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山羊座29度「茶殻占い」

2019年1月18日18時50分、トランジット太陽が山羊座数え29度へ入りました。山羊座数え29度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「茶殻占い」

「♑29茶殻占い」の原文チェック。黒字の1925年ジョーンズ版、青字の1975年ルディア版とも同じ文言で「紅茶の葉を読む(ある)女」

「♑29茶殻占い」の番地チェック。山羊座後半(復路)の、5度ずつに分けた第3グループ(おわり)の、第4度数。どの5度組でも第4度数は第3度数を裏打ちする。第3度数は第1度数と第2度数のこども。磯野家で言えば第4度数はマスオ。

「♑26滝と虹と妖精」が波平、テーマを打ちだす。滝という実体あるものの周りに霊的な存在、水の精が出現する。水の精は滝にはゆかりある者。「♑27お遍路さん」が波平を裏打ちする。霊的な力の源、聖なる存在にゆかりの地を訪ねて旅をするのが巡礼者。源との繋がりを感じたい。

「♑28類は友を呼ぶ」がサザエ、波平とフネをいいとこ取りする。同じ種類の鳥たちが集まるように、同じ何かのゆかりを求める者たちは霊的に惹かれ集まる。そこに共同体ができる。「♑29茶殻占い」がマスオ、サザエを裏打ちする。紅茶の茶殻から何かの象徴を読みとろうとする女。

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』で取り上げられ、映画版でもばっちり映ったために格段に説明しやすくなりました「♑29茶殻占い」。ハリポタ以前は紅茶占いが登場する児童文学って『小さいスプーンおばさん』シリーズくらいしかなくってですねえ……

紅茶占い、そんなに古い占いではないです。少なくとも庶民が気軽に紅茶を淹れて飲めるようになってからの占い。細かい葉の紅茶を淹れて、茶漉しは通さずカップに直接注ぐ。紅茶を飲んでしまってから、カップに残った茶葉の散らばり具合やかたちで占います。

内側に西洋占星術のシンボルが絵付けされた「紅茶占い専用ティーカップ」も後年発売されたけれど、元々はどこの家にもあるありふれたティーカップで占えるお手頃な占い。しかしなかなか映画のようにはうまく行きませんね……せっかく細かい茶葉で淹れたのに茶殻が入らない……

当番の使っているポットが優秀なのか何なのか、茶漉しなしで注いでも全然茶殻が出てこない……茶殻占い、難易度高いのでは……画像なしで、続けます。用いる道具は日常雑貨、歴史もそう長くはない。それでも茶殻占いの発想自体は、古くから人間がしてきた多くの占いと同じ。

神官たちが鳥の腹を裂いて腸で占いをしていた時代もあったし、鹿の骨にヒビを入れて占いをしていた時代もあった。現代の日本でもお粥を炊いたりお湯を沸かしたりして占うところがまだ残っている。その時代その場所で手に入るものを利用して、現れたかたちに未来の兆しを読む。

道具立てが変わっても、道具の歴史が浅くとも、占いの発想と手続きは古い時代の占いにゆかりを持っている。手の中でカップを回し、そっと覗いて茶殻を読むのも、手の中でがま口を揺らし、そっと開いてダイスを読むのも、目に見える形から目に見えない未来を読もうとする行為。

「しるし」を得るための一定の手続きを決め、「しるし」の読みかたを知っていれば何を使っても占いはできる。当番のサビアンシンボル語りを読むような方は占い好きだろうから、そういう方法はいくつも知っておいでだろう。「ゆかりの事柄」は、どこからでも引いて来られる。

このシンボルの意味するところをひとことで言えば「目に映るすべてのことはメッセージ」。方法を知っていれば茶殻からでも「しるし」を得られる。ちなみに♑29はユーミンの太陽の度数です。「やさしさに包まれたなら度数」と当番は呼んでおります。なお当番のリリスもこの度数。

サビアンシンボルどこかで見たシリーズ「占い」。「♈9水晶凝視」が水晶占いの、「♉21聖書占い」が開典占いのシンボル。♈9は占者がアンテナとなり水晶へヴィジョンを送る。♉21は偶然開いたページのことばをお導きと捉える。♑29の茶殻占いは偶然のかたちから兆しを読む。

「♑29茶殻占い」の対向シンボルを見てみよう。「♋29どちらが重い」は双子の重さをはかり比べるムーサ(ミューズ)。双子のきょうだいには差がないように見えるが、どこかしらに差異はある筈。黄金の天秤はどちらに傾く?どちらが重い?女神は中立の立場で天秤の揺れを見守る。

