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「マイナス50円増えた」から始まる2ハウスと8ハウスの話

2020年5月5日のツイートまとめ。発端は当時のタイムラインで正の数・負の数の話題が上がっていたこと。「負の数」という概念に接して間もないあの頃の「『負の数が増える』っていったい何なんだよ?!」「『負の数』って何のためにあるんだよ?!」という心の叫びに、オモテの稼業が帳簿つける民である立場から当番が語ってみた話。以下、当時のツイート。

【経理の民から見た「負の数」の話。2020年5月5日】
これは当番、日本語としても数学的表現としてもさほど違和感がない>「マイナス50円増えた」。

『経済のマイナス成長』とか言うアレじゃろ?」という感覚と、普段帳簿を扱っているので「マイナスとは『赤字』のことである」という感覚があるから。マイナス50円って50円の赤字が増えたんでしょって感覚。

「マイナス50円が増えた」は当番には「赤字が50円増えた」という感覚。「赤字」じゃなければ「負債」でも「損失」でもいいんだけど。「マイナス50円」は「手持ちのお金が50円減る/足りないこと」なんだけど「返済したり支払ったりするべきお金が50円増えること」でもあるっていう感覚。

帳簿つけてると、時間は前へ前へと一方向へしか進まないけれど、お金の総量は増えたり減ったりするんだよね。お金が増えるにしても減るにしても、時間だけはどんどん積みあがっていくの。

「プラスが増える」も「マイナスが増える」も感覚としてわかる。「増える」っていうのは数値がプラスであるかマイナスであるか(正か負か)には関係なく「積みあがる」ってこと。「正の数が積みあがる」「負の数が積みあがる」。黒字も増えたり減ったりするし、赤字もやっぱり増えたり減ったりする。

あー………なんていうか。「赤字」っていうと「赤字なんか出したことねぇよ」って場合わかりづらいか。赤字よりも「支出」って言ったほうがいいか。あの、負の数って当番的には「出ていくお金・支出」のイメージ。正の数は逆に「入ってくるお金・収入」のイメージ。「支出が増える」ってことはあるよね。

「マイナス50円増えたよ」は「50円の支出が増えたよ」という感覚で当番は捉えている。「プラス50円増えたよ」は「50円の収入が増えたよ」。支出が増えると、お財布の残高が減る。カード払いの金額が増えると、銀行口座の残高が減る。

10万円の備品をクレジットカードで買ったら、手元に10万円の価値を持つ備品が増えて、ついでに「返済すべきお金(債務)」も10万円分増える。1ヶ月後にカードの支払日が来ると、銀行口座から10万円引き落とされて残高が減るけれど、これで債務はチャラになって「返済すべきお金の残高」は減る。

10万円の備品をクレジットカードで買って、カードの支払日が来る前にまた5万円の備品をクレジットカードで買ったら「後から返済すべきお金(債務)」が10万円から15万円に増える。翌月の支払日に預金口座から「引かれる金額」が「増える」。そんな感覚。

金勘定から離れるとなんだろうなあ、正の数と負の数。南北に伸びる道があって、南へ向かうのが「進む」、北へ向かうのが「戻る」だった場合。

「現在地からマイナス50メートル『進んで(南へ行って)』」は「現在地から50メートル『戻って(北へ行って)』」になる。

みたいな(うまく説明できない)

たぶん言葉で説明するより図とか数直線とかを描いたほうがわかりやすいやつなんだ、正の数・負の数の概念。帳簿でもプラスマイナスって「伝票の右(貸方)か左(借方)か」みたいなやつだし(マイナスになると反対側にお引越しする)、「マイナス50メートル進む」も図の方が多分いいはず……

あ、「マイナス50メートル進む」、七七

夜をこめて鳥のそら音をしたせいでマイナス50メートル進む

【「負の数」とはつまり「負債」である。2020年5月6日】
負の数、歴史 [検索]

ああ、やっぱり「負債」と「負の数」って関係あるんだな……で、出どころはインドか……

「何かがゼロより更に少ない」って「土地がマイナス5ヘクタール」とか「リンゴがマイナス4個」とかはないけれど「お金がゼロより更に少ない」はあり得るもんなあ……いやお金自体は手元にあるんだけど、そのお金は借金取りが全部持って行ってしまって更に「足りねえよ、あと5万円」ってあるもんなあ。

つうことはやっぱり取引をして、その取引の帳簿をつける上での概念なんだわ負の数。「背『負』っている『債』務(『債務』とは『支払う義務』のこと)=負債」は自分の収入を食ってしまう=減らしてしまうものだから、それは負の金額としてカウントされる。

