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『続メイクがなんとなく変なので』が届いたので

星見当番です。予約注文していた本がとてもよかったので、今日は予定変更で即刻感想を書きます。本は! 初動の反響が大事だっていうから!

これです。『続メイクがなんとなく変なので友達の美容部員にコツを全部聞いてみた』吉川景都・BAパンダ ダイヤモンド社。通常版と、電子書籍版と、数量限定時短でっかいメイクブラシ付特装版の3バージョンあります。

ブラシ付セット!

当番は! でっかいメイクブラシ欲しさに! 特装版を買いました!

でっかいブラシ! テンションあがる!

最初に買った『メイクがなんとなく変なので友達の美容部員にコツを全部聞いてみた』は電子書籍を買ったのだけど、今回は紙版。ブラシがついてくるのが魅力的にすぎた……! でもたぶん『続メイクがなんとなく変なので』も後日電子書籍版を買い足すと思います。なぜなら移動中にもスマホでササッと読みたいし、メイク中に画像を表示させておいてお手本にしたいので! 

内容、一冊目に輪をかけてよかったです。コツ解説も笑いどころも、パンダさん語録もパワーアップしてる。メイクアップのテクニックとして当番が「参考になるなあ」と思った箇所は以下の通り。

「濃・中・淡と三色くらいがひとつのパレットに入っているパウダーアイブロウの『いちばん淡い色』はどこにどう使うのか」(紙版の32~33ページ)。当番もいちばん淡い色が減っていかないタイプなのでウケた。はい、使いますいちばん淡い色。

「アイシャドウの縦割りグラデのコツ・ふんわり仕上げとキリッと仕上げで使い分けるブラシ」(紙版の48~51ページ)。特に50ページのカラーがとてもきれい。

「アイシャドウのテスターを試す時は手の甲を『床に対して垂直』にする」(62~63ページ)。美容部員さんがアイシャドウの発色・明るさ・光りかたをテストする仕草。これは、やりたい。もう明日にでも試しに行きたい。

「クッションファンデをきれいにつけるコツ」(94~97ページ)。あの、当番の推し(2.5次元俳優)がいまクッションファンデの宣伝に出てまして。リキッドファンデ派の当番がつい先日初めて買ったんですよクッションファンデ。ええ推しが宣伝しているというので。リキッドと勝手が違って戸惑っていたので大変タイムリー。ありがとう吉川先生とBAパンダさん。

メイクアップのテクニック以外のところで当番の印象に強く残った「パンダさん語録」は以下のとおり。詳細は伏せて、掲載ページと当番の感想のみ示します。実際のところは本文を読んでほしい。

「家の中でも日焼け止めを塗るべきか」についてのパンダさん語録(83ページ)。「(パンダさん)微弱でも紫外線入るからなぁ~ 〇〇とかだって焼けるじゃん?」「(当番)ギャー!!!!」ええ、「〇〇」が何なのかは実際読んでほしいです。なお「〇〇」ついでに当番が思い浮かべたものは「本の背表紙」です。うん、焼けるね……UVカットがんばろ……

「はじめての男性美容のコツ」(190~197ページ)のうち、191ページの「(スキンケアは)何を目的にしてます?」のコマ。そして192ページの「つける前に自分の肌状態をよく観察して『どうなりたいからこれをつけるか』を意識しましょう」のコマ。

ここ、当番は「スキンケアや美容の話として」というよりは、もっと範囲を広く「自分のために今やろうとしていること全般の話」として受け取りました。たとえば何かを勉強するにしてもそうだし、こうしてnoteに文章ひとつ書くのにしてもそう。「何を目的にしてます?」という自問と自答。「自分の今の状態を観察してみて、何が足りない/多すぎると思うか」という自問と自答。そして「どうなりたいからこれをするのか」という自問と自答。

パンダさんの解説には「自分の観察」と「何のためにそれをするのか考えて」という言葉が繰り返し出てくる。もちろん「何のためにそれをするのか」を生徒役の吉川先生ひとりに考えさせっぱなしにすることはなく、必ずプロとしての目線から「それをするのは〇〇のためだよ。〇〇の目的で、このようにするんだよ」という指導も入れてくれる。

パンダさんのそういう姿勢が当番はとても好きです。だって、メイクアップやスキンケアの基礎がまるでわかっていない吉川先生に「なぜなのか自分で考えよう」と丸投げしたら、明後日な理由を「自分で考えて」しまうかもしれないものね。基礎から応用までしっかり身につけているプロのBAであるパンダさんが「それはね、〇〇のためにこうやります」と正しい目的・正しいやりかたを教えてくれるのは、とても安心。とてもよいこと。

この辺り、当番はこの『メイクがなんとなく変なので』シリーズを単純な「お化粧やスキンケアの HOW TO 本」としてではなく「BAパンダさんによる『教えかた』の本」としてちょっとメタい読みかたをしています。当番自身が、この当番 note や Twitter(X) やアストロ同人誌を通じて、アストロいちねんせいに西洋占星術の基礎を解説する「教える人」であるからです。

