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オレンジに菜箸刺しつつ春分点の話をする

2021年3月19日のツイートまとめ。春分の日が近付くたびに話題になる某ワードに反応する当番。そして春分点の説明をしようとしてオレンジに菜箸を突き刺しはじめる。

宇宙……元旦……? 春分の日はどんなに拡大解釈したって「地球元旦」止まりでは……? だって、春分点って地球の赤道を天球に投影した「天の赤道」と、地球から見た太陽の見かけ上の通り道「黄道」の交点でしょうに。火星をテラフォーミングして移住したら「火星の春分点」って地球のそれと違うよね?

地球には地球の赤道があり、地球から見た「天の赤道」がある。当然ながら火星には火星の赤道があり、火星から見た「火星の天の赤道」がある、よ?地球には地球の春分点、火星には火星の春分点、人には人の乳酸菌。

西洋占星術的には春分点=牡羊座ゼロ度(数え1度)で12サインの始まる場所だから、当番も「春分点に太陽が来る日、春分の日は言ってみれば西洋占星術的にはお正月みたいなものです」という説明なら長年ブログでしていた、15回くらい毎年書いてる。今年だって書くだろう。でもそれは「宇宙の」元旦かと言えば、違う。

「地球から見た黄道と、地球の赤道を天球へ投影した天の赤道」が「春分点」であり、「太陽系の太陽と、地球の位置関係から決まる点」。「宇宙」って「太陽系より広い範囲のもの」じゃん……なんで地球ローカルの基準である「地球から見た春分点」に太陽が来る「春分の日」が「宇宙」の元旦になるのさ……

当該ワードをGoogle検索、ツイート検索して頭を抱えている。いや春分を祝うのは別にいいんだよ。太陽系の第3惑星・地球に存在する天文学的節目のひとつだからね。当番だって西洋占星術的な節目のひとつとして春分の日を意識はしているよ。でも「春分点とは理科的な意味では『何』なのか」も押さえておこうよ。

やはりがんばって「アストロ小学校・りか」を書かなくてはならないだろうか。「黄道とは」「『天の赤道』とは」「春分点とは」「獣帯とは」とかやるのか……気が重いし荷が重い……何が重いって「アストロ小学校・りか」、図版がたくさん必要な上に、平面図だとわかりづらくてだな。

(2023年追記。この辺りの、地学や天文学と繋がりのある、観測ベースの西洋占星術解説は2023年現在、ぐらさん @astrogrammar がすばらしいコンテンツを作っていらっしゃる)

どこかにレンタル理科室みたいな貸しスペースはないものか!地球儀月球儀太陽系儀天球儀を持ち込んでお触りしながらやった方が「アストロ小学校・りか」はラクにできるんだよ……どこか廃校の理科室とか借りられないかなー

いずれにせよおかねがたくさんかかる!!! 図版は当番の手に負えないからお金を払って描いてもらう必要があるし、地球儀月球儀太陽系儀天球儀の仕入れが必要(あ、太陽系儀は持ってる)、あとレンタル理科室の賃借費。5000兆円欲しいですな???

西洋占星術基礎本の冒頭に載っていて、みんなさんが早く自分のホロスコープを読みたくってすっ飛ばす「ホロスコープとは」「黄道とは」「天の赤道とは」「春分点とは」みたいな地味~な部分に、重要な基礎情報が含まれてるんだよ……小学校の「りか」とも地続きの、そこはとっても大事なんだよ……

「赤道」「天の赤道」「北極・南極」「天の北極・南極」「子午線」「緯度と経度」「春分点・秋分点・夏至点・冬至点」「北回帰線・南回帰線」「地球の自転と公転」。いっこいっこ、ことばの定義を辞書で引き、地球儀と天球儀を手で触り、時に回しながら時間をかけておさらいすることが必要なんだわよ。

やりたい、地球儀を手で触り、回し、シールやマスキングテープで印をつけながらホロスコープと地球の関係性をおさらいする「アストロ小学校・りか」。他の人がやってくれるならお金払って受けに行く。当番がやるとしたら間違えたことを言わないように誰かに監修をしてもらわないとムリ。むーりー!!!

大変なんだよ「アストロ小学校・りか」とか「アストロ小学校・ちり」は。図版代が無限にかかるのだよ。

カメラの問題が解決したことだしツイキャスで地球儀グルグル回しながらホロスコープの話する配信やるか……? オレンジに菜箸ぶっ刺したり輪ゴムつけたりするやつやるか……(オレンジは後で食べる)。

「オレンジに菜箸ぶっ刺す」は地球の自転と天の北極南極、天の赤道、子午線の説明に使うやつです。地球のモデルなので当然ながら、回します。オレンジの表面、油性ペンのインクが乗らないので細いテープとかカラー輪ゴムとかを巻いて線を引きます。

【中間まとめ】
春分の日は「地球から見た」春分点に太陽が(公転する地球が)来る日だよ。アストロロジカル・ニューイヤー(西洋占星術的新年)とは言えるかもしれないが、アストロロジカル・ニューイヤーはコズミック・ニューイヤー(宇宙の新年)とは違う概念なので要注意だよ。

地球の春分点は地球ローカルですよ。火星には火星の春分点があるですよ。地球の北極星と火星の北極星も違うですよ。火星も火星の黄道に対して自転軸が傾いているので、「火星の春分点」があって「火星の四季」があるですよ。人類が火星に住むようになったら火星の占星術をイチから作ることになります。

地球人が火星に移住するとしたら地球人類が地球で育ててきた占星術の象徴システムは引き継げるかもしれないけれど、ホロスコープは火星の緯度経度や地軸の傾き、自転公転に合わせて引くことになります。

デコポンとプチトマト

プチトマト三色詰め合わせパック買ってきたわよ!あと新品の菜箸!そしてみかん農家の親戚が送ってくれたデコポン。爪楊枝に竹串。これでこの週末「自転軸とは」「黄道とは」「赤道とは」「天の赤道とは」をざっくり説明するモデルを作ろうというわけ。

プチトマトの「ちいさい地球」
デコポンの「大きい地球」
デコポンの「大きい地球」に自転軸を足した
デコポンの太陽とプチトマトの地球

つまりこういうのを作る……なんてアナログかつドメスティックな立体モデルだろうね!世界よ、これが4ハウス射手座水星だ。

(使ったデコポンとプチトマトは後で当番がおいしくいただきます)

ドメスティックにも程がある。でも中心に簡単に棒を刺せそうなもので、用が済んだ後にガラクタにならないような素材の丸いものってこれしか思い浮かばなかったんだもの。線は百均の細いマスキングテープを巻いてます。

簡易天球モデル(自作)

球面に線を引きたいとき、細いマスキングテープ便利なんですよ。貼り直せるし(このアクリル半球、東急ハンズ池袋店で買ったのを思い出した)。

スチロール球→使った後ゴミになる

紙粘土を丸める→乾くのに時間がかかる、乾くまでは簡単に凹む

フェルト玉→フェルト化したあとに棒を刺すのが大変

というわけでプチトマトとデコポンに白羽の菜箸を立てました。身近なもので天体モデル、やってみてね!(後日この簡易モデルを使って春分点を解説するツイキャスをやりました。アーカイブあります)

どうもこんばんは、西洋占星術クラスタの平野レミ、星見当番です。

そういえば当番の「ルビッチならどうする?」の「ルビッチ」に当たる存在は、ひょっとしたら平野レミ御大かもしれない。こんなとき、レミ様ならどうする?よし、プチトマトをおっ立てよう!

(そしてこの件、「星見当番、地球儀を買う」へと続くのである)

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