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【13年前の再録】12種類の優しい地球人

星見当番です。当番の古巣である楽天ブログ『星見当番の三角テント』より、約13年前の記事を再編集して転載します。「12種類の優しい地球人」、noteのページに合わせて改行を直しただけで、文言は元のままです。2011年3月11日、都内の職場で東日本大震災を経験し帰宅困難者となり、電車が通じてやっと帰宅できた3月13日の当番が書いたものです。

これが当時書いたそのままの記事リンク。

以下、太字部分が転載(全文)です。

こんばんは、星見当番です。余震おさまらぬ三角テント地方ですが、当番元気にやっております。テントは一応本日より通常営業です。一応、というのは、向こう一週間はまた大きい揺れが来る可能性がある、とニュースで言っていたからです。電気と電車が通じていて当番が家に帰ってこられる限り、テントは更新を続けます。

さて。通常営業ということでムーミン谷の星うらないシリーズでも再開しようかと思ったのですが。こういう事態なのでもう少し、全サイン向けのものが良いかと思ったものですから。老婆心で、このようなものを書いてしまいました。

地面が揺れて、色々なものが壊れて、人々が自宅を離れて他人と寝起きしている。こんな時だからこそ、どのサインに生まれた人とも仲良くしてほしい。欠点を数えるよりも、長所を見つけて感心するところから始めてほしい。12サインは12種類でワンセット。持てる力を持ち寄って協力するために、私たちは12の異なる特技を持って生まれて来ています。自分の特技を使おう!他人の特技を応援しよう!がんばれ、12のサインに別れて生まれてきた私たち!

牡羊座は何よりも勇気の人です。いつでも「私はここにいる!生きてるよ!」と声を上げられる人です。世界に対して怒りを表明する力、人生を切り拓いていく力(火星)と仲良しです。ちびのミイのように「私はよろこぶか、怒るだけ」と顔をあげて誇り高く言える人です。「もうおしまいだ」と誰もが言う状況でも、牡羊座さんたちは負けを口にしません。彼らにとっては、いつもここからが勝負の始まりだから。さあ声出していこう、恐れずに! 牡羊座の諦めの悪さと大きな声は周囲を元気づけます。

牡牛座は和みと安定の人です。用心深く我慢強い性格で、何かをじっと待つことが得意です。炊き出し部隊に牡牛座の人がいたら周囲の人はとても幸運です。ごはんをおいしくすることに牡牛座さんは心を砕きます。一杯のお茶、一枚の毛布、温かな手のひらがどれだけ人を和ませるか、牡牛座はよく知っています。豊饒の力、人と人の心を結ぶ力(金星)と仲良しです。また、安心を求める力(月)は牡牛座に入ったときに最大の力を発揮します。

双子座は12サインで随一のいたずら心と敏感なアンテナの持ち主です。どんな閉塞的な状況からでも、ルパン三世のように華麗に逃げ出す方法を心得ています……精神的に。情報を捕まえ、使い、通わせる力(水星)と仲良しです。言葉と情報が双子座の武器であり糧です。そして冗談は双子座のおやつです。どこにでも持っていけて腐らない、どれだけ分けても減ることのない精神のおやつ。人はパンのみにて生きるにあらず。笑うことによって人は生きるのです。

蟹座は悲しみを受け入れます。泣くことは笑うことと同じくらいの心の解放になります。蟹座は自分が涙を流すことにも、他人の涙にも怯みません。「泣いてもいいんだよ」と自分にも他人にも言える本当に強い人たちです。蟹座は安心を第一に求める力(月)と仲良しです。矛盾するようですが、この力は同時に物事に順応していこう、受け入れていこうとする力でもあります。蟹座は揺れる心に寄り添います。安心とは心が揺れないことではなく、心が揺れても受け入れてくれる人がいることです。

獅子座はヒーロー(ヒロイン)のハートを持っています。どんな事態も彼らを脇へ追いやることはできません。我が身を燃料として燃え続ける力、地上を照らし温める力(太陽)と仲良しです。獅子座は日常をドラマに変えます。我々は観客ではなく全員が役者である、誰にでもこの舞台の上で何かをする力があると人々に信じさせることができます。特に子供一般との相性は12サイン中いちばんです。獅子座には子供たちのヒーローになり、また子供たちをヒーローにする力があります。

乙女座は12サインいちの実務家です。我を抑えて人の下につくことができ、細かな作業を厭いません。乙女座が枝葉末節にこだわるというのは本当です。乙女座は枝葉を愛します。その枝葉のひとつひとつに人の血が通っていることを、枝葉をもがれた大樹はとても悲しいものであることを知っているからです。双子座と同じく乙女座は情報を捕まえ、使い、通わせる力(水星)と仲良しです。乙女座が整理整頓と秩序を求めるのは、根幹から枝葉へ、枝葉から根幹へ、物や情報がスムーズに流れていくことを願っているからです。乙女座の小言は「ここに滞りがあります」というシグナルです。

