射手座12度「目覚めの刻」

2018年12月3日14時52分、トランジット太陽が射手座数え12度へ入りました。射手座数え12度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「♐12目覚めの刻（とき）」

「♐12目覚めの刻（とき）」原文チェック。黒字が1925年ジョーンズ版「A flag that turns into an eagle that crows ときの声をあげるワシへ変わる旗」。旗もワシも単数形。青字が1975年ルディア版「A flag turns into an eagle; the eagle into a chanticleer saluting the dawn. ある旗がワシへ変わる、そのワシは夜明けを告げる雄鶏（シャンティクリア）になる」

「♐12目覚めの刻」番地チェック。射手座前半（往路）の、5度ずつに分けた第3グループ（おわり）の、第2度数。どの5度組でも第2度数は第1度数を裏打ちする。磯野家で言えば第2度数はフネ。

「♐11即身成仏」が波平、テーマを打ちだす。左の寺院、人体ならば心臓のある位置で「肉体的悟り」のランプがあかあかと燃える。「悟り（enlightenment）」とは「明るくすること」。「♐12目覚めの刻」がフネ、波平を裏打ちする。「明るく照らす」♐11の次は「朝が来る」

全360種類存在するサビアンシンボルのうち「どこかで見た旗」「どこかで見たワシ」「どこかで見た変身シーン」「どこかで見た雄鶏」「どこかで見た夜明け」が揃う「♐12目覚めの刻」。前後シンボルとの関連性やサイン内での番地チェック、サインの元素や原質で区別をつけよう。

「旗」はある集団を別の集団から区別する印。集団のメンバーはその旗のもとに集う。その旗が「ワシ」に変わり高く舞う。集団のシンボルマークが血の通う実体を持った。まるで「風の谷のナウシカ」でナウシカが伝説の「青き衣の指導者」だと見なされたあの場面のような光景。

集団の掲げる旗印は、そのままでは「絵に描いた餅」のようなもの。その絵に描いた餅が実体化したのが「ワシに変わる旗」。そのワシは空高く飛び、「夜明け」つまり新しいときの始まりを見て告げ知らせる「一番鶏」となる――というのが♐12のシンボル。

ひとつ前の「♐11即身成仏」は「肉体的悟り」を描いた。誰の中にも「目覚めた者」になれる素質（仏性 ぶっしょう）がそなわっていて、修行を積めばこのからだのままで、生きたまま「悟る」ことができると説くのが即身成仏の教え。しかし実践し成功する者がいなければその教えも絵に描いた餅だ。

「悟り」とは暗くて曖昧だったものがはっきりする（明らかになる）ような状態。夢を見ていたのが醒めるような状態。「ひと足先に目覚めた（悟った）者」は「旗から変身したワシ」のような存在。理想の具現化、後へ続く者たちへ道を知らせる者。鋭い目で先を見通し、新時代のはじまりを告げる者。

秋の3サインで数え12度同士がどのように繋がっているかを見てみよう。初秋、風の活動サイン・天秤座がテーマを打ちだす。仲秋、水の固定サイン・蠍座が天秤座を裏打ちする。そして晩秋、火の柔軟サイン・射手座が天秤座と蠍座をいいとこ取りする。

「♎12資源の採掘」がテーマを打ちだす。石炭を掘り出す坑夫たち。採掘は苛酷な作業で体にも悪い。それでも掘るだけの価値があるから危険を冒す。「♏12鹿鳴館」が♎12を裏打ちする。大使館の舞踏会。外交官たちが賓客を全力でおもてなし。すべては国益を考えてのこと。

「♐12目覚めの刻」が♎12と♏12をいいとこ取りする。旗が姿を変えたワシは集団の先導者。それは石炭（♎12）のように、掘り出され地上へもたらされてこそ価値がある。大使館員（♏12）のように先頭に立ち、貴重な情報をいちはやく仲間へもたらすのが天翔る先導者の役目。

