射手座6度「正々堂々」

2018年11月27日16時44分、トランジット太陽が射手座数え6度へ入りました。射手座数え6度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「正々堂々」

「♐6正々堂々」の原文チェック。黒字の1925年ジョーンズ版、青字の1975年ルディア版ともに「A game  of cricket クリケットの（ある）試合」

「♐6正々堂々」の番地チェック。射手座前半（往路）の、5度ずつに分けた第2グループ（まんなか）の、第1度数。どの5度組でも第1度数はグループのテーマをバンと打ちだす。磯野家で言えば第1度数は波平。

ドデカテモリーで「♐6正々堂々」の番地チェック。初日、♐1で新月（太陽と月の合）が起きたとする。5日間で太陽は5度動いて6日目には太陽♐6。同じ5日間で月は65度動いて6日目には月♒6で太陽とセクスタイル。ドデカテモリーで♐6は「射手座の中のちいさな水瓶座」

私事で恐縮ですが「♐6正々堂々」は当番の出生時に水星があった場所です。つまり本日2018年11月28日の夕方、太陽が♐7へ抜けるまでは当番のネイタル水星にトランジット太陽が合です（と、このように #サビアンシンボル物語 は自分の天体が日の目を見るタイミングを探せるのでございます）

クリケットはバットとボールを用いるチーム競技。野球に似ているようで結構違う。英国発祥の球技で、インドやオーストラリアなど、英連邦の（だった）国で盛ん。日本の『巨人の星』がインドでリメイクされたとき、インドの国民的球技であるクリケットに変更された話が有名。

このクリケット、フェアプレイ（ズルや卑怯な振舞いをせず、正々堂々と勝負すること）を重んじる競技として特に有名。「フェアではない」という意味で That is not cricket. という言い回しが存在するレベル（※現在では古風な言い方とされる）

秋の3サイン内で数え6度同士を比べてみよう。初秋、風の活動サイン天秤座がテーマを打ちだす。仲秋、水の固定サイン蠍座が天秤座のテーマを裏打ちする。晩秋、火の柔軟サイン射手座が天秤座と蠍座をいいとこ取りする。1（波平）と2（フネ）から3（サザエ）がうまれるのと同じ。

天秤座の数え6度は「♎6理想の結晶化」、豊かに結晶するある男の理想。結晶とは純度が高く、分子が規則正しく配列されていて、対称性があるもの。蠍座の数え6度は「♏6一獲千金」、ゴールドラッシュ。砂金が出るぞ！の噂に各地から大勢の人々が殺到。

♎6ではひとりの男が自分の中から不純さを廃し、理想を追求する。♏6では人々が砂金の産地に殺到し、砂から金の粒を選り分ける。射手座の数え6度は「♐6正々堂々」、♎6と♏6をいいとこ取りする。大勢で（♏6）、純粋さを追求する（♎6）。すると正々堂々のクリケットになる。

「♐6正々堂々」の対向シンボルを見てみよう。「♊6油田探し」は石油を求めてドリルで試掘をしている。昔は食糧を生産できる土地を持っていることが富と力の源泉だった。人間や牛馬を働かせるには食糧が必要だったから。現代は機械類に働かせるので、機械の餌、石油が沢山必要。

石油の湧き出る井戸、油田を手に入れれば富と力の源泉を手にしたようなもの。♊6の油田探しは掘り当てた者勝ちで、得られるか得られないか、結果が全て。一方、♐6のクリケットは結果より過程を重視する。もちろん勝つことは大事。しかし「どのように勝ったか」が問われる。

「♐6正々堂々」とトラインになるのは「♈6一所懸命」と「♌6保守と革新」。牡羊座は火の活動サイン、はじめの火。獅子座は火の固定サイン、まんなかの火。牡羊座がテーマを打ちだし獅子座が裏打ちし、火の柔軟サイン、おわりの火の射手座が牡羊座と獅子座をいいとこ取りする。

「♈6一所懸命」がテーマを打ちだす。4つある辺のうちひとつだけが照らされている四角形。どこかひとつの取り柄に特化するところから始める。「♌6保守と革新」が♈6を裏打ちする。古風なおとなの女と今どきの娘さん。それぞれ自分の強みに特化してきたふたりが対決する。

何かひとつに特化する「♈6一所懸命」と対象的な二者が対面する「♌6保守と革新」をいいとこ取りして「♐6正々堂々」がうまれる。この三つ組はわかりやすい。互いにゆずれない戦いがここにある。どちらも懸命（命懸け）だからこそ、ズルや卑怯や非礼はできない。

「♐6正々堂々」とスクエアになるのは「♍6回転木馬」。乙女座は地の柔軟サイン、晩夏の地。その数え6度は浮き沈みのある周回コースに乗って好機を狙う。木馬から片手を伸ばして、ゴーランドの外に下がっている輪を掴めたらもう一回遊べるドン！

♍6の回転木馬は安全な機械式模擬競馬の一面もあり、どの馬も一方向へ進む。個人の浮き沈みはあり、浮き沈みの中でラッキーチャンスに手を伸ばすか伸ばさないかの選択はある。しかし馬と馬の間隔は固定されていて、誰も抜かさないし抜かされない回転木馬のデッドヒート。

射手座は火の柔軟サイン、晩秋の火。その数え6度はクリケットの試合。♍6の回転木馬が安全な模擬競馬なら、♐6のクリケットは安全な模擬戦闘。共に範囲が限られルールがある。♍6と♐6の違いは、♍6が一方向に進む個人戦であるのに対し♐6は双方向型のチーム戦であること。

「♐6正々堂々」は射手座前半（往路）第2グループ（まんなか）第1度数（波平）。同じ射手座前半の第1グループ（はじめ）第1度数（波平）と比べてみよう。「♐1元兵士が集結」はかつて南北戦争の北軍サイドで戦った老人たちが集まる。あの日流した血の上に今がある。

「♐1元兵士が集結」では60年前（※1925年当時から見た60年前）の南北戦争を経験者たちが思い出す。「♐6正々堂々」はリアル戦争ではなくスポーツだ。♐1と♐6の違いは戦争帰りのおじいちゃんが行く戦友会と高校球児が行く甲子園の違いだ。♐1は流した血を思い出し、♐6は汗を流して今を生きる。

♐1のじいちゃんたちが現役の兵士だった頃は「戦う」とは生きるか死ぬか、殺すか殺されるか、奪うか奪われるかだった。♐6のクリケットでは、奪うか奪われるかはあっても得点の問題であり、生き死にの問題ではない。勝った負けたを安全な範囲内で、正々堂々、晴れ晴れとやる。

♐6クリケットは♐3チェスに少し似ている。どちらも「血を流さない戦争」であり集団戦を模している。チェスの駒は片側16個、クリケットは1チーム11人。チェスとクリケットの違いは、チェスはプレイヤーが司令官になり駒を戦わせるがクリケットはプレイヤーが体を動かすこと。

うまれたときのホロスコープで「♐6正々堂々」はどのハウスにある？ 2018年11月27日の太陽はそこを照らした。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう

「○○○○で（五音・ハウス）　あけっぴろげに（射手座）　生きていく（太陽）　正々堂々勝負しようぜ（♐6）」

プレイボール！
#サビアンシンボル物語

【♐6正々堂々 をより深く理解するための比較対照シンボルリスト】
♑6鳥居とログ（となりのサイン）
♒6聖人伝説（60度）
♓6軍事パレード（90度）
♈6一所懸命（120度）
♊6油田探し（180度）
♌6保守と革新（120度）
♍6浮世は回る（90度）
♎6理想の結晶化（60度）