射手座7度「ロマンスの神様」
2018年11月28日16時27分、トランジット太陽が射手座数え7度へ入りました。射手座数え7度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「ロマンスの神様」
「♐7ロマンスの神様」原文チェック。黒字が1925年ジョーンズ版「Cupid knocking at the door ドアをノックするキューピッド」。青字が1975年ルディア版「Cupid knocks at the door of a human heart. ある人間の心のドアをノックするキューピッド」キューピッド(クピードー)はローマ神話の愛の神。「アモール」に同じ。ギリシャ神話では「エロース」
「♐7ロマンスの神様」番地チェック。射手座前半(往路)の、5度ずつに分けた第2グループ(まんなか)の、第2度数。どの5度組でも第2度数は第1度数を裏打ちする。磯野家で言えば第2度数はフネ。
「♐6正々堂々」が波平、テーマを打ちだす。宣誓!我々選手一同は!スポーツマンシップに則(のっと)り、正々堂々と戦うことを誓います!「♐7ロマンスの神様」はフネ、波平を裏打ちする。集団で理想を追求する高校球児みたいな♐6に対し♐7では理不尽なロマンスの神様が襲来。
スポーツには対戦ルールがある。対戦する者同士はそのルールに合意し、時にはそれを守ることを宣誓してから試合を開始する。しかし恋はスポーツのような仕組みにはなっていない。恋は非常に個人的で個別的で、一方的。
恋心が芽生える瞬間は個人の心の中で一方的に始まるもので、それは相手によって引き起こされるかもしれないけれど、相手側の心とは関係がない。好きになったからと交際を申し込むなり口説くなりしても、相手が承諾してくれるとは限らない。
昔のギリシャやローマの人は「恋は何かこう、遠くからいきなり弓矢で撃たれるようなやつだ!」と考えた。キューピッド(クピードー)は恋心の神だけど、縁結び(恋愛成就)まで面倒見てくれる神ではない。必ずふたりがくっつくように撃ってくれるわけではない。
そんなキューピッドが戸口へやってくる、アポなしで。
「コンコンコン、まいどキューピッドですー!」
待て待て待て待て、何が「まいど」なんだ??
「はいちょっとチクッとしますよー」
ちょっとチクッとしますよと言えばいいというものではない、あ゛ー!
ほととぎすなくやさつきのあやめぐさ あやめもしらぬこひもするかな(古今和歌集 巻十一 詠み人知らず)
ホトトギスが鳴く五月のあやめ草、その文目(あやめ、物の道理)もわからない恋もするものなんだね
恋は思案の外(ほか)
秋の3サインで数え7度同士がどんな関係を築いているか見てみよう。天秤座は風の活動サイン、はじめの風。その数え7度は「♎7弱きを守る」。蠍座は水の固定サイン、まんなかの水。その数え7度は「♏7深く潜る」。「♐7ロマンスの神様」は♎7と♏7をいいとこ取りする。
「♎7弱きを守る」はヒヨコに餌をやりタカから守る女。彼女にとってヒヨコは将来の食糧、換金だってできる。タカはそれを狙う。自分に益をもたらすものを保護するのは当たり前。「♏7深く潜る」は深海潜水士たち。深海をこの目で見たい。酸素が続く間だけでもいい。欲望に忠実。
自分にとって大切なものを守る、ひいき上等の「♎7弱きを守る」と自分の欲望に忠実な「♏7深く潜る」をいいとこ取りして火の柔軟サイン、おわりの火の「♐7ロマンスの神様」がうまれる。一方的で個人的で、公平じゃない。行けるとこまで行ってみたい。そんな恋が急に来る。
「♐7ロマンスの神様」対向シンボルを見てみよう。「♊7古い井戸」は釣瓶がついている古風な井戸。♊6は石油の井戸を掘ろうとしていたが、♊7の井戸は昔から人々に利用されてきた真水の井戸。機械を動かすには石油が必要だけど、人や家畜や作物に石油を与えても生きられない。
