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「須田景凪 ONLINE LIVE 2020 “催花”」を目撃した話



景凪兄貴「脳汁マジでブッ放す気概あんのかお前らァ!!?」

客「う゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!!!」



 こんにちは、余白です。↑の煽りはフィクションです。須田景凪さんは風に揺蕩う風船の如く穏やかなミュージシャンです。ご安心ください。

 先日、須田景凪初のオンラインライブ『催花』がその名の通り催されました。

 私は「ミラーリング」で彼を知り、それ以降「MOIL」発表に至るまで「音源は買うけどSNSは稀に見る程度。本人の性質趣味嗜好は知らん」というお茶の間ファン以上ガチヲタ未満の立ち位置を長らくキープし続けてきた身分故、これが初参加だったワケですがメッッッッッチャクチャ良かったね。最高も最高で始終興奮しっ放し。おかげで眉毛全部抜けるわ耳朶千切れるわで散々だった。

 まず冒頭、ソファでだるそうにギター爪弾く須田氏にやられたね。
 上質そうなソファ、テーブルと羊(!)らしきミニフィギュア、シャレオツなランプと服のかかったハンガーラック。一見場違いに見えてその実しっかり空間に馴染んでいるコンピューター。そしてアコースティックギター。
 リビングルーム風の設いは日常的な温もりがありつつもどこか閉塞的で退廃的、ノスタルジー漂う不穏な夜の匂いが立ち込めている。まるで須田景凪の自宅に深夜こっそり招かれたかの様な甘い高揚を感じずにはいられない。実に惹き込まれる映像だった。

 開幕を飾るは、須田ファンなら5000回は繰り返し聴いたであろうあの大名曲「couch」

「えー須田景凪です(イケボ)今日はよろしくお願いします(イケボ)」
 と、手短に挨拶を済ませ、お得意の鮮やかに突き抜ける様なハイトーン・ボイスを放つ須田氏……俺はここでまず眉毛抜けた。

し、CD音源そのまんまやんけ……!


 そう、初めて体感した彼のガチ歌唱は異様なほど上手かった。音程といい歌のクセといい、50000回は繰り返し聴いたあの音と全く同じ。
 一瞬「口パクか?」と訝しんだ。が、違う。咽喉仏がちゃんと上下してるし、よく聴くとライブならではな歪み・掠れ・吐息がしっかり聴こえる! 間違いなくその声は彼の咽喉から発せられていた。う、ウソだろ……だって須田さんド深夜の弾き語り配信だと割と音痴(暴言)じゃん……あのヘベレケボイスどこ行ったの……ほんわか系の皮被ったリアルガチ実力派であったと?  リスナーを油断させていたと?? かぁーっ!! 全く恐ろしいやっちゃで須田景凪ッ!!!!

 正直、舐めていた。ま、まさかの歌唱力オバケだったとは……
 などとおったまげている私に更なる衝撃が走る。なんとこの須田景凪、顔  出 し し て い る の で あ る 。 マジ???

 須田景凪は素顔を殆ど晒さないアーティストとして有名で、その鉄壁顔面力はさながら要塞の如し。しばしばネタにされるほどで、それ故先日公開された最新アー写でファンの度肝を抜いてみせたのだが、まさかまさかこんなにクッキリバッチリ晒すとは思わなんだ。景凪の景凪がモロ見えでっせ。どうでもいいけど「景凪の景凪がモロ見え」って何か卑猥な響きあるね。ほんとどうでもいいね。
 アー写とはまた違った雰囲気で何やら新鮮。私はてっきり茨城のチンピラみたいな容姿だと思っていたのですが(暴言)意外に牧歌的で愛らしい感じっすね。愛着の湧く顔と言いますか。
 寂しげに見開かれた一重瞼は鋭い眼光を湛えつつも愛すべき存在感に満ち溢れ、横顔の造形はとても上品に整った趣。右頬に点在するホクロも伊豆諸島の配置っぽくって好感度グンバツ。好みの顔です(そしてここで眉毛が抜ける)

 二曲目「メーベル」ではMVと連動したAR演出が繰り広げられ、まるでステージとアボガド6の世界観が一つに溶け合ったかの様。
 ラストの「触れる様な虚しさが残る」の唸る様な歌い方と、首が上に跳ね上がる様な動き、直後のギターガン弾きプレイ死ぬほど格好良くて惚れ惚れする。咽喉開きまくってますね~(眉毛が抜ける音)

