見出し画像

12分間

最近、何かを考えるときにはジムのサウナにいることが多い。

スマホも何も持たず、TVもない。
情報としてあるのは12分計だけ。


日常生活で12分間、自分とひたすら対峙できる環境ってサウナ以外にあるのだろうか。おまけに12分後は健康になっている、とても素敵な空間だ。

「サウナにハマるなんて、俺もおじさんっぽくなったなぁ」なんて思ったが、なぜ世間でサウナ≒おじさんという図式が出来上がっているのかわからない。

昔は「上段で短期戦か、下段で長期戦か」なんて時には下段を選んでいた気がする。それが今や上段で長期戦を行うようになった。
代謝が悪いから長時間耐えれるようになったのか、味覚の変化のように感覚も変化するものなのか。

それにしてもいきなりサウナが好きになると思わなかった、このサウナが他と違う部分は何だろう。上段に背もたれが付いているから楽なところかな。
でも背もたれも座部と同じく木製でそのまま背中を当てると熱い。タオルをマントのように肩に掛けて寄りかかる必要がある。むむ、そういえば人生でマントを羽織ったことがない気がする。なんでマントのようにって連想したんだろう。

水風呂と交互に入るのが新陳代謝を上げるのに良いらしい、交代浴と言うんだっけか。そういえばこのジムには水風呂がないのが残念だなぁ、入会する時は全く気にしてなかったのに。

人生って交代浴に似ている気がする。人生を活発にするため、サウナに入っているタームも水風呂に浸かっているタームもある。サウナに長く入りすぎると水風呂に浸かりたい、逆も然りだな。
途中で飲む水がまたおいしい、でもずっと水を飲んでいたい訳でもない。
ないものねだりというやつだ。
それを踏まえると「コタツでアイスを食べる」行為はとても人の欲を満たしているのかもしれない。
コタツに入っている人が求めるのはアイスのクオリティというよりも、その場に適した丁度良いアイスなのだと思う。

日常生活で「アイス食べるぞー!」と前のめりな人がスーパーカップとハーゲンダッツを比べたら間違いなくハーゲンダッツに軍配が上がる。
ただ、コタツでアイスを食べたいと思った時にスーパーカップを出されても、ハーゲンダッツを出されてもそんなに満足度は変わらない気がする。コタツ専用アイスとか作れば良いのに。雪見だいふくがそんな感じか。

でも、12分計ってなぜ12分間なんだろうか。普通の時計があって、それを元に開発したのかな。
12分間どのポジションにいるのが一番効果的なんだろうか、そもそも12分という区切りは何に対して丁度良い時間なのだろうか、適当かな。

最近なんでMy Little Loverばっか聴いてるんだろう。特にMan&Womanばかり。
結局サビのコード進行がⅣから始まる曲に弱い人生なんだろうな。


みたいな、毒にも薬もならないことに12分間想いを馳せることができるサウナがマイブームです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?