♊7の井戸から湧く真水は人間や動植物の生存に不可欠なもの、自然の恵み、神様の恩寵。♐7のキューピッドがもたらす恋心は生存に不可欠……ではない。恋をしなくても生きていける。だけど恋をしている間はそんな風には考えられなくなる。それは神様の気まぐれ、運命の事故。
「♐7ロマンスの神様」とトラインになるのは「♈7一石二鳥」と「♌7万古不易」。牡羊座は火の活動サイン、はじめの火。獅子座は火の固定サイン、まんなかの火。牡羊座がテーマを打ちだし、獅子座が牡羊座を裏打ちし、射手座が牡羊座と獅子座をいいとこ取りする。
「♈7一石二鳥」は一度に二つの領域でうまいこと自分を表現する男。「♈6一所懸命」を越えた境地。「♌7万古不易」は空の星座。「♌6保守と革新」を越えた永遠の世界。ふたつをいいとこ取りした「♐7ロマンスの神様」は「♐6正々堂々」を越えた世界。恋は理不尽、恋は思案の外。
火サインの数え7度による三つ組はいずれも「数え6度よりも大きな何か」のシンボル。♈7のふたつの領域は、♈6で特化したひとつの辺より広い。♌7の星座が示す時間は人間の流行よりはるかに長い。♐7も同じ。恋はルールのある世界(♐6)の外に広がる未知の世界へ人を連れ出す。
「♐7ロマンスの神様」とスクエアになるのは「♍7トップを狙え」。乙女座は地の柔軟サイン、晩夏の地。その数え7度はハーレム。♐7(恋のフィールド)が♐6(クリケットフィールド)より広く込み入っているように♍7(ハーレム)も♍6(回転木馬)より広く込み入っている。
「♍7トップを狙え」と「♐7ロマンスの神様」は性愛に関係のあるシンボルであるという点では似ている。♍7では後宮であまたの美姫が王の寵愛を求めて競う。後宮は範囲が限定されていて、目的も比較的はっきりしている。王に寵愛され世継ぎを身籠れば栄達が望める。
射手座は火の柔軟サイン、晩秋の火。その数え7度は「♐7ロマンスの神様」。型や実利を重んじる地サイン・♍7では外には後宮という枠が、寵愛の先に栄華や権力など実利がある。火サインは開放性を重んじ、型や実利を吹っ飛ばす方向へ行く。♐7の恋はあやめ(道理)も知らぬ恋。
「♐7ロマンスの神様」は射手座前半(往路)第2グループ(まんなか)第2度数(フネ)。同じ射手座前半の第1グループ(はじめ)第2度数(フネ)と比べてみよう。「♐2風雲急を告ぐ」は風が海の上を吹き、海原一面に白波が立つ。刺激を与えるものと、刺激を受けて反応するもの。
「♐2風雲急を告ぐ」の海は心の象徴、風は霊(精神、天の息吹)の象徴。天の息吹が刺激を与えれば心の海に白波が立つ。この風と海、霊と心の関係が「♐7ロマンスの神様」ではキューピッドと人間の心のドアになっている。ロマンスの神様が胸を恋の矢で刺激すれば心がざわめく。
「♐2風雲急を告ぐ」では沖の方に白波が見えればそれは嵐の兆候だった。遠くの風は目に見えないけれど、白波は遠くからでも目につく。「♐7ロマンスの神様」でもこのキュンキュンする胸が気まぐれな神様に訪問された証。これから恋の嵐がやってくる。
うまれたときのホロスコープで「♐7ロマンスの神様」はどのハウスにある?2018年11月28日の太陽はそこを照らした。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう
「○○○○で(五音・ハウス) 見知らぬものへ(射手座) 目を向ける(太陽) 不意に来るロマンスの神様(♐7)」
恋が突然来る系の楽曲は無数にあって、いちいち貼っていたら夜が明けるから貼りません。お好きな「急に恋が来たので」系の楽曲を思い浮かべつつ♐7のイメージとしておいてください。あるいはあなたの推し♐7イメージ楽曲を当番やTLに熱く推していただいても結構です٩(๛ ˘ ³˘)۶♥
【♐7ロマンスの神様 をより深く理解するための比較対照シンボルリスト】
♑7神がかり(となりのサイン)
♒7親に似ぬ子(60度)
♓7無視されたもの(90度)
♈7一石二鳥(120度)
♊7古い井戸(180度)
♌7万古不易(120度)
♍7トップを狙え(90度)
♎7弱きを守る(60度)