これは全部架空の数字で架空の人物なんだけど、当番が薄いブックを作って売るために、印刷費10万円をみんく神※から借金したとする。

まず当番の口座に10万円が増える。

同時に「当番がみんく神に返す義務がある10万円」が帳簿上増える(負債)」。

※登場する名称は当番のフォロイーに酷似していますがすべては架空の話です。

ええと、利息のことは考えないで今話を進めています。本当なら利息(お金のレンタル料)をつけてお返ししないと、投資家みんく神にも「当番へお金を貸したうまみ」がないことになるんだが、

当番は印刷所へ10万円支払う(当番の口座から10万円なくなる)。

10万円の価値がある薄いブックが納品される。

10万円で薄いブックが何冊刷れるかは仕様によるんだけど、架空の話なので1000部刷れたとしよう。

当番はその薄いブックを1部1000円で売り、その売上から、まずみんく神に借りた10万円を返済しなくてはならない。

当番が1部1000円で売る薄いブックの100部目までの売上は、みんく神への返済に充当される。

当番の薄いブック売上で当番のものになるのは101部目の売上からである……1000部全部売れると100万円になるけれど、うち10万円はみんく神へ返すので当番の手元に来るお金は90万円に減る……。

更に本来なら利息をつけて返すので以下略

この物語はフィクションであり実在の人物、団体、ツイッターアカウントに関係があるように見えても気のせいです。

それでね、みんく神から10万円貸してもらって「いついつまでに返済します」という約束をしてしまうと、1部1000円で売る薄いブックがたとえ90冊(売上9万円)しか売れなくても、期日が来たらみんく神に10万円耳をそろえて返さなきゃならない(更に本来なら利息もつけなきゃならない)ってことなのね。

それで、売上が期日までに9万円しか作れなかった当番がみんく神のところへ行って頭を下げて「こんな事情なので借りたお金の半分だけ返済させてください、もっと本が売れたら残りも返します」と言うじゃない。それでみんく神が承知してくれた場合、当番の帳簿には5万円の負債が残るのね。

これでみんく神が「いいよ、残り5万円の返済は次の売上が立つまで待ってあげるよ。でも延滞料を取るからね」と言ったら、当番の帳簿に「みんく神へ返すお金の元本5万円、延滞利息〇円」って記載されて、当番の未来の売上から「『引かれてなくなる予定の金額』が増える」わけね。

大事なことなので二度言うけれどこの物語は本当にフィクションであり実在の人物・団体・ツイッターアカウントとは関係がありません……

自分のお金(自己資金というやつですね)で商品を作って売るのであれば「思っていたより売れなかったなー」というときに自分のお金がゼロになってもゼロより小さくなることはないけれど。誰かに資金を借りて商品を作って売るという場合、全然売れなかったら帳簿にゼロより小さい数字が載るんですよね。

ところで「赤字」も手書きで帳簿つけるときに負の数を赤インクで書くからそう呼ぶ。英語で赤字を何と呼ぶかは当番も知らないが、英文会計でも負の数を赤インクで書いていたのは同じはず。日本は向こうのやりかたを輸入したんだから。Excelに負の数を赤で表示する書式あるよね、あれって会計用。

ぬーん。寝坊した。ゆうべ負の数の話を発端として帳簿と負債の話で木を生やしたけれど、明けて読み返すとこれって2ハウスと8ハウスの話だったわねと思う当番である。サインで言えば牡牛座と蠍座の話。折しも昨日は牡牛座の中でもドデカテモリー蠍座の日だったんでね、負債の話はいかにも似つかわしい。

2ハウスは自分の懐、自己資金。8ハウスは他人の懐、借金。事業をやっている場合、借金に悪い意味はないよ。「お金を貸してもらえる」ということは「貸したお金を元手にして、うまく儲けて利息をつけて返済してもらえるだけの見込みがこの事業にはある」と認められたってことだから

でも事業って見込みが外れることもあるからね、100万円売上立てて元本10万円になにがしかの利息をつけて返済して残り80とホニャ万円はうちのもの、と算段していても、売上が9万円しか出なかったりする場合がある。それでも期日がくれば10万円返さなきゃならない(極端な数字設定でお送りしています)。

クレジット、日本語で言えば「信用貸し」は8ハウスの世界。あなたが返済期日を守り、更に利息をつけて返済できるほどのお金を稼げる人だと見込んでお金を貸します。貸主であるこちらの期待を裏切るようなことはしませんよね?借金は返せないと「信用が傷つく」、でも返せれば「信用が積み上がる」。

