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想像力が高い日本 | 経済複雑性(ECI)

先日、NHKのBS1スペシャル シリーズ コロナ危機「グローバル経済 複雑性への挑戦」の中で、日本は経済複雑性(ECI)が第1位の国であるが故に、貿易に依存している、脱グローカリゼーションを考えるべき、という話がありました。

ECI?

とても興味深かったので調べてみました。

1. ECIとは?

Economic Complexity Indexの略。その国の経済システムにおける生産力の特徴を測るための指標で、世界各国の輸出データをまとめ、産業毎の複雑性を評価し、総合複雑性を順位づけたもの。
これまでスタンダードだったGDPにとって代わる新たな経済指標として注目されている。MITメディアラボのセザー・ヒダルゴとハーバード大学ケネディスクールのリカルド・ハウスマンにより提唱。

「複雑性」というのは、簡単に言うと、どの国がどのような製品やサービスをつくり、どこに輸出しているかを指す。そのため、1つの資源や産業に頼っている場合はリスクが高い。

このECIが、日本は16年連続第1位とのこと。
下図が日本の輸出の複雑性度合を表した表で、濃い緑になればなるほど複雑性が高いことを示す。

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オーストラリアと比較してみると、差は鮮明。

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天然資源に大きく依存しているため、リスクヘッジができていない。

2. ECIが高いと何がいいの?

このランキングからいえる日本の強みは、複雑性の高い産業を多数有しているため、「高付加価値産業」を有し、産業の多様化が進んでいるといえる。
「高付加価値」とは、製品の原価と売価の差である付加価値が大きい製品のこと。優れた技術やノウハウ、他社が真似できないような技術が駆使され、市場のニーズに沿ったものほど付加価値が高くなる。つまり、日本は世界に通用するオリジナリティーのある製品やサービスをたくさん抱えていると認識されている。

天然資源に乏しい日本は、高度成長期からさまざまな分野で技術力を高め、多くの製品を世界に輸出してきた歴史がある。これがECI1位という結果に結び付いたのではないか。

3. ECIを高めるには?

鍵は「情報」。情報を効率よく収集し、実際の産業に活かしていくかを考えることが重要とされている。

また、経済複雑性を評価するために、ヒダルゴは「想像の結晶化」という概念を考案している。

彼が例に挙げたのは2種類の「アップル」。一つは自然界にある果物のアップルで、もう一つはスティーブ・ジョブズが創業したアップル社の製品。
ヒダルゴがいう想像の結晶化の成果物は、もちろんiPhoneやiPadなどを含む後者である。一つのアップル製品を製造するためには、高度なノウハウや知識が詰め込まれている。そのため、輸出額自体が同じであっても、果物のアップルを輸出している国よりもアップル製品を輸出している国の方が経済は複雑で高度であると分類されるのだ。
引用:https://forbesjapan.com/articles/detail/17838

想像力、そして想像を具現化する力を高めることこそが、経済成長の鍵となる。

4. 脱グローカリゼーションを考えるべきなのか

ECIの概要が分かったところで、最初の「脱グローカリゼーションを考えるべき」との意見を考えると、確かに貿易がストップしている今般の状況を考えれば自国での製造は考えるべきではあるが、これまでのやり方を一切切る必要はないと思う。それこそリスクになってしまうから。日本が世界に評価された想像力や革新性を発揮し、様々な選択肢を生み出していくことがいいのではないかと考える。

そのために今できることは、これからの未来を予測し、想像し、それが形になるような力を養うことだと考えている。

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