おうち英語 語りかける派?かけない派?
こんにちは、一般社団法人音読協会 バイリンガル絵本読み聞かせインストラクターの石川かおりです。4歳半の男女双子とおうち英語実践中です。
おうち英語は、留学やインターナショナルスクールに行かせるアプローチではなく、家でできること(絵本読んだり、歌を歌ったり動画観たり)を通して日英バイリンガルを目指す取り組みなんですけど、おうち日本人の親が子に語りかけるか、語りかけないかはお家によって結構分かれるのではないでしょうか?
子に語りかけるか?語りかけないか?
どちらにもメリットとデメリットがあり、どちらも正解で、どちらでも方針が定まっていればバイリンガルの道があるので、結論どちらでもいいということになってしまうのですが(笑)でも、今日はそんなどっちでもいいけどどっちか選ばないといけない語りかけについての私の見解・選択について書きたいと思います。ちなみに、私は語りかける派。あなたはどちら派?
語りかける派のデメリット、語りかけない派のメリット
先述の通り私は語りかける派です。
まず、語りかける派のデメリットについて書きます。私が考える英語が第二言語の親が語りかける最大のデメリットは子の母語習得の機会損失になることだと思ってます。おうち英語をしない場合、親が一番得意な母語(日本語)でやり取りしてくれるため、子は日本語のネイティブスピーカーの話す幅広い語彙と正しい発音をもとに言語習得の機会が得られます。親が不得意な第二言語で語りかけるということは、それが語彙も発音もイントネーションも不完全な言葉に置き換えられてしまうということ。子にとって本来得られるはずだった完璧な母語習得の機会はなくなる、若しくは減るということではなかろうかと思います。発音がうつるんじゃない?とか思う人もいるかもだけど私の思うデメリット1位は機会損失。
日本語の習得にも時間がかかりますよね。赤ちゃんが大方の漢字を読めるようになるまで10年かかりますし、敬語を完璧に使いこなすのは大人でも難しい。(私も敬語怪しい時ある)
英語で語りかけるということは日本語習得の時間を減らすことになりますから、語りかけ含めて、将来使うかどうか定かではない外国語の学習に時間をかけすぎるのはなかなかリスキーです。正しく日本語を使いこなせない、日本語に自信がない、漢字が読めないという状況は日本人の親から生まれ、日本で育つ純ジャパにはハードモードな人生になりますね。
言い換えると、英語の語りかけをしないということは母語(日本語)習得の時間を確保できるということなので日本語ネイティブの親が子どもとコミュニケーションを取り、日本語の細やかな表現に触れ、気持ちに寄り添い、論理的に説明し、情緒を安定させる— 英語のインプット時間は減るものの、十分な英語時間と質の高いインプットが確保できる場合には、親が無理をして英語で語りかけなくてもいいということになります。はて、おうち英語の親の語りかけは必要なんだろうか。。あれ?語りかけ要らない??
なんで私が語りかけるのか
何度も書きますが私は語りかける派です。デメリットを理解した上で敢えての語りかける派。
なぜ私が子らに語りかけるかというと話せるようになって欲しいから。話すことに慣れて、話すものなんだと思ってほしいから。
こう思う理由は、私自身が話す面で、心理的に結構困ったから。。
私は英語ガチ勢(だと思ってるの)だけど、それでもアメリカの学校に通っていた時はディスカッションの度に私の英語はどの程度伝わっているのか、発音が変だと思われていないだろうか、伝わってない?変???なんでにやついている??などなど、口を開く度に汗が吹き出る経験をしました。プレゼンやらディスカッションは、毎度ハラハラ。。
これは私の性格にもよるのですが、完璧主義傾向があり、不安が強く、発言をする時に発言内容以外の心配事との戦いが煩わしいと感じました。ネイティブみたいにとまでは行かなくても、もう少し自身が欲しいし、この英語が伝わっているという確証が欲しいと思っていました。
今はね、30代になり性格も図太くなり、働く中で自信もついてきたんだけど、20歳そこらで前髪のうねりでも周りを気にするような年頃の女子は自分の英語や言葉は気にしますよ。。
いや、そんなの全然気にしないスーパー陽キャなアウトゴーイングパーソンになるのであれば話は別だけど、思春期?ってきっと誰でも難しいじゃないですか。周りが気になる。完璧じゃないって分かってるのに、薄ら笑われながらプレゼンを続けたり、ディスカッションでha? ha?を連発されるのはメンタルに来ました。話すことに慣れてほしい。語りかけをする理由の大きな理由の一つがこれです。思春期前に、恥ずかしさを覚える前に話す習慣を付けたかった。
