聞き比べ:パガニーニ綺想曲第24番 マイベストは定評のあるあの人 191/360
バイオリンのソロ作品で、
超絶技巧が連発され「最長不倒」的な楽曲として知られるパガニーニ奇想曲 (または狂想曲) その中でおそらく一番ポピュラーな24番。
さて、誰の演奏・録音が「世界一」でしょうか?
※こういう質問は最終的に「個人の好みによる」が結論なのですが
お断り:リンクを多用したら重くなってしまったので
埋め込みは最小限にしています。
末尾にSpotifyで見つけられる限りの音源を入れたリスト有り。
(随時更新の予定)
バタコの選ぶベスト・録音
・・はハイフェッツのこれ
(そもそも、まだバイオリンに興味を持って、40代なのにレッスンウケてみたい、などと思うようになってからまだ半年もたっていない=バイオリン鑑賞の基礎教養がほとんどない) バタコは一番最初に、
世紀の大天才、人によっては~300年に一度の逸材、
などの定評のあるヤッシャ・ハイフェッツの録音をYouTubeで聞いてしまい
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YouTubeリンク、ピアノ伴奏つきコンサート動画
そこが基準値になってしまったので、
それ以降に聞いたものは、その基準からの「違い」に目が向くようになってしまいました。
というわけで、バタコのイチ押しはやはりハイフェッツのこの録音
(レオポルト・アウアー編曲、ピアノ伴奏つきです)
5分42秒という長さになっています。
そんなバタコが選ぶ2番は?まだ考え中です・・
ちなみに同じハイフェッツさんでも
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この1948年のライブ音源(Spotifyリンク)
ではもう少し早く弾いているようにも感じられます。
バタコの耳ではハイフェッツさんの「あの録音」が標準になってるので
ゆっくり目の演奏で、ひとつの音に「ニュアンス」、演奏者のinterpretationが込められているほうが好きですね。
そして、LP盤レコードみたいな古い音源のまろやかな響きも好きです。
コレはもう好みの問題かと。
古い音源
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ユーディ・メニューイン 1935年 Spotifyリンク
オシー・レナルディ 1947年? Spotifyリンク
☆ミンツ
シュロモ・ミンツの演奏は全長6分越え
早弾きクラスタのヒトビト
もともと、この曲自体が、超絶技巧を見せつけるアクロバティックな作品で、「人々を驚嘆させる」ことを重視してる側面があるために、演奏家にとってはテクニックを見せつける場として使われることも多いように感じます。
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聴衆が圧倒され女性客が絶叫するコンサートの場面 (YouTubeリンク、映画の一場面)
「元祖」気絶者が出る「ロックコンサート」的ショービズの走りとされるパガニーニのコンサートシーンを再現した映画作品。演奏はデイヴィッド・ギャレット。
早弾きだと思う例は以下に。
☆カヴァコス
レオニダス・カヴァコス、特にからの0.36からの第3アレンジメントや1.24辺りの第5、1.45からの第7アレンジメント、第9アレンジメント、なんかが早い!
