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ケチ?節約?

 家族でレストランに行ったとき、当時
5,6歳だった息子がメニューの料理を
指さし、「これがいい、でも高い?」と聞いた。
覚えている限り、それまでレストランや店で、
値段が高いからだめ、とあの子に言ったことは
ない。
 ある時、日本から訪れた友人が息子に
プレゼントをしたいとおもちゃ屋へ一緒に
行った。友だちが棚から大きなヘリコプターの
箱を下ろして「これがいい?」と言うと、
息子はじっと見てから一言「高い」。
友だちはこの反応に目を丸くした。そして
「うちの子なんか当然という顔して
一番高いのを選ぶよ」と笑った。あの子には
どこかで余計な我慢を強いていたのだろうか。
 大学卒業を間近に控えた今、息子は我が家の
ネット通販、ネットを利用したフード
デリバリーサービス注文の担当者だ。
何しろ食料品から薬、電気製品までネットで
購入しているので、彼のお陰でいつも安くて
間違いのない買い物ができている。ほぼ毎日
利用しているフードデリバリーサービスも
3社の中から一番条件のいいものを選んでくる。
これで家を出て行かれたら大いに困る。
 最近、レストランに行った時のこと。私の
選んだものが割高だと言うんで、大人しく彼の
勧めに従って小さめのにした。結局、
ちょうどいい量で正解だったが、夫は
「それにしてもお前はケチだなあ、
未来の奥さんが可哀そうだ」と笑った。
それで気が付いた、夫が反面教師だったん
だと。
 

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