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青山の円形劇場で星の王子さまみてきた

青山円形劇場じゃないんだけどね、青山の円形劇場、BAROOMで、音楽朗読劇の星の王子さま見てきたの。

小さい円形劇場で、劇場からすり鉢状に高くなってるお椅子はふっかふかの赤のビロード張りなの。
はいもうかわいい。チケットも星の王子さまのイラストが印刷されててすてき。もう待ってるだけでわっくわくじゃん。

出演者2人だけの朗読劇でね、王子様が島田歌穂さん、飛行士が戸井勝海さん。そうですわたしの戸井勝海さんです。ごめんなさい嘘です。わたしがもうかれこれ22年くらい推してる今でもかっこいいしかわいい素敵な戸井勝海さん(以下「わたしの戸井勝海さん」という。)です。

2人はわたしが高校生の頃に見たレミゼラブルで、マリウスとエポニーヌをしてた、我が心のマリエポで、お二人が一緒に歌うだけでもう幸せで死んでもいい。

星の王子さまは、本でも何度も読んだし、確か高校生の時フランス語の教科書がわりになんか読まされたし、お芝居でも何度も見てきたけど、その時どきで随分印象が違う感じがするよね。読んだあと心が暖かくなることもあるし、変に落ち込むこともあるし、すごく考え込んじゃうこともあるし。

島田歌穂さんの王子様はまさしくちびっこ王子さま!天真爛漫で、純粋で一生懸命なの。王子様なんだけど、お花を演じたり、大人を演じることもあって、ガラッと違う人があらわれるの。がらっと!!

王子様と飛行士が喋ってて、途中から飛行士が6歳の頃の思い出をしゃべり、そこにお母さんが出てくるんだけど、幕をがらってあけたように大人と子どもが逆転して、鮮やかだし、物語がガラリと転換したのがなんかすごく楽しくなっちゃった。

6歳の戸井さんは、ちょっといったんタイムいただいて、その辺転げ回りたいくらい可愛かったです。

王子様が飛行士に話しかけるけど、飛行士が飛行機の修理に追われてちゃんと考えずに答えた時に、王子様が「どうしてそんな大人みたいな喋り方するんだよ」って言うじゃない。あそこ本当にハッとする。
子どもと話してても、事件を解決することに目先を奪われて、子どもがほんとうはどういう気持ちではなしてくれたのか、心の中ををちゃんと丁寧に見ようと思ってなかったなって反省することがあって。大人みたいな喋り方する人になりたくないとおもう。んだけど難しくて。
アドボケイト(子どもの意見表明権)について児童養護施設出身の人と話をしてる時に「ちゃんと私のところに降りてきて話してくれないと何も喋れない」って言われたの。そう言うことよね。そしてそれは、子どもだけじゃなくて、そのほかの人間関係でもおんなじだなあ。ちゃんと相手の気持ちを丁寧に汲み取れるようになりたいなあ。

戸井さん飛行士が「僕も君とおんなじ気持ちを感じたい。でも大人みたいな喋り方しかできなくなっちゃったんだ」って趣旨のことを苦しそうに言うの。すっごくわたしの気持ちだった。うううってなった。

いろんなところに散りばめられてるお歌も素敵なの。ちょっと童謡みたいでもあり、かわいくて面白くてずっと聴いてたいようなお歌だった。戸井さんも島田歌穂さんも声が本当に素敵で、ストーリーテリングのために必要不可欠な節まわしを歌ってる感じなの。歌ってないみたいなのに、るんるんが聞こえてくる。

戸井さんの、物語を伝える時の声と歌と、役としての歌と声との行き来が本当に素敵!!!

きつねさんって、本だと「なつく」って言葉を使ってるんだけど、「つながる」って言ってて、それもまた素敵な訳だなあっておもったの。戸井さんのキツネさんはまじで本当に最高にいいよね。いいよね。(やまびこ)

本当のことは目に見えないっていうメッセージを丁寧に丁寧に幾重にもおって伝えてもらって、あれだけ狭くて濃密な空間でそれを受け取って帰れたの本当にしあわせでした。

またみたいなあ。素敵だったなあ。
そしてふわふわ帰ってたら案の定みちに迷ったわけです。でも大丈夫!!大切なものは目には見えないのです。きっと駅も心の中にある!!!!





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