私的お助けメニュー その2
シチリア島の州都、パレルモからの発信。
今日も朝起きたら、「何を作るか?」を考える。 考えるというよりは自然と頭に浮かんでくる事で、とにかく今は毎食作らなくてはいけないし、冷蔵庫の中にある物を思い起こす。 これ、布団の中での出来事。
ランチは良い案が思い付かなければ、パスタ。 どんな具材でもできてしまう、炒飯と同じような立ち位置だし、これにサラダをつければオッケー。 イタリアではパスタにスープをつけるという事はあり得ないので、まずは麺を食べて、その後サラダという流れになるのです、個人的にはサラダを先に食べたいですけど。
なぜパスタとスープが一緒に出されないかというと、イタリア料理ではどちらも「第一の皿」にカテゴリーされているから。 プリモ・ピアットと呼ばれる「第一の皿」には、スープ、パスタ、リゾットが含まれ、その中から二品選ぶという事はあり得ないんです。
多分ご存知の方も多いでしょう。
相方はパスタ大好きシチリア人なので、毎日同じようなパスタでも文句が出ません、有難いのだけど私は飽きるから無理。 今日トマトソースベスなら明日はクリーム系かオイル系・・・と、なるべく変えるようにしてます、自分の為に。
だからランチは結構簡単に決まるのだけど、問題は夜。 この前はチキンのもも肉があったから和食っぽい味付けにしようかと思ったけれど、そうするとご飯を炊いて、お味噌汁を作って、野菜も作って・・・と、思わず長い道のりに呆然として、すぐに引き返してしまった(笑)。
メインと付け合わせだけで良いというヨーロッパスタイルに慣れてしまうと、少しずつ何種類も作らなくてはいけない和食系が億劫になってしまう。
夜のメニューは似たような物が並ぶ事も多くなってしまいがちなので、頭を悩ませます。
そして、とにかくメニューを考えるのも面倒、なんでも良い、相方のお腹を満たせる事が先決! 的な時にはこれ、カツレツであります。
チキンの胸肉で作る事が多いのですが、勿論ポークでも。
カツレツというとあの小麦粉→卵→パン粉、その後揚げるという工程を考えると気が遠くなりそうになるし、そうになるし、更に洗い物の多さも辛い。
でも、このイタリア式なら心配無用、簡単に出来てしまう優れもの。
胸肉は開いて平らにし、塩をふったら卵→パン粉と付けて、フライパンで炒め焼きにするだけ。 炒めるよりは少々多めの油で両面じっくりと焼いたら出来上がり。
油の処理もほとんどないし、衣はちゃんとサクサクします。 小麦粉をつければもっと衣が厚くなるけど、これで十分カツレツが楽しめる。 イタリアのカツレツ、基本小麦粉なしですから。 これはオーブンかオーブントースターで焼いても良いのですが、そしてそっちの方が更に簡単なんですが、衣のカリカリ感はオーブンではでないなぁ。
揚げ物の付け合わせ、相方はフレンチフライを望むのですが、私はサラダの方が好き。 口の中がさっぱりするから。
日本は胸肉の方がモモより安いんですよね? イタリアは逆です。 でも手軽に手に入る物だし、シチリア人皆んな胸肉大好きらしい、モモより胸肉の方が人気あるらしい。
で、何を作るかというと、9割はこのカツレツみたいね。
シチリア人、結構毎日同じ物を食べている人種です。