他にも、英語力以外に幾つかのメッセージを子に発信しています。子どもたちがどう受け取るのかは分かりませんが、、
間違ってても、訛ってても変じゃない
私(母親)が語りかけると赤ちゃんや未就学児の子たちは嬉しいし、ママが聞けば答えようとしてくれるわけです。訛ってるよねとかいちいち双子達は言ってきません。訛りがあっても意味を成すし完全に通じるし、恥ずかしいことをしているわけではないと知って欲しいと考えています。親がやっていることって、子はよく見ているし、赤ちゃんや未就学児にとって親は世界の中心だから、私(母)が話してたら子は普通のことだと思うのではなかろうか、と思います。親がやっている=普通=変じゃない、こう思ってほしい、私は。
英語は使うものなんだという姿勢を見せたい
私は根の部分は人見知りなんだけど、困っている人を見つけたら助けずにはいられない性分です(どうした、急に💦)
それで私街中に住んでいるので旅行中の外国人で困っていそうな人には自分から声をかけるようにしています。(もちろん日本人でも結構挨拶も手助けもします。根は暗いんだけどね、歳を重ねて恥ずかしさが消えました)
そしてその姿を子は側で見ています。英語は必要な時には使うものだし、人と意思疎通したい時に日本語同様に口に出すことは当たり前のこと。話しかける瞬間は咄嗟にやってるのであんまり考えてませんが、いつでも助けたいし、必要な時にはジャパニーズスタイルの無視というなの配慮(?)をせずに、Do you need help? Let me know if you need help. と言います。飾りじゃないし、学問でもない。使うものだから。
子供に対してフェアでありたい
私はおうち英語をしていていつも思うのですが、これは子に頼まれた訳でもなく、私自身が好き好んで始めたことなんですよね。子どもはそれに付き合わされている状態。そんな中、話せる子になって欲しいとか願望を持っていたりする、厄介で欲にまみれた卑しい親であるという自覚があります(言い過ぎ??)でね、子に話せるようになって欲しいのに親が話そうとしてなかったらアンフェアだなと思ったのです。
例えば、一人の語りかけない派の親がいたとして、英語圏出身の人と接する機会があったとします。折角おうち英語してるんだから子から英語の発話があって欲しくなるとするじゃないですか、仮に。でも、ここで子が話すかどうかは神のみぞ知るというか、性格や言いたいことがあるかどうか、慣れているかどうか等々、話すかどうかは本当に分からない。そんな時に、「なんで話さないのか?」と責めることは絶対にできないですよね。(責めたらサイコパスでしょ)親が話さないのであれば、子が話せなくても責めることはできない、と私は思います。どうでしょう。
いや、私だって児童館で英語で語りかけるの、初めは恥ずかしかったんです。でも、ここは慣れであって、小声からスタートして今では普通の声で語りかけます。自転車に乗っているときは大声で英語です。私は周りは迷惑にならない環境であれば英語で語りかけるようにしています。親が恥ずかしがってたら、子も恥ずかしいことなんだなと思うのではないかという私なりの仮説に基づいて。私は話すし、私は恥ずかしくもなんともない、だから子も話したくなったら話していいんだよという、そんなマインドを持ってます。強制はしない!でも、私は話す。
語りかけの時に気をつけること
表現が乏しくならないように常日頃絵本や海外の映画や動画などから表現を学んで常に増やせるように意識しています。語りかけをすると決めたからには、私のせいで子の言語表現が乏しくなって欲しくないし、気持ちにできる限り寄り添えるように、時に優しい声かけ、場面に応じた正しい英語ができるように気をつけます。やると決めたからには学びを続けたい。
そして、これはずっと気をつけているのですが、一つの文章で英語と日本語が混ざらないように気をつけています。混ぜないし、訳さない。できるだけ英語の発言に対しては英語で思考し、日本語の発言に対しては日本語で考えられるようにすることを癖にしています。
もう一個は、我が家の場合ですがワンオペになりがちな体制のため、意識的に日本語も英語も沢山の声掛けをしたいと努力しています。極端な話ですが私の感覚では普通のお母さんの200%~400%くらいで頑張らねばと思っています。バイリンガル子育ての母語習得の機会損失と、双子ワンオペ育児の為、大人との対話の機会自体も少なくなるので。
以上に、語りかけについてはこんなことを考えております。誰かの参考になると嬉しいです。
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