 続く「パレイドリア」はドラムとベースのリズム隊がひじょ~~~に良い仕事してらっしゃる。音源よりも重く激しく内臓に直接響く感じで、パワフルな歌い方も相まって何やらバトルBGMめいた激ヤバムーヴ滾りまくってます。
 ギュルギュルしたギターが超格好良い。激アツい。こういうステージ上の生演奏で新たに見えてくる楽曲の良さ的なアレ、ライブの醍醐味の一つですよね。
 にしてもイヤホン越しでコレなんだから現地だとどんなにアツいのだろうか……

 暗転後、披露されたのは「MUG」&「Carol」
 どちらも今年発表されたシングルですが、この二曲はちょっと特殊でして、冒頭映し出されたリビングルーム風セットで座りながら歌うという演出がなされています。宇多田ヒカルみたいな事やっててビビった。須田景凪=あまりパフォーマンスしないアーティストと小耳に挟んでたもんで。でもどっかの岐阜出身ヒツジみたいに跳んだりハネたりはせず、あくまで静的なパフォーマンスに徹するところが実に彼らしい。こういうアーティストの性質が分かるとこ、大変に好きです。

 とはいえそこは全く毛色の異なる二曲。「MUG」は猥雑な光に濡らされた奇怪な空間にて気だるげかつアダルティに。「Carol」は柔らかなスモーク漂う仄明るい空間の中、大切な誰かに語りかけるかの如くしっとりと。それぞれの楽曲世界に合わせたパフォーマンスが展開されています。

 個人的にこのシーンにおける須田さんの動きがいっとう好きでして。「MUG」のランララララァァァン……で苛付いた風に首振るとこ、テーブルに指を這わせるとこ、目を伏せたまま猫背で歩くとこ。「Carol」のソファに一瞬倒れ込みそうになるとこ、額に指を当てて俯くとこ、「手は離さない」で一瞬じろっとカメラ目線(須田がこっちを見ている!?)になるとこ。何気ない仕草の一つ一つが最高にイカしてて最高そして最高。特別華があるわけでもガチガチに気取ってるわけでもないのに何故こうも格好良いのか。ホント、須田の魅力は計り知れないんだよな~(耳朶が千切れる音)
 あとさー、時々画面端や宙を睨め付ける様に流し目かますとこ。あれほんと良いですよね。

 続く楽曲は去年発表された2nd EP『porte』より「MOIL」
 個人的に「MOIL」は須田に魂売ると(勝手に)決意した曲なので歌ってくれた時本気で嬉しかったです。ステージ上での生演奏になるとこの曲の持つ黄昏時めいた寂寞と焦燥が一層色濃くなる様で、初めて聴いた時の言い知れぬ感動を久々に思い出しました。エモいってのはこういうのを言うんだよな~……
 そんでつくづく歌が上手い。つーか声が良い。須田さんの歌声は唯一無二の個性的な響きも然る事ながら、どこかしら漂う切なさが非常に良いアクセントになっている気がする。力強くも儚げ。鋭くも脆い。危うい気配がありつつも情動的で、心に突き刺さるかの如く響き、感情を強く揺さぶる中毒的な魅力がある。ハイトーンが特徴の歌手は沢山いるものの、こんなにも胸を締め付けてくる特別な声の持ち主は彼くらいじゃないか。マジ宝物っすね。


「MOIL」の余韻を引き摺る様に始まったのは、物寂しげなギターソロ。「初めて聴く曲だなぁ……」なんて呑気な事思ってたら直後のフレーズに目ん玉ひん剥いた。
「さよならは あなたから言った」――須田景凪ファン、そして、バルーンファンならばテンアゲ不可避のキラーチューン。そう、あ の 曲 が 来 た 。


「シャルル」のお出ましだどーーーーッッッ!!!!


 ギターソロから一転。「笑って」で端を発する様に突如掻き鳴らされるギュインギュインのバンドサウンド。縦横無尽に駆け回る眩いライト。向かい合う須田景凪とむくつけきサポメン衆。目が覚めるほどに鮮やかな歌声。激 ア ツ 過 ぎ る 。入りといい音といい何もかもが最高天元突破しててヤッベーもヤッベー。こんなん画面の前で拳振り上げヘドバンかましてくんさいって言ってる様なもんでしょ。ええんか? こんなアツい展開あってホントにええんか? ええんですよねええ~~~~~~!!!!!

