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切り絵短編物語 文と絵:若林 薫

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今 生きているこの時に 私が五感で感じるものを 絵(切り絵)を描き 詩を読み その背景を書いています
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#想い

「限り無く大きく」大きく手を広げ 深呼吸してみる

限り無く広がる漆黒の世界 深い迷いから抜け出せず 涙する時もある それでも我が内にある 大いなる想いが あの宇宙のはてまで届くと信じ 両手を広げて大きく深呼吸する その瞬間 人は大宇宙を越える 無限の大きさを知る この絵はこうして生まれた006毎日の生活の中で 悩んだり 迷ったりする 本当に苦しんで消えてしまいたいと考える 自分が小さな存在になっているのを 知る事が有る  そんな時 自分の夢や希望を忘れず  必ず現実の物にする強い意志を 持ち続け 自己を信じ 明日に向

「倒錯の森」白い肌の 妖精の森・・・

誘われるままに 迷い込んだ深き森 白い肌の 妖精の森 そこに有るのは 底無しの沼 ぬばたま色の エロスの波紋が  あなたを襲う 大都会の夜の街は 摩訶不思議な森の中です  黒服の男達に誘い込まれた うす暗い部屋には  白い肌の女達が  たむろしています タバコの煙とアルコールと パヒュームの臭いが充満し  気だるい音楽も流れています 女達のスカートの脇には  下肢の付け根までスリットが入り 胸もあらわに悩ましい テーブルには 高級な酒が並び  次から次へとグラスに注が

「月へ逃げ込んだ女達」この地球(ほし)に別れを告げて・・・

秋の夜長の澄んだ空に 東の空一杯の 上弦の月がかかり 白き羽衣の女達が 天に舞う かぐわしき微風と 光の帯となって この地球に別れを告げて ふるさとの月へと 旅立つ時が来たのです 女達は 誰も捜し出せない 月の裏側の 小さな祠の中に そっと身を隠し 千年も 万年も 姿を見せる事は無いでしょう その胸がときめき 見も心もじっとしていられない程の 男達が現れるまでは 人里離れた竹林で見つかったかぐや姫は 優しい老夫婦に育てられ 日本一の娘に成長し いよいよ婿を取る時が やって

小さな力も結集協力する事で、大事を成せる

時として小さなものが、大きな力に勝る事が有る ひとつひとつは微弱な存在でも 億千万の固まりに成ることで 計り知れないエネルギーを生み出す 月に栖む ふた組のうさぎ達が 地球の割れ目に手を掛けて 思いっきり引き裂いて見た 割れ目は少しずつ広がって 中から真珠の粒がこぼれ落ち 大宇宙に飛散し 宇宙の塵露となって 又 再度どこかの惑星を創り出す こうして うさぎの棲処がしだいに 広がって征くのです 月に住むうさぎ達の数がこの半世紀の間に急激に増加し、 食糧や住居の問題が発生