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コーチングを受けて感情のトレーニングをしたら、上の子へのイライラが減った話

娘が4歳7ヶ月の時に息子が生まれ、しばらくすると娘に対してイライラしてしまうことが増えました。ワガママはもちろん、それまでは可愛いと思えていた甘えやおふざけにまでイライラしてしまい、ガミガミ怒ったり冷たい態度をとったりしてしまうように...。

娘は今までと同じことをしているだけなのに、急に親の反応が変わってしまい、戸惑ったと思います。

娘には申し訳ないと思いつつ自分の感情をどうすることもできず、私自身も苦しかったし、娘を傷つけてしまうことが怖かったです。

そんな状態をなんとかしたくて、色々な方法を試しました。休日に夫に息子をみてもらい娘と2人で外出したり、家事代行を依頼して気持ちや時間に余裕をつくったり……。どれも一時的な効果はありましたが、根本的な解決にはなりませんでした。

自分の本音にひたすら向き合った3ヶ月

そんな時、とあるきっかけで出会ったのが、プロコーチの小野麻紀子さん(まっきーさん)でした。「上の子へのイライラで悩んでいる」という話をしたところ、「コーチングで感情のトレーニングをすると、イライラ軽減できるよ!」と言われ、藁にもすがる思いで、同世代ママでもあるまっきーさんを信じてコーチングの継続セッションをお願いすることにしました。

まっきーさん
https://makico0414.com

詳細は割愛しますが、継続セッション3ヶ月の間に、以下のようなことをやりました。

▪自分の感情が動いた出来事を振り返り、その根底にはどんな感情があったのかをとことん見つめる

▪️ささいなことでいいので、自分を褒める&自分が心からやりたいと思うことをやる

こうしたワークを毎日やり、2週間に1度のコーチングセッションでそれを深堀りしていく、というかたちでした。

最初、「感情のトレーニングをする」と聞いたときには、「メンタルを鍛えて、イライラしない広い心を身につけるのかなぁ」と思っていましたが、実際は少し違っていて、「イライラしてしまう自分を認め、正しく対処できる方法をみつけられるようになる」ということなのかなと今は思っています。これがわかっただけでも、ずいぶん気持ちが楽になりました。

具体的にどんな変化があったのか、詳しく書いていきます。

変化①:自分の感情を客観視できるようになり、正しく伝えられるようになった

今までの私は、自分の本当の感情がわからず、「よくわからないけどとにかくイライラする」という状態から抜け出せなかったり、イライラの原因を勘違いして間違った対応をしてしまったりしていました。

そこでまずは、自分の感情にしっかり向き合うことから始めました。

例えば、「娘の食事がなかなか進まず、イライラ」した時。そのイライラを紐解いてみると、

「下の子を待たせてしまうことで、機嫌が悪くなってしまうのが怖い
「せっかく用意した食事を、おいしく食べてもらえなくて悲しい

といった感情があることがわかりました。

イライラの正体がわからなかった時は、イライラのきっかけとなった事象(=娘の食事が進まないこと)にフォーカスしてしまい、「早く食べなさい!」とか、「食事中に席を立たないの!」など、娘を責める怒り方をしてしまっていました。

でも、イライラの正体がわかると、「◯◯くん(息子)疲れているから、早く寝かせてあげたいんだ」とか、「ママ頑張ってご飯作ったから、食べて欲しいんだ」とか、いわゆるアイ・メッセージ(「私」が主語のメッセージ)で伝えられるようになったのです。

実際、アイ・メッセージで伝えると、何度言っても遊ぶのをやめなかった娘も、素直に食事を始めるように……!

最初は自分の感情を探るのに時間がかかりましたが、毎日ワークをやるうちにリアルタイムで「あ、今私は〇〇なことが悲しいんだな」などと、わかるようになってきて、その場でアイ・メッセージで伝えることができるようになりました。

また、同時に相手の気持ちにも敏感になり、尊重できるようになったことも大きな変化でした。それまでは娘の発言を文字通り受け取ってイラっとしていたけれど、大人の私ですら本当の感情と発言が乖離していることがあるのだから、子どもならなおさらだよね…と反省。「今この子は怒っているけど、もしかしたらただ寂しいだけなのかも」などと、思いを馳せられるようになりました。

変化②:自分の問題を相手に転嫁してしまうのをやめ、切り離して考えられるようになった

子どもなので感情のままにふるまうのは当たり前だし、むしろそれが健全なのですが、私自身が余裕のない状況だと娘の気持ちについていけずにイライラしてしまう、という傾向にも気づきました。

娘のネガティブな感情はもちろんポジティブな感情にすらイライラしてしまい、楽しそうにじゃれついてくる娘に対して「危ないからふざけないで」などと言って、娘の行動や楽しい気持ちを否定してしまっていました。