双子の差は、あったとしても微々たるもの。その微々たる差を♋29の女神は見極めようとする。その差で何かが変わるのか?変わると知っているから女神は量る。対向の♑29で女(人間の)が読む茶殻の模様もまた、微々たるもの。茶殻で何かがわかるのか?わかると思うから女は読む。

「♑29茶殻占い」とスクエアになるのは「♈29天球和音」と「♎29知識の継承」。♈29と♎29はオポジション(180度)であり、♋29と♑29のつくるオポジションと直角に交わる。活動サイン数え29度の火地風水が揃いホロスコープを四等分するグランドクロス。

「♈29天球和音」は天球の音楽。大昔の宇宙観による、各星の貼りついた多重の天球同士が奏でる和音。世界はその音楽に包まれている。「♎29知識の継承」は知識の範囲に橋渡しをしようとする人類。知識は受け渡され繋がることで初めて意味を持つ。知識と知識、世代と世代を結ぶ。

世界をひとつのハーモニーにする天球の音楽が♈29、世界中の知識を繋いで次世代へ渡そうとする♎29。そっくりな双子の微々たる差異を見極める女神の♋29、カップを小さな逆さの天球に見立て、茶殻の星を読む♑29。大きなものから小さなものまで見渡す力だ活動サイン数え29度。

「♑29茶殻占い」とトラインになるのは「♉29靴職人コンビ」と「♍29啓示を得る」。登場順は最後だが山羊座は地の活動サイン、はじめの地。地の固定サイン、まんなかの地の牡牛座が山羊座を裏打ちする。地の柔軟サイン、おわりの地の乙女座が山羊座と牡牛座をいいとこ取りする。

「♑29茶殻占い」がテーマを打ちだす。読みかたさえわかっていれば、目に映るすべてのことはメッセージ。そう、茶殻でもね。「♉29靴職人コンビ」が♑29を裏打ちする。新品が綺麗なのは当たり前。使い込んだものが綺麗なのはお手入れの賜物。古靴も直して履けば長持ちする。

「♍29啓示を得る」が♑29と♉29をいいとこ取りする。読んでいる書類の中から自分の精神を啓発するような知識を得る男。何をどう読めばいいかわかっていれば、日常の中からでもメッセージを受け取れる(♑29)。手入れを重ねれば長持ちするのは靴もアタマも同じ(♉29)。

「♑29茶殻占い」は山羊座後半(復路)第3グループ(おわり)第4度数(マスオ)。同じ山羊座後半の第1グループ(はじめ)、第2グループ(まんなか)のマスオズと比べてみよう。1がテーマを打ちだし2が1を裏打ちし、3が1と2をいいとこ取りする関係はグループ間でも成り立つ。

山羊座後半第1グループのマスオは「♑19子供の使い」、テーマを打ちだす。5歳児でも周囲の役に立ちたい、社会参加したい。第2グループのマスオは「♑24尼寺へ行く」、♑19を裏打ちする。世俗を離れ尼僧院で神に仕える。その尼僧院もまたひとつの社会であり、世の中の一部だ。

山羊座後半第3グループのマスオは「♑29茶殻占い」、♑19と♑24をいいとこ取りする。飲み干したティーカップを人の心や世界の縮図と見る。役に立ちたい5歳児(♑19)も神に仕えたい女性(♑24)も、♑29ではカップの天球に茶殻の星が描く模様のひとつとなる。

山羊座後半第3グループ第4度数の「♑29茶殻占い」と山羊座前半で対になるのは、同じ第3グループ第4度数の「♑14歴史は繰り返す」。みかげ石という硬い素材に刻まれた古代のレリーフに、現代と変わらない人間の本質が刻まれている。歴史は繰り返す。だからこそ歴史から学べる。

♑29では1杯ごとに異なる模様を描くはかない茶殻から見えない未来を読み取ろうとする。それができるのは、どのかたちをどう読めばいいかという決まりがあるから。パターンがわかっていれば、茶殻からでも鳥の腸からでも占うことはできる。

うまれたときのホロスコープで「♑29茶殻占い」はどのハウスにある?2019年1月19日の太陽はそこを照らした。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう

「○○○○で(五音・ハウス) 山の上から(山羊座) 見つめてる(太陽) 一事が万事茶殻占い(♑29)」

山羊から目線

#サビアンシンボル物語

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