#「羨ましいって素敵なことじゃない?」


「じゃあね」「ありがとうね」「またね」

そんな言葉を何度も繰り返しながら、車を降りた。私が横断歩道を渡って振り返ると、車の窓からはーちゃんが100%の笑顔で手を振ってくれた。

そのまま左折した車はぐんぐん前に進んで、あっという間に見えなくなった。そしたら、急に目の奥がじぃんとして、そんな自分に戸惑っている間にぽろぽろ涙が溢れた。


友達とのばいばいで涙が出たのは初めてだった。遠距離恋愛している恋人を見送った女子みたいじゃん、と自分を茶化しながらも目の奥のじぃんが止まらなかったから、駅前のベンチでしばらく座っていた。

白いハンカチがアイシャドウの茶色とチークのピンク色で滲んだ。なんで目頭を抑えてるのにチークがハンカチにつくんだろう、女の子はなぞだらけだ〜〜。


きっと涙がぽろぽろしたのは、

会社で過ごした2週間よりも
今日のはーちゃんと過ごした数時間の方が
私にとってずっとずっと日常で、

見送る車が見えなくなるようなスピードで
それが過ぎ去っていったことに切なくなってしまったからなんだろうなあ。


会社も仕事も先輩も社長も、全部好きで素敵で、これからもっと好きになりそうな予感がするんだけど、

自分が思ってるより、心に余裕がなかったんだなあ。余裕がないことにも気づけなかったんだなあ。

でも、そんな気持ちをほぐしてもらえた日曜日は間違いなく素敵な休日だし、明日もきっと良い1日のはず〜〜〜。

2017 4.16


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