万年美容いちねんせいの当番にとっては、本書のテーマである「メイクアップとスキンケアのテクニック」はもちろんとても参考になるものだし、読んだその日から使えるお役立ち技術でもあるのですが。それ以上に当番から見て、当番が個人的に持っている「とある目的」にかなう裏テーマは「〇〇のプロとして、〇〇いちねんせいへ。何をどのように教えるか」。「『先生』としてのBAパンダさん」、ものすごく、当番の参考になる。当番もパンダさんのように教えられる人でありたい。

200ページからの「メイクが上達するためのコツ」。上達するには練習すること、と言うパンダさん。「メイクする必要がある時だけメイクしても上手にはなりにくいねー」「自転車とか楽器とかは練習しないとダメってわかるのに メイクはぶっつけ本番の人 結構多いので」。ここ、当番は「『メイク』を『占い』や『文章』に入れ替えても違和感ないな!」と大笑いで読みました。占いも、占いする必要があるときだけ占っても上手にはなりにくいんですよ。必要があるときだけやるのではなく、常日頃から練習していないと上手くはならない。占いも、文章も、たぶん、絵を描くのとかも同じ。

練習が必要。手慣らしが必要。顔に色を塗ることも、絵を描くことも、思いや考えを言葉にすることも。そしてもちろん、ホロスコープやダイスの出目を言葉に翻訳することも練習が必要だし、「どうすれば自分が毎日していることを、今日はじめて習うひとに伝わるように言語化できるのか」ということにだって、やっぱり日々練習が必要。

パンダさんも、美容のテクニックそのものだけではなく「年齢も美容スキルのレベルもまちまちなお客さんを相手に『伝わるように話し、実演する』練習」を何度となく重ねてきた末に教え上手の現在があるのだろうな、と当番思うわけです。うん、当番もかくのごとくありたい。

204ページからの「メイクは場数。才能やセンスが足りなくても上達します」に大いに励まされる当番です。これ、「メイク」を「文章」や「占い」に入れ替えても成立する。場数です。練習です。文章だって占いだって、それに「教えること」だって。本の末尾へ行けば行くほど、パンダさん語録は冴え渡り、もはやメイクに限ったことではない汎用性を帯びつつあり。

「ビューラーは自転車」「メイクは〇〇〇〇〇!(※一応、今回の本が初出のフレーズなので伏せます。本を読もう!)」「『なぜそうするか』考えよう!」そして「迷ったら基礎。新しいメイクテクもああアレの応用か~って思えるでしょ」

もうねえ、「メイク」を全部「占い」や「文章」に置き換えたいね!汎用性が高い!「ホロスコープ読みは自転車!」「言語化は〇〇〇〇〇!」「『なぜそうするか』考えよう!」「迷ったら基礎。新しい占いテクもああアレの応用か~って思えるでしょ」ほら!もうしっくりピッタリ!

そういうわけで『続メイクがなんとなく変なので友達の美容部員にコツを全部聞いてみた』、メイクアップの本としてお役立ちなのは勿論のこと、「教えるとはどういうことか」「学ぶとはどのようにすることか」を知る本としても大変によいです。当番おすすめ。

なお『メイクがなんとなく変なので』シリーズの担当編集者として作中にも登場する「Tさん」ですが、読書猿『独学大全』の担当編集者でもあるそうです。当番、つい数日前までまったく気付いていませんでした。独学の本とメイクの本、まったくのジャンル違いのように見えて『独学大全』も『メイクがなんとなく変なので』も「これから学びたいひとにその道のプロが教える本」という点は共通している。今日届いた『続メイクがなんとなく変なので』を読み終えて、当番そう思った次第です。

あのね、『メイクがなんとなく変なのでシリーズ』の「BAパンダさんと吉川先生の掛け合い」って、言ってみれば『独学大全』の「親父さんと無知くんの対話」だと当番思うんですよ。『独学大全』の「親父さんと無知くんの対話」パートが好きなら『メイクがなんとなく変なので』シリーズのBAパンダさんと吉川先生の対話を「あれの美容編なんだな」という目線でものすごく楽しく読めると思う。逆に『メイクがなんとなく変なので』シリーズのBAパンダさんと吉川先生の掛け合いが楽しいと思う人に『独学大全』の「親父さんと無知くん対話篇」パートだけでも拾い読みしてほしい。「ああ『学ぶ』って骨組みのところでは同じなんだな」と感じると思うから。

パンダさん語録の「メイク」を「独学」に入れ替えても余裕で成立しちゃいそうだよね。「学習法は自転車」「独学は〇〇〇〇り!」「『なぜそうするか』考えよう!」「迷ったら基礎。新しい独学法もああアレの応用か~って思えるでしょ」ほらぴったり! 次は『独学大全』の読み返しをしてみようかな。

ここまで勢いよく感想を書いた後で『メイクがなんとなく変なので友達の美容部員にコツを全部聞いてみた』公式 note の存在に初めて気付きました。リンク貼っておきますね。

追記。はい、結局電子書籍版も買い足しました。

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