3、4割そば

中学のときからそうだ。

教室にいるだけでなぜだか繁忙期なことがある。

水泳の授業なんてもってのほか。

ある日はコンディションが悪く（良いとも言える）、水中で全忙期して文字通り立ち尽くしていた。

これは25になった今もそうで、職場、飲食店、電車（これがヤバい）、どこもかしこも繁忙期。電話が鳴り止まない。

そんな僕にも今日、彼女ができた。

好きですと言われたとき全忙期を迎えた。

もちろんバレないようにかったいジーパンを履いているので常に大丈夫🙆

どういたしまして。ってボケたみたいな感じになって普通にテンパってただけなのだがそれがウケてその顔をチラッと見るとさらに全がもう一段階グッと来る。

手を繋がれた。

手を繋がれている。

気付いたら。

　何割そば？

って聞かれてなぜ「僕の事」を知っているのかを聞くべきだったはずなのだが僕はそこまで頭が回らず

　4、うそ、3、いや、4割、あやっぱ、3、4割そば

と答えた。

　10割そばでしょ

と笑われた。

　一生そばにいてください

と言うと、

　一生一緒にいてくれやって歌あったよね

って言われて、

　あー

と返して、

　三木道三だ三木道三！

と言われて、僕は聞いた言葉が文字として見える共感覚の持ち主なので、

　回文みたいだね

と返したら、

　カイブン？

と聞き返されて、

　カナブンみたいだな

と思ったけどもう口には出さなかった。