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音楽劇「瀧廉太郎の友人、と知人とその他の諸々」

音楽劇「瀧廉太郎の友人、と知人とその他の諸々」みてきた

最近全然お芝居見られてないから、もう、朝からわっくわくなの。お仕事しながらも足がもうそわそわしちゃってた。

なんかで見た映画で、自殺しようとする人に宝くじを渡して、結果がわかる来週まで生きろ!っていうシーンがあったけど、わたしにとってそれはチケットなの。

指折り数えて、何度も劇場のホームページみて、あと3日、2日、1!今日だ!!!って朝からワクワクして劇場にむかうの。

そうやってみた作品がこんなに素敵な作品だなんて、人生って最高!!!

ほんっとによかったの。

ドイツに留学した瀧廉太郎(新正俊さん)のもとに、ともに東京音楽学院で学んだ岡野貞一(大久保祥太郎さん)が小学校唱歌を作曲する名誉を得たんだって伝えにきたんだけど、瀧廉太郎の様子がなんかおかしいの。来訪を歓迎してないみたい。「友人とは、共に音楽の道に全てを捧げるものだと思うが、岡野と自分はそういう関係ではなくなってしまった」とか言ってるのをきいちゃうの。

居合わせた、同じく音楽院出身の天才バイオリニスト幸田幸(音くり寿さん)とそのお世話をしてるフク(梅田彩佳さん)は、ハラハラするしかない。

最初に入ってきてピアノに触って、「あ、埃が。。。」ってなるとこから大久保祥太郎さんのお芝居に釘付けだった。人の心を操る魔法使いみたいに、大久保さんのお芝居は、直接役者さんの気持ちがわたし達の心にどん!って伝わるの。

まっすぐで、穏やかで、可愛いキャラクターに釘付けになるし、瀧さんへの素直な憧憬と友情が、2人の大学時代を見てきたように伝わる。

対比するように、病を隠している瀧廉太郎役の新さんの硬質なお芝居が、もう!!つらい!!!ずっと泣いてた!!!

色々が明らかになった後に岡野が滝に「あやまれ!」っていうんだけど、フェイタルな病気を抱えてる人にあやまれっていうのが、ひどいってならなくて、言葉の裏に「俺は全部わかってるから、力を抜いて、俺に全部預けてくれ」っていう岡野の気持ちが、吹き出しをみてるように伝わって、苦しかった。。。

そんなに大きな出来事がたくさん起きるわけじゃなくて、2人の友情と、幸田幸さんのそれを見守る優しさが丁寧に丁寧に描かれるの。演出家の藤倉梓さんの緻密な、柔らかい雰囲気が、観客の心にぴったり寄り添ってもらって同じ速度で歩いてもらってる感じ。

ピアノを囲んで、3人で唱歌を作ってる場面が、本当にしあわせそうで、もう、多分わたし、お腹空いた時とか寒い時とかに思い出して暖かさに泣きそう。

岡野さんと瀧さんの間に、わたしは入れないなって、ちょこっと寂しい気持ちを抱える幸田幸さん、そういうの好きようううう

音くり寿さんの鈴が鳴るような清廉な声と、大久保さんの穏やかで暖かい温度のある歌声で、瀧廉太郎(や、作者不明)の唱歌を聴くの、耳もまたしあわせなわけ!!

不穏な空気で出てきたと思ったらコメディリリーフの甚吉役の塩田康平さんもすってきだったし、

上手な役者さんの悪者本当に嫌いになっちゃうからうっかり小出恵介さん嫌いになりそうだったけど、文部省の嫌なお役人、上野のことを、それでもチャーミングにする作品や小出さんに、ありがとう100!!!

梅田彩佳さんのフクが、物語を前へ前へ進めて送り出してくれて、ほんっと魅力的なキャラクターと役者さんだったの。でもさ、カーテンコールで歌った時、「そんな上手いなら最初なんで歌わなかったのさ!」ってなったよね?

本当に素晴らしかったし、3日だけなんてもったいないな。またみたいな。同じメンバーで、芸劇で1ヶ月くらい埋まると思うのです。どうですかーーー?えらいひとーーー???えらいひと!!!!!

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