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牡牛座26度「熱唱伊達男」

2018年5月16日午前6時42分、トランジット太陽が牡牛座数え26度へ入りました。牡牛座数え26度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「熱唱伊達男」

「♉26熱唱伊達男」の原文チェック。黒字が1925年ジョーンズ版「A Spaniard serenading his senorita 愛する女性にセレナーデを歌うスペイン男」、Spaniard はスペイン人、his senorita にセレナーデを歌うとあるので男です。青字が1975年ルディア版「A Spanish gallant serenades his beloved. スペインの伊達男が愛する女性にセレナーデを歌う」

ルディア版に登場する gallant ということばは「勇ましい/かっこいい男」。三銃士みたいな感じの腕が立ち、侠気(おとこぎ)に溢れた粋な男のことをギャラントと呼ぶ。日本語で言ったら「伊達男」が近い。あるいは古風な言いかたの「女性に求愛(求婚)する男」もギャラント。

「♉26熱唱伊達男」の番地チェック。牡牛座後半(復路)の、5度ずつに分けた第3グループ(おわり)の、第1度数。どの5度組でも第1度数はその組のテーマをバン!と打ちだす。磯野家で言ったら第1度数は波平。

ドデカテモリーの応用で「♉26熱唱伊達男」の番地を更にチェック。♉数え1度で新月(太陽と月の合)が起きたとする。26日目には太陽が25度進んで♉数え26度。同じ期間で月は325度進んで♓数え26度、太陽とセクスタイルを作る。牡牛座数え26度は牡牛座の中のちいさな魚座。

スペイン人の伊達男が愛しい女性にセレナーデを歌う。「セレナーデ」とは月(セレネー)に寄せる歌、宵闇にまぎれて惚れた女性の窓下で歌いかける求愛の歌。かつてギャラントと呼ばれた伊達男たちと彼らの愛しいセニョリータたちの間にはそういう恋のお作法があった。

どのサインも後半第2グループ(25度)が終わった時点で「そのサインが求めてきたもの」はだいたい達成できてしまっている。もうポイントカードは満タンだ。サインの最終5度は「さて、溜まったポイントをどう使いきって次へ行こうかな?」に関心が移ってくる。

サインの最終5度はドデカテモリーで言えば「もとのサインを1とした場合、11番目・12番目のサインから影響を受けるエリア」と言ったらわかるだろうか。牡牛座数え26度〜数え30度は魚座と牡羊座の影響を受ける。牡牛座が1ハウスだとすれば魚座と牡羊座は11ハウスと12ハウスだ。

サインの最終5度は、そのサインの余生のようなもの。10ハウスで頂点極めちゃった後の11ハウスと12ハウスのようなもの。「♈26ギフト山積」を思い出して。男が抱えきれないほど贈り物を持っていた。「♉26熱唱伊達男」も抱えきれないほど牡牛座ポイントを持っている。

「♉26熱唱伊達男」が抱えきれないほど持っている「牡牛座ポイント」って何? 豊かさ。公共財産としての文化。恋するひとりひとりの男はちっぽけな存在だ。でも彼らが「イイ男は惚れた女に歌で求愛するもの」という文化の中にいれば、恋心をその文化でラッピングして贈れる。

牡牛座後半第2グループで「豊かさは人間を強めてくれる」という話をしたよね。人間は宝飾品や戦利品の陳列台ではなくて、人間という宝石を更に美しく縁取る額縁が宝飾品や戦利品だっていう話をした。「♉26熱唱伊達男」が恋心を「恋歌」という文化に包んで贈るのもそれと同じ。

平安時代の貴族の男が惚れた女を口説くときには和歌を贈った。詠むだけではダメで、美しい紙に美しくしたためて、美しい花の一枝も添えて届ける必要があった。それが平安ギャラントの恋のお作法だったから、自分の恋心に歌でリボンをかけて贈ることができた。

もしも違う文化、違う恋のお作法だったなら、求愛の歌はハートにかけるリボンたり得ない。たとえば2018年の日本で窓の下にギター抱えた男が立って大声でラブソングを歌ったら不審者扱いでお巡りさんを呼ばれてしまう。そういう文化が現代の日本にはないから。

コッテコテのベッタベタでもいい。自分と相手が浸かっている文化を自分の恋心にかけるリボン、ハートを収めるフレーム(額縁)として最大限利用してやんよ、という勢い。ベタって言うな、マジと呼べ。ここいちばんで恥じらっていたらセニョリータのハートをゲットできない。

「恋心を伝えるのに踊るのがいい男」という文化だったら全力で踊るし、「ゾウに乗って求婚するのがいい男」という文化だったらゾウに乗る。「男は黙ってサッポロビール」な文化なら黙ってサッポロビールを飲む。伊達男は文化の額縁できらびやかに身を装いセニョリータを口説く。

「♉26熱唱伊達男」は牡牛座後半第3グループの第1度数(波平)。他グループの波平たちと比べてみよう。前半第3グループの波平は「♉11私だけの花」。注いだ手間暇の分だけ、ただの花が自分だけの花になっていく。愛の歌を捧げるほど、セニョリータもますます特別なひとになる。

牡牛座後半第1・第2グループの第1度数(波平)たちと「♉26熱唱伊達男」を比べてみよう。第3グループの波平である「♉26熱唱伊達男」は第1・第2グループの波平ズを両親としてうまれたこどもと考えることもできる。第1波平は「♉16ファウスト」、第2波平は「♉21聖書占い」。

牡牛座後半第1グループの波平は「♉16ファウスト」、学問を極めた後で本当に欲しかったのはコレジャナイと気付いた男。第2グループの波平は「♉21聖書占い」、何がコレ!なのかわからないとき伝統的な知恵の書を参照する。無作為に選びだすひとことは、神様の言うとおり。

3は両親である1と2のいいとこ取りをする。肝心なことは何か? を理解するには、肝心ではないものを全部コレジャナイ! と退けることが必要だった。どうやったら沢山の選択肢から「今必要なコレ」を選べるだろう? 神様に選んでもらおう! で、選びだすのはいったい何のため?

コレジャナイものを退けて。沢山の選択肢の中から、ときには神頼みをしてまで「いちばんいいひとつ」を選びとるのは何のため? 「いちばんいいひとつ」は自分を強めてくれる。自分を強めてどうするの? それらすべてを賭けて、あがないたい(ポイント交換したい)ものは愛しいひとのハートただひとつ。

豊かさで身を飾り自分を強めるのは、突きつめれば「強まった自分で更に何かをあがなう(引き換えにする)ため」か「自分の持っている豊かさを誰かと分かち合うため」。貯めてきた牡牛座ポイント、何と引き換えたい? 何のためなら差し出せる? それが牡牛座最終5度組のテーマ。

うまれたときのホロスコープで「♉26熱唱伊達男」はどのハウスにある? 今日の太陽はそこを照らす。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう

「○○○○で(五音・ハウス) 質の高さを(牡牛座) 披露する(太陽) ラブソング熱唱伊達男」

#サビアンシンボル物語

【♉️26熱唱伊達男 をより深く理解するための比較対象シンボルリスト】

♊26風雪に耐える(となりのサイン)
♋26有閑階級(60度)
♌26祝福と約束(90度)
♍26儀式への参加(120度)
♏26原住民の野営(180度)
♑26滝と虹と妖精(120度)
♒26計器チェック(90度)
♓26運命の分岐点(60度)

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