[読書記録]ブラザーズ・ブラジャー

たまたまコンタクトをとった書店員さんが、激推ししていたことがきっかけで手に取った。

購入前に試し読みをした際には、義理の弟・晴彦のオシャレに対する思いに興味を持った。
でも実際に読み進めていくと、それより主人公・ちぐさが八方美人的な振る舞いで窮屈になっていく姿が気になり、途中で苦しくなった。

真っ直ぐ自分の好きを突き詰めている晴彦と、周囲の目を気にしてその場その場で流されていくちぐさ。
どちらかと言えば、私はちぐさのようなタイプな気がする。
誰も傷つけたくないなんて綺麗事で対応をして、あとで矛盾が生じて、結局ぐちゃぐちゃにするタイプ。
晴彦に影響されてどんどん逞しくなっていくちぐさの姿に、自分を重ねて、そうなれたら良いなと思った。

著者の佐原ひかりさんは初めて読んだけど、フレッシュな文体でとても読みやすかった。
無理解とか、偏見とか、父子家庭と母子家庭とか、色々な要素があったけど、それぞれが無理がなくリアルに絡み合っていて、とにかくよかった。

#ブラザーズ・ブラジャー
#佐原ひかり
#読書

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?