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水瓶座1度「新大陸伝道」

2019年1月20日18時00分、トランジット太陽が水瓶座数え1度へ入りました。水瓶座数え1度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「新大陸伝道」

「♒1新大陸伝道」の原文チェック。黒字が1925年ジョーンズ版「(ある)古い日干し煉瓦の伝道所」adobe (アドべ、アドービ)は日干し煉瓦。粘土と藁を混ぜて形を作り、焼かずに天日干しで固める。青字が1975年ルディア版「カリフォルニアにある(ある)古い日干し煉瓦の伝道所」

「♒1新大陸伝道」の番地チェック水瓶座前半(往路)の、5度ずつに分けた第1グループ(はじめ)の、第1度数。どの5度組でも第1度数はグループのテーマをバンと打ちだす。磯野家で言えば第1度数は波平。

ドデカテモリーで見る「♒1新大陸伝道」の番地チェック。♒1で新月(太陽と月の合)が起きたとする。初日(第1日目)なので太陽は♒1から動かず、月も♒1で太陽と合。ドデカテモリーで言えば♒1は「水瓶座の中のちいさな水瓶座」「水瓶座の中の水瓶座」

水瓶座前半第1グループ第1度数、ドデカテモリーでも「水瓶座の中の水瓶座」となる♒1は「水瓶座のエース」のようなもの。小アルカナのエースがスートのシンボルをバンとシンプルに出してくるように、水瓶座のエースは水瓶座らしさ、水瓶座のテーマを最もシンプルに出してくる。

古いアドベ(日干し煉瓦)造りの伝道所。アドベはスペイン語です。ルディア版では「カリフォルニアの」と特に記している。これは「カリフォルニア・ミッション」、スペインのカトリック教会(フランシスコ会)によるカリフォルニア州での宣教活動のために建てられた伝道所群。

シンボルでは an old adobe mission となっているので、スペインから来たフランシスコ会士たちが宣教のために建てた伝道所群のうちの一軒を指しています。現在のカリフォルニアは当時(18世紀)「ヌエバ・エスパーニャ」つまり「新スペイン」と呼ばれるスペイン領の一部でした。

今はアメリカ合衆国の州であるカリフォルニアは1820年代までスペイン領。1769年から1823年までに21ヶ所の伝道所と多数の補助的な建築物が造られた。目的は先住民族への宣教。宣教師の思惑はともかく、スペイン本国としては先住民をキリスト教化し「領民」にして税金を取りたい。

伝道所と合わせてスペイン軍の前哨基地なんかも各地に築かれた。スペイン的にはー、あわよくば領地も増やしたいしー、先住民が抵抗してきたときの備えも必要だしー。……さてここで、♒1のきっちり30度前、山羊座のエース♑1のシンボルを思い出してみよう……酋長ォォォォ!

山羊座のエース「♑1儂が酋長じゃ」に全力で喧嘩を売りに行く水瓶座のエース「♒1新大陸伝道」の圧の強さなー。ヌエバ・エスパーニャへは欧州から多くの家畜、穀物、果物、野菜、文化、産業が運びこまれた。反面、戦闘や伝染病などによって先住民族は激減した……酋長ォーッ!

たとえ宣教師たちは「純粋に福音を伝えたいだけだー!」と思って海を渡ったとしても。彼らと一緒に渡ってきたスペイン王の家来や兵隊さんや商人さんたちには当然ながらまた別の思惑がある。植民地支配というのはそのようなものです。日本だって他人事ではない。

植民地支配ということになれば、日本だって支配する方される方いずれも他人事ではいられない。日本にだってキリスト教の宣教師は来ていた。ひょっとしてスペイン領かポルトガル領になっていたかもしれない。日本は日本で植民地を作ろうと海を渡り、先住民を日本化しようとした。

「よいこと(福音は『よい知らせ』の意)を教えてあげる」「進んでいる我々が教え導いてやろう」。侵略者がいつも悪人顔でやってくるとは限らない。「よかれと思って」先住民を教導しようとする善意の侵略者はざらにいる。スペイン人もそれをしたし、日本人もそれをした。