事業者は貸したり借りたり返したりで出資者や銀行や他の事業者やと信用を積み上げ、関係を作っていく。個人の付き合いにもお金ではない貸し借り、恩義だとか何だとかのやりとりがあるけれど。信用が積み上がればより多く貸してもらえたり、より長く待ってもらえたりする。信用度が低いうちはその逆。

「100万円の売上が立ったけれど、10万円の借金を返さなければならないから10万円は残しておかなければならない」とか「100万円の売上が立ったけれど、出店料と人件費1000部の薄いブックの配送料と倉庫の賃料と借金返済と……あれ5万円足りないな」とかを帳簿につけておくために「負の数」が必要。

経理脳の当番は「マイナス50円が増える」を「負債または赤字が50円増えたんだな」と捉える。仕事柄、黒で書かれた数字でもマイナス符号がついてると赤く見えるんでね。当番の手元に100万円あっても、赤い(マイナスの)50円が帳簿にあれば、その50円分は当番には使う権利がない、自由にできないお金。

当番が商売のためみんく銀行(仮名)から10万円借りていたら、当番が稼いだ100万円のうち10万円は当番が自由にする権利がないんだ。みんく銀行(仮名)は10万円返してもらう権利があるんだ。自分の手元にあるお金の中に、自分が自由に使えない、他人に権利があるお金が混ざっている。借金って8ハウス。

「貸したお金を返してもらう権利」「後払いで売ってあげた商品の代金を支払ってもらう権利」のことを「債権」と呼ぶ。「債券」ではない。「債券」は「債権(甲は乙からお金を払ってもらう権利があるよ)を紙に記したもの」。「借りたお金や後払いの代金を支払う義務」のことは「債務」と呼ぶ。

「お金を返して/払ってもらえる権利が自分にはあるのだが、お金を回収できる見込みがなくなってしまったような損する債権」は「不良債権」。

「負債」なんていう言葉、経理の民じゃないと知らないわからないで当たり前って話でもないのよ。先に買って後で払う、クレジットカードで決済して後で銀行から引き落とし。事業をやっていなくても、クレジットカードを使っていれば名前を知らなくても日常生活の中に「負債」はあるのよ。

「クレジットカードを使って、銀行の引き落とし日に口座にお金がない→遅れて振込むというのを繰り返すとブラックリストに載って、新しいクレジットカードを作ろうとしたときに審査に落ちる」ってやつ。「借りたお金の返済が遅れたので信用情報に傷がついた」ってやつよね。

月末にカードの引き落とし5万円が予定されていたら、自分の銀行口座に今ある/これから入ってくる予定のお金のうち5万円は自分が自由に使えないお金。

負債、債務、債権の「債」は「人偏」に「責任」の「責」。「債」一文字で「借金・貸し借り」を意味する。やっぱり「債(貸し借り)、人偏に責」、「信、人偏に言」とかは8ハウス案件だな……人から金や力を借りる場合「借りたものを返す/助力に報いるだけの能力があるのか」を見られるからな。「返さなくてもいい/報いなくてもいい」になるのはよほど相手に何かを先払いされているとき(恩がある/愛がある)。

【裁縫の民にとっての「負の数」、星の民にとっての「負の数」】
???「マイナス2kgやせたい」
当番「ふとるのでは」

マイナス5kgふとりたい

経理の民である当番にとって「負の数」は第一に「負債を記録するための数」だけど、負の数ってそれだけではなくて座標を表すのにも使われるよね。どこかの点を原点(ゼロ)として、向かって右あるいは上へ進むとプラス、向かって左または下へ進むとマイナス。奥行はどっちがプラスだっけ? 手前? 奥?

経理の民である当番にとって「マイナス」とは「負債」だ。ミシンで裁縫する当番にとって「マイナス」とは「返し縫い」だ。「順方向に5針縫って逆方向へ3針返し縫いして、また順方向に終わりまで縫う」。西洋占星術の民である当番にとって「マイナス」とは「天体の逆行」だ。

「リンゴがマイナス3個」や「田んぼがマイナス5反」は実体として存在しないけど「蟹座10度にいる水星が、順行で5度進み、逆行で7度進み、更に順行で10度進んだとしたら今水星は蟹座の何度?(10度にプラス5度、マイナス7度、プラス10度を全部足して答えは蟹座18度)」という計算は存在する。


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