でも、自分のコンディションのせいだとわかれば、娘のやっていることは否定せずに「ごめん、今日ママ疲れてるから今一緒に遊べないけど、代わりに後で本読んであげるね」などと言えるようになりました。

変化③:相手に期待するのをやめ、自分の行動を変えようと思えるようになった

0歳児との対比で、話が通じる5歳児はずいぶん大人に見えてしまい、ついつい過度な期待を抱いてしまっている自分にも気がつきました。

でも、そうは言ってもまだ5歳。私が、隙あらば皿をひっくり返そうとする息子を押さえつけながら離乳食を食べさせていたり、オムツ替えの最中に脱走を図る息子を追いかけているときに、のん気に好きなアニメの話をしてくる娘に「今それどころじゃないって、見ればわかるでしょ!?」とイライラしてしまっていたのですが、もしかしたら彼女は私が大変な状況であるとわからないのかもしれない、と思い至りました。

そこで本人に確認してみると、やはり「わからない」との答え。ならば、わかってもらうにはどうしたらいいか?と思考を切り替えることにしました。

わかってもらうには伝える必要がありますが、いちいち「今ママは目の前のことに集中しないといけないから、あなたの話をちゃんと聞けないの。でもあなたの存在やあなたの話を軽視しているわけじゃなくて、落ち着いたらちゃんと聞くから今は待っててね」と説明している暇も、心の余裕もない。

なので、そんな状況に名前をつけることにしました。できるだけ愉快な名前がいいなと思い、娘と相談して決めたのが、「ぽんちん」(笑)。

それ以降は、私の状況に構わず話かけてくる娘にイラっとしても、「ごめん、今ママぽんちんだから!」とだけ言えば済むようになり、むしろちょっと楽しくなりました(笑)。

変化④:自分を満たすことができるようになり、そもそもネガティブ感情を抱くことが減った

自分の本当の気持ちをしっかりと捉え、正しく対処できるようになってきたところで、コーチング後半では主に自分の心を満たすことにフォーカスするワークに取り組みました。ささいなことでいいので、毎日自分で自分を何かしら褒める、というものと、自分が心からやりたいと思うことをやる、というものです。

とくに後者は、子どもを二の次にしてしまうような気がしてはじめはあまりうまくできなかったのですが、やっていくうちに子どもを二の次にしなくても自分を満たすコツがだんだんわかってきました。

例えば……

▪休日に子どもの行きたいところに行くのではなく、私が行きたいところに子どもを連れて行ってみる(※コロナ前の話です)
▪「家族全員で同じメニューを食べるべき」という思い込みを捨て、私は私で好きなものを食べる
▪「お腹いっぱいだけど、子どもが残した食事を片付けたいから無理して食べる」のをやめる。思い切って捨てるか、後でお腹がすいた時においしく食べる

そんなささいなことでも、自分を犠牲にしているという意識から自分で選んで行動しているという気持ちに転換でき、「私がこんなにやってあげているのに!」に起因するイライラが減りました。

本当にささいなことばかりですが、それこそがポイントなのかなと思っています。日常の中でできるコツを身につけておくことで、どんな時でも安定して自分を満たすことができるようになりました。

おわりに

3ヶ月間、自分の感情に丁寧に向き合ってきたことで、自分の本当の感情や思考のクセに気がつき、正しく対処ができるようになりました。

結局のところ、見出した対処法(アイ・メッセージで伝える/相手に期待するのではなく自分の行動を変える、など)は、これまでに本などで読んだことがあり頭ではわかっていたことでした。でも、わかっていても気持ちが追いつかずできない状態だったのです。

なので、私が実践した対処法を取り入れてみようと思ってくれた方がいたとして、そのまま取り入れてもうまくいかないかもしれません。自分に向き合うプロセスが大切なので、ぜひ自分自身の本当の感情や思考のクセを知ることで、自分に合った・必要な・有効な対処法を見つけて欲しいと思います。

内省すること自体は自分一人でもできますが、一人でやろうとすると続かなかったり思考が堂々巡りになってしまったりするので、話を聞いて励ましてくれたり自分だとなかなか気づけない角度から問いを投げかけてくれたりするコーチという存在がいてくれたことは、とてもありがたかったです。心理学など科学的な手法をベースに進めてもらえたのもよかったです。単なる精神論だと時間が経つと元に戻ってしまいそうですが、人間の心のメカニズムを理解できたので、セルフコーチングを続けていけそうです。

「子どもへのイライラ軽減」という目的で始めたコーチングでしたが、自分の素直な気持ちを深く見つめる機会にもなり、今後のキャリアや生き方についても多くの気づきを得ることができたので、そのあたりの話も追々書いていきたいと思います。

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