カリフォルニア・ミッションの伝道所群は現在に至るまで残っていて、地元のカトリック信徒たちが今でもそこで礼拝していたりする(リンク先は建物画像)。かつて日本が統治していて今は独立している国に日本人が造った建物がまだ残っているみたいに。

「♒1新大陸伝道」には同じサイン内にまだ比べる相手がいない。他サインの同度数たちと比べてみよう。「♑1儂が酋長じゃ」は地の活動サイン、初冬の地。♑1がテーマを打ちだし、風の固定サイン、真冬の風の♒1がそのテーマを裏打ちする。

「♑1儂が酋長じゃ」がテーマを打ちだす。アメリカ先住民の長が自分の部族に対し「かしら」としての承認を求める。「♒1新大陸伝道」が♑1を裏打ちするが、スペインの宣教師による伝道所は♑1のような先住民をキリスト教徒化するための拠点。♑1のパワーを♒1が削ぎにかかる。

♑1の酋長が率いるアメリカ先住民に♒1のスペイン宣教師団が伝道していく、♑を♒がブッ壊しにかかるというのは日本で言うところの「黒船襲来」に近いかもしれない。先住民にとってみれば、先住民同士の戦ではなく、海の向こうから全く異質な文明、文化、宗教がやってくる。

スペインの宣教師やヨーロッパからやってきて新大陸に住み着いたキリスト教徒たちの子孫にしてみれば、アドベ造りの伝道所は「海を渡り先住民を教化し、新大陸暮らし始めた祖先たちの記念碑的建造物」。しかし来られた先住民側の子孫は……色々言いたいことあるだろうなあ……

「♒1新大陸伝道」とオポジションになるのは「♌1頭パーン」。胸がギュッとして頭に血が上ってパーン、脳溢血の症例。♌1では個人の熱がカッと迸る。一方、対向の♒1ではかつて集団で新大陸へグイグイ食い込んで行った時期の古い伝道所が描かれる。♌1は今ここ、♒1は昔の話。

「♒1新大陸伝道」とスクエアになるのは「♉1山の清流」と「♏1バスツアー」。♉1と♏1はオポジション(180度)であり、♌1と♒1がつくるオポジションと直角に交わる。固定サイン数え1度の火地風水が揃いホロスコープを四等分するグランドクロス。

「♉1山の清流」は山の勾配に従い重力に引かれてひたすら下へ下へと流れくだる岩清水。とどまるところを知らぬ勢い。「♏1バスツアー」は街の通りを行く満員の観光バス。知らない街を集団で旅する。個人ではなく「御一行様」となってまとめて連れ回してもらう。

「♉1山の清流」の水はとめどなく流れ落ちる。「♏1バスツアー」の御一行様は知らない街へのワクワクが止まらない。「♌1頭パーン」の脳溢血患者はカッとなるのを抑えきれない。「♒1新大陸伝道」の宣教師たちは伝道せずにいられない。固定サイン数え1度たちは止まれない。

「♒1新大陸伝道」とトラインになるのは「♊1水底観察船」と「♎1時よ止まれ」。登場順は最後だが水瓶座は風の固定サイン、まんなかの風。風の活動サイン、はじめの風の天秤座がテーマを打ちだし、水瓶座が天秤座を裏打ちし、風の柔軟サイン、おわりの風の双子座が天秤座と水瓶座をいいとこ取りする。

「♎1時よ止まれ」は美しい姿のまま息の根を止められた蝶。同じ種類の蝶をそれと見分けるための典型例として半永久的に保存される。「♒1新大陸伝道」は♎1を裏打ちする。先住民への伝道と新大陸進出の拠点となった古い伝道所は歴史的建造物として現在まで保存されている。

「♊1水底観察船」が♎1と♒1をいいとこ取りする。海の底は見たい、でも濡れたくはないというちゃっかりな希望をスマート解決、船底を透明にした。永遠に保存したい♎1、どこまでも伝道したい♒1、ラクしてちょっとだけ見たい♊1。風サイン数え1度はお得な部分だけ切り取りたい。

うまれたときのホロスコープで「♒1新大陸伝道」はどのハウスになる?2019年1月21日の太陽はそこを照らした。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう

「○○○○で(五音・ハウス) 前例のない(水瓶座) 道をゆく(太陽) 新大陸伝道のいしずえ(♒1)」

#サビアンシンボル物語

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