ジキル&ハイドにおける刑事責任能力

ミュージカルで刑事裁判になったらどうなるか気になるNO1 ジキハイについて考えてみたいと思うのです。もちろんバックグラウンドミュージックは、ネバーエンディング「事件!事件!」です。いったん思い出したらその日いちにちは「事件事件」て歌いながら過ごすことになります。

ジキルさんは、父の精神病を治すために善悪を分離する薬を作ります。いろいろあってそれを自分で試してみたら、うっかりハイドさんという人格が出てきてしまってその人が連続殺人を犯してしまいます。目玉にペンを突き刺してみたり、上から重いものをどすんと落としてみたり、もう、殺し方がひどい。。。
ジキルさんを殺人罪に問えるのでしょうか?

同じ鹿賀丈史さん/石丸幹二さんの体の中に、ジキルさんとハイドさんという二人の人格がいて、これらが交代で現れます。ジキルさんはいいやつなんです。なのに、ジキルさんとハイドさんまとめて罰しちゃっていいのか?という問題がありますね。

これについては神戸地判平成16年7月28日判決がヒントになります。この判例は、解離性人格障害(いわゆる二重人格)の患者が加害者となった殺人事件で、殺した時に意識を支配していた人格自体に事理弁識能力があれば、刑事責任能力ありと判断して、二重人格であっても殺人罪を認めました。

ハイドさんは計画的に人を殺していたし、思考能力もあったので、この判例に従えばジキルさんハイドさんまとめて殺人罪に問うことになります。ざっと数えて7人くらい殺してるので、現在の日本の判例に従えば、高確率で死刑判決が下されることになるでしょう。とはいえ、実際はジキル&ハイドさんはアターソンさんに射殺されているので、被疑者死亡で不起訴になります。

かわいそうなアターソンさんはどうなるんでしょう。最後、ジキルさんから殺してくれって言われたけど殺せなくて、ジキルからハイド氏に人格が交代するまで待って待って、でもハイド氏になっちゃったから撃ったんだよね・・・ここのシーン好き。本当好き!!

嘱託殺人・・・は、かなりきちんとしたお願いが必要なので、あの場でのお願いだと成立は難しい。

私が弁護人だったら正当防衛の主張をするのだけれど、これがなっかなかハードな争いになりそう。。。
すでにエマはハイドさんの手の中から離れてて危険は脱しているから、正当防衛状況(急迫不正の侵害)があると言えるかというと、微妙でしょう?

あと、実は、ハイドさんは武器を持ってないよね?一方アターソンさんは手に拳銃。正当防衛で無罪は微妙かなあ。。。いけて過剰防衛になるかな・・・

誰か腕利きの弁護士さん・・・・
アターソンさんが自力でやるのかな?ガンバです!!

ジキハイ、本当に切ない。あんな人がの切なさときたら、もう、なく。泣いてる!!曲もいいし、お話も素敵だし、事件事件は大好きだし、殺され方えぐくて夢に見るけど、本当大好き。またみたいな。

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