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双子座9度「獲る気満々」

2018年5月29日19時08分、トランジット太陽が双子座数え9度へ入ります。双子座数え9度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「獲る気満々」

「♊9獲る気満々」の原文チェック。黒字が1925年ジョーンズ版、青字が1975年ルディア版。両者とも同じ文言で「A quiver filled with arrows 矢でいっぱいの矢筒」。矢筒 a quiver は単数形、矢 arrows は複数形。矢筒ひとつが複数の矢で埋まっている(filled)。ぎっしり入っている。

「♊9獲る気満々」の番地チェック。双子座前半(往路)の、5度ずつに分けた第2グループ(まんなか)の、第4度数。どの5度組でも第4度数は第3度数と結びつき対をなす。第3度数は第1と第2度数の対からうまれたこども。磯野家で言うと第4度数はマスオ。

このグループの波平は「♊6油田探し」、新時代の富と権力を左右する石油を求める。フネは「♊7古い井戸」、人間には水が要る。古風だけれど忘れてはいけないこと。サザエは「♊8分け前の要求」、油田も井戸も工場も、あがりを独占すれば抗議の声があがる。我々にも分け前を!

石油も真水も地下深くに眠る。それがあるかどうかは掘らなくてはわからない。それを探し歩き、掘り当てた者が石油や水の恩恵にあずかる。工場経営も同じ。見えないニーズを掘り起こし、設備投資し、製品を開発製造して、市場で売る。それに挑戦した者だけが利益を得る。

だけど、そもそも石油掘りに、井戸の管理に、工場での生産活動に、もしも実働部隊=雇い人たちがいたら? タダ働きに近い賃金で働かされて、あがり(石油や水や利益)をボスが独占していたら当然ながら雇い人たちは怒る。そこで「分け前の要求」が起こるというのが♊8だった。

世界には、まだまだ見えない「いいもの」が埋まっている。石油や真水や潜在需要が。だけど、それは自分から取りに行って初めて手に入る。自分が「それを取りにいくひと」に雇われて働く者だとしても「自分の分け前」を主張しなければ雇い主はそれを有耶無耶にしたがる。

自分から行かなきゃ。取りに行かなきゃ。そこで登場するのが第4度数「♊9獲る気満々」だ。第4度数(マスオ)は第3度数(サザエ)と対になる。「♊8分け前の要求」では工員たちが工場の経営者に賃上げを求めたが、♊9では自ら矢筒に矢をたっぷり準備し、狩ってくるぞと勇ましき。

「矢筒に挿した矢」は「物事に対して打つ手」をあらわす。「矢筒に矢を1本残しておく」と言えば「最後の手段を残しておく」という意味、「矢が尽きる」とは「もう後がない」という意味。では「矢筒に矢がぎっしり」なら? 「俺の○○は108式あるぞ!」ということだ。

「矢がぎっしり詰まった矢筒」は自動車で言えばガソリン満タン、ゲームで言えば残機たっぷり、フリーザ様で言えば「私の戦闘力は53万です」。絶好の機会が巡ってきたときに、弾切れガス欠でフイにしたくはない。事前に用意できるものは何でも用意する。絶対に仕留めてみせる。

「♊9獲る気満々」は双子座前半(往路)の第2グループ(まんなか)の第4度数(マスオ)。同じ双子座前半の第1グループ第4度数と比べてみよう。第2グループのマスオは同じグループのサザエと対になるが、第1グループと第2グループのマスオ同士も結びついて対になる。

双子座前半第1グループのマスオ(第4度数)は「♊4聖夜の思い出」。クリスマスにまつわるあらゆるものをぎゅぎゅっと圧縮して、ヒイラギとヤドリギという小さなものに代表させる。ヒイラギとヤドリギを見れば、人々はそれぞれの昔懐かしいクリスマスを思い出す。

「♊4聖夜の思い出」と「♊9獲る気満々」は結びついて一対になる。ヒイラギとヤドリギにはクリスマスにまつわるあらゆるものがぎっしり詰まっている。矢筒には矢がぎっしり詰まっている。

誰もがヒイラギとヤドリギにそれぞれの経験したクリスマスを重ねてキュンとする。ゆかりの品に何かを代表させて表現したり伝えたり、というかたちに皆が慣れ親しんでいるから、ヒイラギで多くのひとの心を刺激することができる。

矢筒にぎっしり詰まった矢は「物事に対して打つ手がたくさんあること」を意味する。ヒイラギとヤドリギは見る者の心に刺さり、懐かしい思い出で胸をいっぱいにするけれど、矢筒の矢はこちらから対象へと放たれる。射抜かれるのではなく射抜こうとする。対象を捕らえようとする。

矢は使わずに持っていても仕方がない。矢は対象を射抜き、獲物を手にするためにある道具。ヒイラギやヤドリギそれ自体が大切なのではなくそれらが代表しているクリスマスの思い出に価値がある。その価値あるものを思い出させるのがヒイラギとヤドリギの役目。

ヒイラギとヤドリギは人々にクリスマスのあれこれを思い出させるために飾られる。矢は獲物を手にするために用意される。矢は射てナンボ、手は打ってナンボ。ケチらず使うためにも、確実に仕留めるためにも、数はたくさん用意しておきたい。

うまれたときのホロスコープで「♊9獲る気満々」はどのハウスにある? 今日の太陽はそこを照らす。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう

「○○○○で(五音・ハウス) 臨機の才を(双子座) 発揮する(太陽) 準備万端獲る気満々(♊9)」

#サビアンシンボル物語

【♊9獲る気満々 をより深く理解するための比較対象シンボルリスト】
♋9無垢な反応(となりのサイン)
♌9硝子職人の技(60度)
♍9斬新な表現(90度)
♎9先人の遺産(120度)
♐9母がお手本(180度)
♒9理念の具現(120度)
♓9デッドヒート(90度)
♈9水晶凝視(60度)

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