 これはマジのマジで沸いた。ニクい入りも然る事ながら、生バンドサウンドで掻き鳴らされる曲の疾走感が凄まじ過ぎる。「シャルル」は原曲からして激しい生音がキモの一曲ですが、これほどまでにアツく仕上げてくだすったのはまさに感無量と言うより他ありません。ドリアもそうでしたが「現地行きてえ~! 花束抱えて歩きて~!」って強く思いましたよね。哂い合ってさよならなんて出来っこねえんだよなあ……

 そんで次の曲もなかなかに入りが秀逸でして。
「シャルル」の鬼アツグルーヴを引き継ぐかの如く突如エントリーを果たした不甲斐ない声。

 人気曲「veil」の登場です。

 これはAR演出にかなーり力入ってる印象。サビで画面いっぱいに展開されるサブカルチックな歌詞フォント、現実世界に溶け込むアボガド6のMV。実写×アニメーションの絶妙なコラボに否が応にも魅入ってしまう。配信ライブの妙、メッチャクチャに利いてます。
 こういうの見ると、須田さんは最先端技術の取り入れ方が上手いな~と感じますね。
 招待制ライブ『晩翠』の5G的な凄い何かを駆使した演出もそうでしたが、「とりま近未来っぽいのやったろw」というミーハー感なく楽曲に見事マッチさせてるのが凄い。そして丁寧。目先の話題性には飛びつかず、さりとて古い手法ばかり繰り返すでもなく、「自分の曲を最も魅せてくれるのは何なのか?」を常に熟考している感じがします。
 それが今回たまたまARだったと。ARったのは本当に大正解だったな~とオタクは思いました。ARったってなに。

 そして次曲……に行く前の余興的アニメーションがここで一つ。
 黒い画面にぽつんと映し出される数本のアンテナの様なモチーフ。全須田ファンを震撼とさせたクソデカシガレットポーチにもあしらわれていたそれは、流れる様に形を変え、ミニマルな曲線で以て幾何学的な世界観を膨らませてゆきます。「はるどなり」からのお馴染み作家・大谷たらふ氏による幻想的なアニメーションが美しい。
 須田ファンが「お!」となるであろう、見覚えのあるイラストも盛り沢山。何かの訪れを予感させる様な、どなりイズム溢れるインストと相まってステキ度強めなのですが、これってもしかすると細胞分裂をイメージしてるのかな。

 調べると「催花(さいか)」は植物が栄養成長から生殖成長に転換し、花をつける事らしく、それに関連して「催花雨(さいかう)」という言葉もあるそうな。意味は花に早く咲けと急かす様に降る春の雨。以前はありえなかった衝撃のご尊顔解禁&小さかったものが膨れ上がる様なアニメーションと合わせて考えるに、須田景凪に何かしらのドデカい変化の奔流が押し寄せている気がしてならない。

 透き通った翡翠色の光の中、歌われるのは「Alba」

 目まぐるしく切り替わる怒涛の如きメロディが印象的な曲ですが、よくこの激ムズ激高リズム難曲をラスト付近に歌おうと思ったな! と驚いた。
(録画放送でなければ)アニメ挟んだとはいえもう八曲歌ってて、しかもその殆どがカロリー消費ハンパないフィジカル特化曲だというのにまだやるのかとおったまげた。
 しかも多少ブレてはいるものの音源と遜色ない見事な歌声だったもんだから更にたまげた。須田の兄貴つくつぐ安定感あり過ぎでしょ。不動明王かよ。百人乗っても大丈夫なのかよ。華奢に見えてその実手足デカかったり肩幅水泳部並みだったり胸板頑強そうだったり色々つよそうな景凪兄貴ですが、やはり体力に自信あったりするのだろうか。尊敬に値するぞ。

 そろそろ終演かな……と思った時、ここに来てようやっとのMCタイム。

「今日はありがとうございました(イケボ)」

 こっちがありがとうと五体投地したいくらいの素晴らしい公演でした。つーかMCナシでずっと突っ走ってたもんだからこの声聞くと何かほっとするね。実家の様な安心感というか。須田ボイス特有の死にかけ感が快い。

