com/takuanx12/status/1311142247912488960?s=20

RSPLホームページ
https://rage-esports.jp/league/sv/

GAME BOX Ratings for シャドウバース メタレポート
https://xn--gck7ah6dsb1hyh.game-box.xyz/rating

JCG シャドウバース
https://sv.j-cg.com/

あぐのむ/横浜F・マリノス 
https://twitter.com/agunomomoclo/status/1315299394053316614?s=20

SRG│ヘイム
https://twitter.com/Heimuuuuu_/status/1319967800228626434?s=20

Rumoi/AXIZ
https://twitter.com/ru_switch/status/1319968425242808320?s=20

ミル
https://twitter.com/bbq_mill/status/1319964842657148928?s=20

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