見出し画像

天秤座19度「虎視眈々」

2018年10月11日18時06分、トランジット太陽が天秤座数え19度へ入りました。天秤座数え19度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「虎視眈々」


「♎19虎視眈々」の原文チェック。黒字の1925年ジョーンズ版、青字の1975年ルディア版ともに同じ原文で「隠れている強盗一味」。 robber は暴力行為を伴う窃盗犯で、押込み強盗の類。 thief だと「こそ泥」


「♎19虎視眈々」の番地チェック。天秤座後半(復路)の、5度ずつに分けた第1グループ(はじめ)の、第4度数。どの5度組でも第4度数は第3度数を裏打ちする。第3度数は第1度数と第2度数のこども。磯野家で言うと第4度数はマスオ。

「♎16接岸できない」が波平。災害でプラットフォームが壊れ、荷の積み降ろしができない。「♎17港の見張り番」がフネ。元船長が港への船の出入りを見張る。ハードが壊れたとき、経験者によるバックアップというソフトの力で急場をしのぐ。「♎18天網恢恢」がサザエ。内なる規範の網を持たず悪事を働く者は、法の網に止められる。

取り付く島のない♎16波平と昔取った杵柄の♎17フネからお天道様が見ている♎18サザエがうまれる。その♎18サザエを裏打ちするマスオが「♎19虎視眈々」。♎18はふたりだったが、♎19では悪党の人数が増える。強盗一味(A gang of robbers)が隠れ場所で虎視眈々と機会を窺う。

法の網を強化すれば、そこを掻い潜ろうと悪党側も知恵を絞る。ふたりでやって逮捕されるなら、人数を増やしたらどうなる?強盗もみんなでやればこわくない?映画『大脱走』か、『オーシャンズ11』か。梁山泊のならず者たちか、それともロビン・フッドと陽気な野郎共(メリーメン)か。

道を外れたやくざ者も、やくざ者同士が集まって徒党(gang)を組めば一人や二人で働ける以上の悪事を起こせる。仲間同士庇ってもらえるし、ヤバいときには匿ってもらえる。善良な市民の社会に居場所がないから、悪党は悪党同士で自分たちの社会を作ってそこへ居着く。

「♎19虎視眈々」は天秤座後半(復路)第1グループ(はじめ)第4度数(マスオ)。天秤座前半(往路)で♎19と対になるのは同じ第1グループ第4度数の「♎4同じ火を囲む」。同じ焚火を皆で囲んで、明るさと暖かさを分け合う。それはちいさなcommunion(深い交流)だ。

「♎19虎視眈々」は裏「♎4皆で火を囲む」だ。カタギの皆さんが焚火を囲んで温もりを分け合うならば、強盗団だって一味で集まって諸々分け合う。ねぐら、情報、その日の稼ぎ。カタギの世界に悪党の居場所はない。悪党仲間で居場所を作ればますますカタギには戻りづらい。

悪党悪党と連呼しすぎて「♎18虎視眈々」に天体を持つ皆様に顰蹙を買いそうな気がしてきたので、この辺りで「悪党ではないけれど徒党を組んで隠れる」グループの例を挙げておこう。『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』に登場する、闇の魔法に対する防衛術自習グループ「DA」

「徒党を組んで隠密行動をする集団」と言えば「不死鳥の騎士団」そのものも誰が団員でどこが本部なのかは団員同士しか知らない。ハリー・ポッターシリーズにはハリー/ダンブルドア側にもヴォルデモート側にも、そうした「徒党を組み、隠密行動をする集団」が複数登場する。

「不死鳥の騎士団」「DA(ダンブルドア軍団)」、敵側だけど「デス・イーターズ」。どのグループも「見つかってはならない理由」があり「逃げ隠れしながらでも遂行したい目的」がある。そしてその目的はひとりでは遂行できない。仲間の力が必要だ。仲間同士は秘密を守り合う。

「♎19虎視眈々」の対向シンボルを見てみよう。「♈19飛行絨毯」は魔法の絨毯が人を地上からさらって空の彼方へ飛んでいく

A whole new world
A new fantastic point of view
No one to tell us no
Or where to go
Or say we're only dreaming

魔法の絨毯は日常の世界から見たことのない非日常の世界へと人をさらっていく。まったく新しい視点。誰もぼくらを否定しない、指図もしない、寝惚けてるんじゃないかとも言わない。強盗一味が作る秘密集団も、ある意味魔法の絨毯だ。誰にも指図されないぼくらだけの世界。

当番とだいたい同世代の方々なら『ぼくらの七日間戦争』を覚えていらっしゃるだろう。小説は1985年、映画は1988年。厳しい校則に反発を覚える中学生たちが集団で家出して廃工場に隠れ住む。あれも「♎18虎視眈々」の世界。ぼくらの解放区。ぼくらの A whole new world

「♎19虎視眈々」とトラインになるのは「♊19大きな古書」。双子座は風の柔軟サイン、おわりの風。その数え19度は大きな古代の書物。そこから数多くのコピーが作られたマスター/オリジナルの本。たとえば源氏物語、たとえば枕草子。ことばのふるさと、文化の源泉。

天秤座は風の活動サイン、はじめの風。その数え19度は隠れ家にいる強盗一味。根城、アジト、ねぐら、巣窟。悪党だって、いや悪党だからこそ「居られる場所」が大事。自分たちだけの隠れ穴が大事。そこで事を企て、そこから狙いをつけ、そこから「仕事」へ出、そこへ戻ってくる。

「♎19虎視眈々」とスクエアになるのは「♋19夫婦と認める」。蟹座は水の活動サイン、初夏の水。その数え19度は結婚式を執り行う司祭。わたしとあなたで「わたしたち」として生きていくことを決めたふたりを公式に認め、祝福を与えるのが仕事の司祭様。

天秤座は風の活動サイン、初秋の風。その数え19度は隠れ家にいる強盗一味。♎19の強盗一味も♋19の新郎新婦と同様、お前と俺とで「俺たち」として生きると誓った親分古分兄弟分。♋19は晴れの日に神様の前で誓い、司祭様が神様の前で祝福してくれる。♎19は裏社会での繋がりだ。

うまれたときのホロスコープで「♎19虎視眈々」はどのハウスにある?2018年10月11日の太陽はそこを照らした。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう

「○○○○で(五音・ハウス) 繋がりあって(天秤座) 生きていく(太陽)虎視眈々と隙を窺う(♎19)」

#サビアンシンボル物語

お気が向いたらサポートをお願いします!サポートは当番の紅茶代となり、ひいては明日への活力となります