「二月に、新しいアルバムを出すんですけども……(イケボ)」

 ここでひっくり返りかけた。実際ひっくり返った。なに周知の事実みたいにさらっとトンデモ情報発表してんねん! こちとら初耳だわ! 心臓に悪いからそういうのやめな~~~???(大歓喜)(圧倒的感謝)(五体投地不可避)

「そこから一曲、新曲をやらせてください(イケボ)」

 突然のMC、突然のアルバム告知、そして突然の新曲披露とリスナー若干置いてけぼりの中奏でられるは奇妙なメロディ……こ、この人を食った様な感じ! 粗削りに錯綜する音使い! ば、バルーンやんけ……! 闇雲に突っ走る疾走感だとか、言葉数多めのリリックだとか、何やら原点回帰の匂いを感じるぞ……そして、そしてそして、まさかの 曲 名 非 公 開 と な ?

 こ れ は ア ツ い 。須田さんはさあ、さっきからマジでなんなの? 常日頃からリスナー沸かせる事しか考えてないの? 埼玉じゃこれが日常茶飯事なの? ありえなくない? つくづく最高なんですけど??

 あまりのアツさに骨の髄までたちまち黒焦げにされてしまった。

 須田景凪節全開に刹那的な憂患を綴る歌詞、グルーヴ感マシマシのバンドサウンド、叫ぶ様な歌唱、全部まるっとザ・須田景凪って感じで最高アンド最高。最近バラードやエレクトロニカ多めだったからこういう生音感強めの曲は随分久々な気が。「最近の曲良いけど雨がペトラするヤツやesがseする感じの激アツグルーヴ聴きたいわ~」と思っていたオタク、これには思わず大歓喜。やっぱ須田はアッツいグルーヴあってこそだよね~~~!!!

 以下、気になった点。
・昔Perfume張りに多用していた「ねえ」が久々に使われてておぉ! となった。全体的に原点回帰的な雰囲気。
・言葉尻というのだろうか。歌詞の最後、「う゛ぅ゛あ゛ぁぁあああッ!」という、唸りとも叫びともつかぬ言葉にならないアクセントがぞっとするほど格好良い。弾き語り配信でも思っていましたが、須田の兄貴はこの唸り・叫び、それから吐息の使い方が実に秀逸。音楽に彼の血が流れてるんだよな~。
・歌い出しで「花は散ってしまった」って言ってるからもしや曲名は「飛花」か? 意味は「風に飛び散る花」。関連する四字熟語に「飛花落葉」があり、その意味は「絶えず移り変わるこの世の無常なことの喩え」。うーん如何にもな感じ。急く様な秒針音(?)が若干聴こえるのもそれっぽい。
・「誰よりあなたが恐ろしいから」。本来安寧を得られる筈の身近な存在に絶対的な恐れを抱く、ってのは須田さん独自の感性という感じ。
・ラスサビ前、ライトにバッと照らされる我らがダースー氏。格好良過ぎて狂いかけた。狂った。
・Cメロで左掌の器用ぼくろ目撃。「あ! これイン須田写真に出てたやつだ!」と謎に感動した。進研ゼミかな。


 そしてラストへ。

「Carol」のインストver. が流れる中、リビング風セットを背景にスタッフロールが画面に映し出され、脳汁ドバドバライブ『催花』は遂に終演。
 公演時間はおそらく50分程度だったと思うのですが、体感で言えば本当にあっという間の出来事だった。まるで夢を見ていたかの様に儚く、滑稽に思えるほど狂乱的で、しかし喩えようもないほどの熱を帯びた世界一幸福な時間。それが終わってしまった。現実に戻ってきてしまった……
 未だ興奮の余韻冷めやらぬ身に、じわりじわりと虚無が押し寄せる。それは、ライブハウスの明かりがぱっと点いた瞬間感じる「あ、もう推しには暫く会えないんだ」という圧倒的な事実によく似ていた。寂し過ぎる。でもハチャメチャに楽しかった。本当にありがとう須田さん。そして推しと一緒にノリノリニコニコで演奏してくだすったサポメンの皆さん、推しを格好良く演出してくだすった大勢のスタッフの皆さん、本当に本当にありがとうございました。圧 倒 的 感 謝 ! ! ! !