「♐12目覚めの刻」対向シンボルを見てみよう。「♊12口達者な子」はぬけぬけと自己主張するトプシーみたいな女の子。マイノリティの出自を持つ若い女の子が世の中で自分の居場所を得ようとしたら「控えめないい子」になんかなっていられない。抜け目なく大胆にやってかなきゃ。

♊12のトプシーガールは自分自身のために口八丁手八丁でしたたかに生きていく。「絵に描いたようないい子」ではないけれど、世の中早い者勝ちなんだから。♐12のワシは「絵に描いたような先駆者」で、夜明けを皆に知らせる一番鶏も兼任する。それが先に目覚めた者の役目だから。

「♐12目覚めの刻」とトラインになるのは「♈12自由往来」と「♌12夏の夕涼み」。火の活動サイン・牡羊座がテーマを打ちだし、火の固定サイン・獅子座が牡羊座を裏打ちし、火の柔軟サイン・射手座が牡羊座と獅子座をいいとこ取りする。

「♈12自由往来」がテーマを打ちだす。渡り鳥は人間の引いた国境を自由に飛び越える。「♌12夏の夕涼み」が♈12を裏打ちする。仕事から解放されたおとなが芝生の上で夕涼み。「♐12目覚めの刻」が♈12と♌12をいいとこ取りする。先に目覚めた者、朝を告げるワシは自由な魂だ。

「♐12目覚めの刻」とスクエアになるのは「♍12あなただけ」。乙女座は地の柔軟サイン、晩夏の地。その数え12度はヴェイルをはぎ取られた花嫁。ぴっかぴかの新妻。♐12と同じく♍12も新たな始まりのシンボルだけど、♍12の花嫁がすべてを見せるのは夫にだけ。あなただけよ💋✨

射手座は火の柔軟サイン、晩秋の火。その数え12度は旗から変身してときの声まであげちゃうワシ。ダーリン限定公開の♍12と違い、♐12のワシは皆に大公開。ニュースはシェアしてナンボ。新しい朝が来た、皆のもの、目覚めよ。我に続け。

「♐12目覚めの刻」は射手座前半（往路）第3グループ（おわり）第2度数（フネ）。同じ射手座前半の第1グループ（はじめ）、第2グループ（まんなか）のフネたちと比べてみよう。1がテーマを打ちだし2が1を裏打ちし、3が1と2をいいとこ取りする関係はグループ間でも成り立つ。

射手座前半第1グループのフネは「♐2風雲急を告ぐ」、風が吹けば白波が立つ。射手座前半第2グループのフネは「♐7ロマンスの神様」、恋の飛び込み営業マンがやってくる。お話だけでも！先っぽだけでも！嵐を呼ぶ♐2と恋を呼ぶ♐7から夜明けを告げる♐12がうまれる。

「♐2風雲急を告ぐ」は風が海をかき立てる。「♐7ロマンスの神様」はキューピッドが胸をかき乱す。両者をいいとこ取りした「♐12目覚めの刻」もまた、平穏なところへ刺激を与えにくる者のシンボルだ。目覚めよとワシは告げる。人々の心の中にも眠っているはずの仲間のワシに。

うまれたときのホロスコープで「♐12目覚めの刻」はどのハウスにある？ 2018年12月3日の太陽はそこを照らした。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう

「○○○○で（五音・ハウス）　あけっぴろげに（射手座）　リードする（太陽）　飛び立て今が目覚めの刻だ（♐12）」

#サビアンシンボル物語

【♐12目覚めの刻 をより深く理解するための比較対照シンボルリスト】
♑12自然の研究者（となりのサイン）
♒12立位置を知る（60度）
♓12入会試験（90度）
♈12自由往来（120度）
♊12口達者な子（180度）
♌12夏の夕涼み（120度）
♍12あなただけ（90度）
♎12資源の採掘（60度）