天秤座はLive and let live(共存共栄)を目指す人たちです。彼らは対話を得意とし、また天秤のサインであるだけに分配を得意とします。赤の他人と助け合って生活するとき、天秤座は全員の中心ではなく、全員の「間」にいて、分かち合って生きることを身をもって示すでしょう。牡牛座と同じく、天秤座は豊饒の力、人と人の心を結ぶ力(金星)と仲良しです。天秤座は他人の能力や魅力への感度が高く、他人の力とその力を必要とする別の他人を引き合わせることができます。人は天下のまわりものです。

蠍座は身を削り心を注いで他人のために働くことができる人です。たとえば大切な誰かの身柄を預ける先、たとえば病院や一時避難場所に蠍座の責任者がいたら、これほど頼もしいことはありません。極限状況を生き延びる力、託されたものを後へ伝える力(冥王星)と仲良しです。また、牡羊座と同じく怒りを表す力、人生を切り拓く力(火星)とも仲良しです。蠍座は信頼と約束を重んじます。あなた自身、或いはあなたの大切な誰かが蠍座なら、今すぐ約束しましょう、生き延びようと。約束は蠍座に大きな力を与えます。

射手座は(よく言われることですが)12サイン随一の楽天家です。旅人のサインだけに、野外生活・避難生活にも容易に順応。無駄知識と雑学の宝庫で変な方向にばかり記憶力が働く性質を持っています。笑い話を暗記していたりするので、停電の夜には射手座に物語をさせてみるのも一興。キャンプに一匹、射手座生まれです。物事の明るい方面に注目し、良いところを伸ばそうとする力(木星)と仲良しです。射手座の目は常に遠くを見ています。今起こっていることも、いつか「思い出」として子孫に語る日が来るのだな、なんてことを射手座は考えていたりします。

山羊座はどんなに若い人でも、心の中に老賢者を住まわせています。いつでも地に足がついていて、用心深く、周到です。最悪を考えた行動ができます。彼らはまた、常に「自分の行動が他人にどういう影響を与えるか」を考えています。なるべく多くの人が、なるべく長い間、無理なく安定して利益を享受できる方法を、山羊座は探し求めます。老人や子供など体力のない人のことも山羊座は忘れません。物事を押さえつけ、冷やし、縮める、あるいは弱くする力(土星)と仲良しです。節約、省エネは山羊座の特技です。より少ないものでうまくやっていく知恵を山羊座は持っています。

水瓶座はどんなに年寄りでも、心の中に永遠の少年を住まわせています。環境の変化は彼ら水瓶座にとって冒険です。遠隔地同士を繋ぐ通信、壊れてしまったものを補う新しい仕組みを考えること、地縁血縁を越え、国籍も越えて皆ができる力を出し合うこと、すべてに水瓶座の血が騒ぎます。物事に新しい視点を持ち込む力、しがらみを粉砕する力(天王星)と仲良しです。また、山羊座と同じく物事を押さえつけ、縮める力(土星)とも仲良しです。節約・省エネを踏まえた「新しい人助けの方法」を考えるのが水瓶座の特技です。

魚座の人たちは12サインのしんがりとして、様々なことを受けとめています。川の流れが海に注ぐように、すべての人の心は最終的に魚座へ流れ込みます。他人の言葉をさえぎることなく、じっと耳を傾けている魚座さんがいます。言葉にできることも、言葉にできないことも、魚座は汲みあげていきます。魚座は自分と他人または世界の間にある境界をぼかし、形あるものを曖昧にする力、形がないものに仮の姿を与える力、人に夢を見せる力(海王星)と仲良しです。また射手座と同じく、物事の良い部分を伸ばそうとする力(木星)とも仲良しです。どんな泥の中にも砂金を見出し、拾い上げる力が魚座にはあります。

当番の尊敬する西洋占星学研究家・上田きょうや氏の言葉に、こんなものがあります。(引用元のサイト「びじゅある・あすとろろじー」が閉鎖されたため、当番の記憶を元に再現しています。言葉に多少の異同があるかも!)

「『魚座はとてもやさしくて』とよく言われるが、やさしいのは魚座だけではなく、12サインそれぞれに違うやさしさがあるのだ。その12種類のやさしさを理解することが西洋占星術を理解する第一歩だ」

やさしさも、冷たさも、強さも、弱さも、賢さも、愚かさも12種類。

かっこ良さも、かっこ悪さも、可愛さも、憎らしさも12種類。

まずは12種類の短所ではなく、12種類の長所を探してほしい。

潰し合うのではなく生かし合うことを考えてほしい。

互いに助け合って、誉めあって、生き抜こう。

がんばれ、12種類の優しい地球人。

(転載終わり)

当番は北関東に住んでいます。13年前には東日本大震災を経験しました。8年前の2016年には親戚が熊本地震に巻き込まれました。いま2024年、能登の震災に心を痛めています。日本列島どこであっても地震と無縁ではいられない土地柄である以上、いま現地の皆さんが経験していることは13年前に当番も経験したこと、そして明日にはまた当番も経験するかもしれないことです。他人事ではありません。

どうか、ご無事で。そこが暖かく安全な場所でありますように。傍にいるのが温かいひとでありますように。心を支える何かが手近にありますように。

2024年1月4日、当番は仕事始めです。行ってきます。働いてきます。北関東から祈っています。微力ながら寄付も託します。


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