 寂しいけど楽しい、悲しいけど嬉しい、という相反する思いを抱え、謂わばあしゅら男爵めいた状態になりながら余韻に浸るキモ・オタク。
 この十分後くらいにメジャー1stフルアルバム『Billow』とかいう超巨大爆弾が降ってきて眉毛と耳朶どころか親不知まで爆発四散する事になるのですが、この時の僕はそんな事など露知らず、ただただ(けーなマジヤバぃ。。。エモぃ。。。オタクのタマシイ10000000000回ぅったょ。。。)などと思考停止していたのでした。



 いやあ~~~ほんっとーにマジのマジですんばらしいライブでしたね全くっ!!

 配信ライブで果たしてノレるのか……? と一抹の不安もあったのですが、そんな些末雲の上に吹っ飛ぶレベルで最高も最高の夜でした。
 歌、演出、演奏、世界観。全て最高。もうほんと最高しか言えない。須田景凪最高としか言えない。あ゛~~~須田に天下獲らせてぇ~~~~~! 地球の所有権を須田に授けてぇなホントにな~~~~~~~!!!

 ただちょっと物足りない面も勿論ありまして、個人的にMC殆どなかったのは些か残念でしたね~。
『晩翠』で話した「さぽめんの皆と」「アイスを食べたよ」「なかよしなんだなあ(けゐな)」とかいう相田みつを張りにほのぼのした脱力必至エピソード聞きたかった。まぁ無観客だからしょうがねっちゃしょうがねーんですが。でも須田さん特有のほんわかのほほんとしたお話は是非にお聞きしたかったですねえ!

 あとセトリ。今回は最近リリースした曲+『porte』収録曲に人気の「シャルル」や「パレイドリア」を散らした感じで、かなり手堅くまとめてきた印象でした。テンアゲナンバーてんこ盛りで無論ヤバヤバのヤバだったわけですが、もっと遊び利かせても良かったのになーと若干思う次第。「鳥曇り」「ポリアンナ」のビシッバシッとしたアクセントや、バルーン時代の「トピアリー」「esse」辺りのセルフカバーも聴いてみたかった。アンコールなしも相まってちょっとキレイ過ぎる感じはしましたね。

 とはいえ、ありえんくらいごっつええライブであった事は揺るぎない事実。

 全体通してとても丁寧に創られている事が分かり、演奏された全ての楽曲に音源とはまた異なる鮮やかな色彩が滲むかの様でした。
 何より、須田さんが自分の曲に深い愛情を持っているのが凄く伝わってきた。もう歌ってる時の顔に慈しみが表れてんだよね。俺の作った激エモ曲をテメーらファッキンエモリスナーに届けてやんよ、という熱い気概。私は性格趣味嗜好含めて須田氏に惚れ込んでいるのですが、あの歌い方を見て更に彼を好きになった気がします。好きになり過ぎて何かもう危険な領域に突入しかかってるもんな。これはご尊顔解禁大成功だったと言わざるをえませんね~。

 そうそう、生歌の上手さと演出で若干忘れてたけどご尊顔でっせ奥さん!

 以前から薄々感付いてはいたものの、個人的に大変好感度高めな顔面で感動の嵐が巻き起こった。なんつーか「幼少時分片田舎から都会へ出稼ぎに来て小姑にイビられたり銭盗みの濡れ衣着せられてボコられたり散々苦労したけど今は好きな事出来て幸せです」的なうら寂しさがとても奥床しくて好きです。おしんかな。
 あと基本寂しげなのに、時折刃物の切っ先めいた鋭い眼光を放つ目ね。あれホント好き。一重瞼好きな身分だもんで見るだけでアゲアゲエブリナイしちゃうんだよね。ちょっと大きめの鼻も良いし、ハッキリした形の口元も良いし、ほくろ多めなとこもカワイイし、毛根を痛め付けている事が如実に伝わる髪型も良いし、筋張った首の造形も格好良いし、やや節くれだった厚みのある手もイカすし、猫背気味の背中周りもエモいし、なで肩なのに肩幅やたら広いとこもウルトラスーパーグッド。つまり全部好き。マジ愛すべき漢。大切に推そう。


 てなわけで景凪さん大勝利!
 あらゆる娯楽が制限された状況下、こんなにも素敵に美しい時間を体験させてくれた事、一オタクとして最大の感謝と敬意を表します。


 アルバムも新曲「ゆるる」も楽しみ~。須田さん、地の果てまで付いていきまっせ! 以上です!!

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