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蟹座3度「目指せ北極」
2018年6月23日21時26分、トランジット太陽が蟹座数え3度へ入ります。蟹座数え3度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「目指せ北極」
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「♋3目指せ北極」の原文チェック。黒字が1925年ジョーンズ版「A man all bundled up in fur and leading a shaggy deer 毛皮にすっぽりくるまり、毛深いシカを連れた男」。青字が1975年ルディア版「Aman bundled in fur leads a shaggy deer. 毛皮にくるまった男が毛深いシカを連れている」。ときどき和訳で主従が逆転しているものを見かけますが「男が」「シカを」連れているのが正しいです。
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「♋3目指せ北極」の番地チェック。蟹座前半(往路)の、5度ずつに分けた第1グループ(はじめ)の、第3度数。どの5度組でも第3度数は第1度数と第2度数の対からうまれるこども。こどもは両親のいいとこ取りをする。磯野家で言ったら第3度数はサザエ。
「♋1衣替え」が波平、第2シーズンに入ったので路線変更。目的遂行のためなら旗も変える。「♋2俯瞰で下見」がフネ、踏み込んでいく前に高い位置から偵察。蟹座初期度数の基本姿勢は「リスク回避」。「♋3目指せ北極」は♋1の路線変更と♋2の用心深さのハイブリッド。
ドデカテモリーで言うと蟹座数え3度(満度数で蟹座2度00分〜2度59分)は前半が「蟹座の中のちいさな蟹座」、後半は「蟹座の中のちいさな獅子座」。男は毛皮ですっぽりと体を覆っている。厳寒仕様の服装は蟹座の用心深さ、毛皮を着てまで外を歩くのは獅子座の英雄精神。
男は「毛深いシカ(shaggy deer)」を連れている。この毛深いシカはトナカイ(reindeer)であると思われる。トナカイは漢字で馴鹿と書くように半家畜化されている。北極圏に近い土地に生き、毛は長く保温性が高い。蹄は大きく平坦で、雪の上を歩いても沈み込まない。
この「♋3目指せ北極」の毛深いシカを連れた毛皮マン、「あれだよ」と示せばかなり多くのひとに一発でわかってもらえるキャラクターが近年生まれました。『アナと雪の女王』のクリストフ(朴訥な氷切り男)とスヴェン(トナカイ)です。
毛深いシカを連れた男は、自分自身も毛皮で全身をすっぽりと覆っている(all bundled up in fur)。体温が奪われれば死に直結する寒さの中、毛皮で身を守りながら一人と一頭は歩む。おそらくは更に寒さが厳しい場所を目指して、あるいは寒さの厳しい場所の更に向こう側へ。
「♋1衣替え」で路線変更した。「♋2俯瞰で下見」で目的地へ入る前にまず観察した。♋3の毛皮男は両者のいいとこ取り。目的地も、そこへ向かう途中もとても寒いと予想がついているから、全身毛皮に「衣替え」したわけ。移動に必要な食糧他を積むシカも、毛深い寒冷地のシカ。
「♋3目指せ北極」は蟹座前半(往路)第1グループ(はじめ)の第3度数(サザエ)。比べるべき同サイン別グループがまだないので、スクエアの牡羊座前半第1グループ第3度数と比べてみよう。「♈3俺が祖国だ」はカメオに彫られた男の横顔が彼の祖国と輪郭一致。チーバくん状態。
「♈3俺が祖国だ」は、ある男の横顔の輪郭(profile プロファイル・プロフィール)と彼の祖国のかたちが一致している。これは男(人間)の方から祖国へ(勝手に)自分自身を重ねていっている状態。俺が、俺達がガンダム(祖国)だ。要は、「主語がでかい」
「♈3俺が祖国だ」はドデカテモリーで言えば前半が「牡羊座の中のちいさな牡羊座」、後半が「牡羊座の中のちいさな牡牛座」。牡羊座の中の、まだまだ若い度数。「俺が自分で『俺は○○だ』と言えば俺は○○だし『○○は俺のものだ』と言えば俺のなんだ!」という主観性が強い。
