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Play a life

やっと見られたの!!

ずっと見たくて、でもチケット取ったのに直前で大事件が起きて行かれなくなるっていうことが2度も続いて、その度に泣いてきた(比喩ではなく)(ミュージカル行かれなくて泣くとかやばい以外のなにもない)

やっと来られたの。でも、今、このタイミングで見られてよかった。。。。

ある高校の非常勤講師(中井智彦さん)が、教育実習生(黒澤ともよさん)を受け持つことになったの。その子は、教師になることが夢で、母校でもない学校でしかも非常勤講師に担当されることにちょっとむくれながらも、目一杯緊張してるの。

この子は、小学校の時の学校の先生(仙名彩世さん)に影響を受けて教師を目指してるの。その小学校の先生が好きだった今を生きるっていう映画が、彼女にとっても好きな映画。

非常勤講師は、毎日お家に帰っては猫にご飯をあげ、妻に話しかける。本当は役者になりたかったんだけど今世界史の非常勤教師をしてるの。

非常勤講師の奥さんと非常勤講師は、映画「今を生きる」の大ファンで、今を生きるのパンフレットをきっかけに付き合い始めて結婚に至ったの。


待って、この辺りから本格的なネタバレだから、見てない人はこっから次の🐈🐈🐈🐈🐈、まで飛んで!!

実習生の子が小学校の時にチョークケースの裏にした猫の落書きが、非常勤講師が忘れてったチョークケースにあるのを見て、その子は、非常勤講師の奥さんが、小学校の時の恩師だって気づく

その、小学校時代の恩師は5年前に通勤途中に猫を庇って交通事故にあって亡くなってる。

実習生は非常勤講師にチョークケースを届けに行って、猫しかいないお家で、「奥さんがいる世界」を演じている非常勤講師に気づくの。彼は、奥さん亡くなってから、役者の夢を諦めて、彼女と同じ教師になって、「彼女の世界」の自分を演じて生きてた。教育実習生は、昔おばあちゃんが亡くなって塞ぎ込む彼女に、小学校時代の恩師が教えてくれたことを、その恩師の夫に話すの。

「亡くなっても、いなくなったわけじゃない。その人はあなたの人生に溶けていくんだよ。だから、あなたは今を生きなさい」って。

🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈

なんか、これだけの中身のぎっしりした、ぐぐぐっと見入っちゃうお話なのに、音楽が素敵で、帰り道思わず口ずさんじゃうの。このお話しをミュージカルで見られてよかった。このお話がこの音楽に乗って来てくれてよかったって思うの。

チェロとピアノで、小澤時史さんの独特のアルペジオわかる?とっても素敵。人生を織っていく縦糸と横糸って感じがするし、人と人との出会いの交差って感じがするの。チェロの、歌ってるみたいな旋律もすき。

黒澤さんの教育実習生がほんっとチャーミングなの。目がくるくるってうごいて、全!力!って感じ。仙名彩世さんは、ほら、宝塚時代から、みんなが大好きな仙名彩世さん!やっぱり可愛いやっぱり上手だいすき!だいすき!!!!彼の中だけで生きている、ふわふわした感じがすごくリアルだったの。

中井さん先生ぴったりだし、私ね、奥さんがもういないってことを教育実習生に指摘されるところ、ほんっっっっとに、一生覚えてたいくらい好きだったんだけど、声を荒げないの。で、泣き伏さないの。淡々と奥歯を噛み締めて受け入れるのが、強くて、こういう先生だから、その後の教育実習生からの、奥さんからの伝言のようなメッセージを受け取れたんだなって思ったの。

TipTapの作品は、生きるってことを、河岸側からも彼岸側からも柔らかくライトを当てて見せてくれて、私たちがここでどうやって生きていったらいいかなって迷った時の指針をくれるなって思ってて。

それは人によって、タイミングによって、もうほんっとにしんどいっていう瞬間に受け取って、その言葉で救われることもあるし、この作品でもらった、受け取った言葉やコンパス、杖を、これからの人生の折々に思い出して使っていくこともあるんだろうなって思うの。

今日受け取った、大好きな誰かの人生が、「自分の人生に溶けていく」っていう言葉は、きっと今も将来も私が誰かを亡くして本当にしんどいときや、誰かを思い出しちゃう時に、心を温かく、柔らかくしてくれる言葉になるだろうなって、思います。

色々しんどいこの時期に、この作品をかけてくださって、見られてよかったなって本当に心から思いましたん。「いまをいーきーよーう」ってくちづさみつつ、明日からも頑張れそうよう。


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