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獅子座7度「万古不易」

2018年7月29日12時47分、トランジット太陽が獅子座数え7度へ入りました。獅子座数え7度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「万古不易」

「♌7万古不易」の原文チェック。黒字が1925年ジョーンズ版「The constellations in the sky  空の星座たち」constellations 複数形です。青字が1975年ルディア版「The constellations of stars shine brilliantly in the night sky. 星座たちが夜空でまばゆく輝く」

「♌7万古不易」の番地チェック。獅子座前半(往路)の、5度ずつに分けた第2グループ(まんなか)の、第2度数。どの5度組でも第2度数は第1度数と結びつき、裏打ちする。磯野家で言えば第2度数はフネ。

「♌6保守と革新」が波平、古風なおとなの女といまどきの若い娘の対面。いまは保守的になったおばさんにも、若い頃があった。いまどきの娘もいつかはおばさんになる。「♌7万古不易」はフネ、夜空の星座たち。万古とは「いつまでも」、不易とは「変わらない」。

星座 constellation は 「con いっしょ」「stella 星」「-tions -なもの」。星(恒星)をひとまとまりにしたもの。オリオン座、おうし座、カシオペア座ほか。なお、西洋占星術で獅子座、双子座と呼んでいるあれは英語では sign(宮)であって、constellation とは別のものです。

sign (宮)は春分点・夏至点・秋分点・冬至点を基準に黄道360度を12等分し、それぞれに最寄り(制定当時)の constellation (星座)の名を借りて名付けたもの。地球の歳差運動により、現在の signs とその名付元である constellations の位置はズレてきています。

満ち欠けを繰り返す月や黄道を行きつ戻りつする不安定な惑星たちと違って、恒星たちは互いの位置関係を変えることなく常に(少なくとも人間に見える範囲では)同じ配列を保っている。地上で人間がどれだけ生まれては死のうとも、人の世が変わろうとも、星座は変わらない。

人がつくり出すものは時と共にどんどん移ろっていく。移ろわないものを探していくと、どんどん人の世からは遠ざかっていく。ひとつ前の「♌6保守と革新」は世代交代、栄枯盛衰のシンボルだった。「♌7万古不易」は不変性と普遍性のシンボル。

大きなものは長命で、ゆっくりと動きほとんど変わらない。小さなものは短命で、ちょこまかと動きクルクルと変わる。ゾウの時間ネズミの時間。星の時間人間の時間。人の目には星はほとんど不変に見える。星にとっては人の一生などほんの一瞬だ。

「♌7万古不易」とトラインになるのは「♈7一石二鳥」、いっぺんに二つの領域でうまく自分を表現する男。牡羊座は火の活動サイン、その数え7度は物事の両面、表と裏を一手に握る。獅子座は火の不動サイン、その数え7度は諸行無常の地上から永遠不変の星空を見上げている。

「♈7一石二鳥」と「♌7万古不易」は共にふたつの世界を見ている。表と裏、見える世界と見えない世界を見ている♈7は、そのふたつの世界でいっぺんに自己表現することに成功する。はるかな星空を見上げる♌7は、その不変性と比べることで人の世の移ろいやすさを知る。

「♌7万古不易」とスクエアになるのは「♉7異郷の出会い」、サマリアの女。ある昼下がり、サマリア人の町シカルの井戸で、ある女がヨソモノのユダヤ人に出会う。そのヨソモノはサマリア人の女に「水を飲ませてくれないか」と言った――ヨハネによる福音書第4章の物語。

彼女はサマリア人の中ではノケモノだった。ノケモノの女はヨソモノの男にズケズケと言った。「ヨソモノのあなたに何故私が水をあげなければならないのか?」。男は答えた「あなたが神の賜物のことを知り私が何者か知っていれば、あなたが私に生きた水をくれと頼んだだろうね」

男は女に劣らずズバズバと語った。「この井戸の水を飲む者は誰でもまた喉が渇いてしまう。だけど私のあげる水を飲む者はいつまでも喉が渇くことはない、それどころか、私のあげる水がその人の中で泉となり、永遠の命へ至る水が湧き上がるだろう」

ズケズケと話すノケモノのサマリア人の女にズバズバと返したヨソモノの男はイエスだった。サマリアの女は地下から湧き出る物質の水を汲みに来て、神の賜物である命の水、永遠の命を分け与える人の子イエスに出会った。物質の水は一時的に喉を潤すが、命の水は永遠に人を潤す。

「♉7異郷の出会い」にも「♌7万古不易」にも「永遠なるもの」と「儚いもの」との対比がある。人の世に属するもの、地上のものは短命で移ろいやすいもの。星の世界に属するもの、天上のものは永遠不変のもの。

星座のように変わらないものと比べることで初めて、人は自分たちが絶対であると信じていたものの儚さを知る。サマリアの女は言った、この井戸は私たちサマリア人の先祖代々の井戸だと。イエスは語った、神の名の元にサマリア人だユダヤ人だ、が全く関係なくなる時代が来ると。

人々を隔てる深い谷も、地球規模で見ればほんの引っかき傷程度。古風なおばさんといまどきの娘さん、深い世代間ギャップも、星の尺度からすれば大差がない。神の目にはユダヤ人とサマリア人も同じ人間。横から見れば埋めがたいような大きな差異でも、上から見ればどうでもいい。

「♌7万古不易」は言ってみればエクストリーム上から目線。年齢・人種・国籍、人間の作ったあらゆる尺度が星座の世界から見れば誤差の範囲。「同じ地球に生まれたの」と書いて「同じ『くに』に生まれたの」とルビを振っちゃうミラクル☆ロマンス。信じているの。

うまれたときのホロスコープで「♌7万古不易」はどのハウスにある? 今日の太陽はそこを照らす。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう

「○○○○で(五音・ハウス) 王者のように(獅子座) 生きていく(太陽) 万古不易の星を見上げて(♌7)」

#サビアンシンボル物語

【♌7万古不易 をより深く理解するための比較対象シンボルリスト】
♍7トップを狙え(となりのサイン)
♎7弱きを守る(60度)
♏7深く潜る(90度)
♐7ロマンスの神様(120度)
♒7親に似ぬ子(180度)
♈7一石二鳥(120度)
♉7異郷の出会い(90度)
♊7古い井戸(60度)

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