「♈3俺が祖国だ」の男の脳内では「自分」を簡単に「祖国」と同じ位の大きさにしてしまえる。簡単にチーバくんになってしまえる。まだ自分と相手(この場合は祖国)との距離感や落差を把握していない。TVのヒーロー番組を見てヒーローに「なりきってしまう」幼児に似ている。
その♈3と90度(スクエア)の「♋3目指せ北極」では、男はより用心深い。彼が歩む土地は寒さが厳しい。簡単に自己同一化はさせてくれない。「俺が祖国だ」と甘えて身を預けようとしても、祖国が「知らんがな」と寒波を叩きつけてくれば人間は簡単に死んでしまう。
蟹座の世界では「祖国」や「環境」というのは「自分」よりも遥かに強く大きなもの。ときに非常に厳しいもの。そして「自分」は小さく、無力なもの。だから用心する。自分より強いものに囲まれて生きていくために、まず身を守ることを考える。雪原に裸で身を投げ出したりしない。
自分を大きくして祖国へもたれかかっていくのでもなく、祖国を小さく見積もって自分へ引き寄せるのでもない。毛皮で身を包み、寒さを防ぐ。極寒の地で外気温と体温が同じになったら死ぬから。自分の弱さ、環境の厳しさを現実的に捉え、必要な防御をして初めて極地探検へ行ける。
♋3の毛皮男は『アナと雪の女王』のクリストフ、と言いましたが、作中でクリストフがアナの語る電撃婚約からの姉エルサの出奔話に示す反応はまさに♋3的。「待て、待て、待て、その日初めて会った男と婚約したって?そいつのこと何も知らないのに?!」
余談ですが「その日初めて会った男と婚約した軽率な王女」ことアナは夏至の日生まれという裏設定がありましてな(姉エルサは冬至生まれ)……アナよ蟹座の用心深さはどこに置き忘れてきた……あの子ホント「自分の身を守る対策」を姉とかクリストフとかに丸投げするよね……
(アナはおそらく月を筆頭に太陽以外の個人天体がユルく楽観的なサインにあるんじゃないかと…)(余談その2)
「相手がどういうヤツか見極めもしないで、ちょっと話が弾んだからって、初対面の男と会ったその日に婚約? 正気かお前??」というクリストフの驚愕はもっともな話。無防備にもたれかかっていって相手が悪い男だったらどうするんだ? 実際ハンス王子は冷たい男だったわけだし。
厳しい環境に身を置く者にとって「対策してないけれどなんとかなる」はあり得ない。北国、雪国住まいなら実感あると思います。「毛皮すっぽりでトナカイ連れて」は「がっつりダウンと雪用シューズ、車は勿論冬タイヤ」と同じです。ノーマルタイヤで雪道、正気か? 雪なめんな!
登山をするひとなら「冬山なめんな」でもいいです。冬山へ行くならそれなりにしかるべき冬山装備で行くのが当然で、「よくわからないけどなんとかなるでしょ」と無防備な格好で行こうとするひとがいたら「この馬鹿ーッ! 死にたいのかーッ! 冬山なめんなーッ!」ってなる。
蟹座は用心深い。自分より大きく強いものがあることに気付いているから。だけど意気地なしではない。意気地がなければ厳しい冬に防寒対策をしてまでわざわざどこかへ行こうとはしない。自分より大きく強いものへ向かっていく覚悟があるから、必要な対策をがっつりとやるんだ。
目指せ、北の極みを。「なんとかなる」はない。「誰かがなんとかしてくれる」はない。「自分がなんとかする」しかない。だから、できる限りの対策をする。自分でする。♋3では、頼れる仲間はまだいない。相棒は毛深いシカただ一頭。蟹座の旅は、始まったばかり。
うまれたときのホロスコープで「♋3目指せ北極」はどのハウスにある? 今日の太陽はそこを照らす。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう
「○○○○で(五音・ハウス) 用心深く(蟹座) 生きていく(太陽) 毛皮着込んで目指せ北極(♋3)」
【♋3目指せ北極 をより深く理解するための比較対象シンボルリスト】
♌3若作りする女(となりのサイン)
♍3孤独ではない(60度)
♎3新たな夜明け(90度)
♏3御近所総出(120度)
♑3受肉したい(180度)
♓3珪化木(120度)
♈3俺が祖国だ(90度)
♉3豊かな草地(60度)
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