☆ヴェンゲーロフ
マキシム・ヴェンゲーロフさんのは「ライブ動画」なので
途中でどよめきと拍手が混じってますけれども
「楽しんで」演奏している雰囲気が伝わる気がします。
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リンク (YouTube動画)
このコンサートはヴェンゲーロフさんの活動20周年記念と言うことで
彼のファンが多かったのかもしれませんし
アンコールなこともあり
ピチカートの後でうわっという歓声とともに拍手が沸き起こってます。
さらに、ライブ動画ならではの愉しみですが
演奏前に「精神統一」している様子とか
途中で弓の毛が一本切れちゃってもそのまま演奏し
最後に、喝采に答えながら
遊び毛を処理してるところなんか、何ともリアリティありますね。
※ジョシュア・ベルさんが言っていたのですが、
クラシックでは演奏が終わるまで途中、拍手はしないのが決まりですが
「クラシックもどんどん新しい世代の鑑賞者を増やしていかないと
いずれは没落してしまう分野なんだから、
『慣れてない』ニューカマーが居るのは良いことだと思うんだよね。
僕は、途中で拍手が聞こえてきても怒ったりしないよ、
お、いいね!と思う」そうです。
☆エーネス
ひとこと、James Ehnesさんの録音について触れておくと
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Spotifyリンク
バタコのバイオリンの先生デッカさんは
イギリスの大御所バイオリニストAさんとお知り合いだそうで
※推定70代だけど、時々、室内楽コンサートに出演
(若い頃は有名な楽団を統括していた)
デッカさんによると
「Aさんって、誰の演奏を聴いても基本ホメない」
のだけれども
知り合った期間のなかで唯一「いいねぇ」と言ったヴァイオリニストが
James Ehnesさんだったのだそうで。
バタコはさっそく家に帰ってEhnesさんを聞きました。
どこがそんなにいいのかな?と思いつつ。
※皮肉じゃなくて、バタコには超・ビギナーなので
どのあたりがどう素晴らしいのかな?と、純粋な疑問
光栄にも、
バタコはAさんの生演奏をコンサートで聞く機会があり
その場で思いました。
あぁ、これ、ちまたで意見を2分しがちなヤツ
「恋愛はナルシスト派=自分と似た人を好きになる」
『美女と野獣』派=自分とは違う相手にこそ惹かれる」
の違いで言うと、
AさんのスタイルはEhnesさんの音色に近いものがあるなと
(バタコは勝手に) 思いました。
※恋愛ならナルシスト派ね。
軽やかに、かつ繊細に、「引っかき鳴らす」感じで
のびやかに澄み渡るエレガントな音色
突き詰めると神経質で金属的な響き。
単にファンだから好きなスタイル「オイストラフ」
ちなみにバタコはガガっと弓で弦に襲い掛かるような
なのになぜかあくまでも甘い音のする
←なぜか木管楽器のように聞こえる
私見ですが
ダヴィッド・オイストラフさんのスタイルが好きなので、
「彼の弾く24番が聞いてみたかったよなぁ~」
と思います。
☆コーガン、オイストラフ
オイストラフさんにスタイルが近い (と個人的に思ってる)
レオニード・コーガンさんが弾く
パガニーニ綺想曲23番リンクはこちら。(24番が聞いてみたかった・・)
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Spotifyリンク
なんか、弓と弦の接地面がより広いような音がしますよね~
と、こうやって聞き比べたりいろいろ考えてるうちに
自分の音の好みというモノが分かっていくのかもしれません。
最近、全然練習できていないバイオリンですが
デッカ先生によれば
「弾く前に、既にあなたの中に音はあるの。
その音を掘り出していく作業なのよ、練習って。
だから、たくさん聞いて、自分の音を見つけないとね」
とのことなので
もし仮に、バタコが「出したい音を出せる」レベルに到達できるとすれば
オイストラフさんの
甘くなめらかなくせに太くて力強い、木管のような音
それを私は奏でたいのです!
ご参考までに・・
オイストラフさんのパガニーニ綺想曲17番と
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YouTube (静止画) リンク
オイストラフさんによるパガニーニのCampanella、ライブ音源 (1945年)
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YouTube (静止画) リンク
アナタのNo.1を選んでみてください
Spotifyで24番を集めたリストを作ってみました。(今後も編集するかも)
現在のお気に入り順で並べてますがハイフェッツ1948、メニューイン、レナルディ、ラビン2003、パールマン、フィッシャー、(この辺からは「集団」であまり差がないかも)ミンツ、ギトリス、エーネス、カヴァコス・・みたいな感じでしょうか。また何年か経つと、好みも変わったりするのかもしれないですね。
※加筆:コチラにすべての録音がリストされている模様です。
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その他音源
ヒラリー・ハーンが弾く、オリジナル+ご本人?編曲のアレンジバージョン
リンク (YouTube演奏動画)
あなたのお気に入りはどの演奏家のどの音源でしょう?
最後まで読んでいただいてありがとうございます!