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あっ!地震。たった5分「寝ている自分を助ける防災術」

 かんたん防災 ととのえよう子です。

 みなさんは、「寝ている時に大きな地震が起きたらどうしよう」と思ったことがありますか?

 私は地震が起きませんようにと願いながら寝て、何事もなかった朝がくるとホッとしながら目覚めます。  

今夜も巨大地震が起こるかもしれません。なぜなら日本で甚大な被害を起こす南海トラフ巨大地震は、30年以内(この瞬間も含まれる)に約70%の確率で起こると言われているからです。熊本地震の発生確率は約1%で発生しました。


みなさんは今夜、地震が起きてもケガをしない準備はできていますか?

今日は、寝室に準備する防災術をお伝えします。ご家庭にあるモノを使いますので買いにいったりする必要はほとんどありません。かんたんに準備できますので、本日中に備えることができます(^^)/


(1)寝室防災が必要な3つの理由とは?

1、自宅で一番長くいる場所だから
2、地震だと認識するまでに時間がかかる
3、夜は暗くて周りが見えないので危険


1、自宅で一番長くいる場所だから「人生の3分の1は寝ている」と言われますよね。実は、自宅で寝室にいる時間が一番長いのです。よって、寝室で地震に遭う可能性が高い寝室で備えることが必要となります。


2、地震だと認識するまでに時間がかかる
起きている時よりも寝ている時の方が物事を認識するまで時間がかかります。だからこそすぐに身を守れるものを寝ている場所に置くことが大切です。

3、夜は暗くて周りが見えないので危険       
阪神淡路大震災の発生時間は、冬の早朝の5時46分。真っ暗な寝室で震度7の地震にあった友人の体験談です。
友人がベッドで寝ていると、ゴーっと物凄い音で目覚め、ベッドが波のように激しく揺れてパニックになりました。そして、真っ暗な部屋を歩きまわり、割れたガラスを踏んでしまい足にけがをしてしまいました。


(2)寝ている自分を助ける「命の箱」防災術とは?

避難するときに必要な視力、足と手を守るモノを箱に収納する防災術です。家にあるモノを寝室に移動させるだけなので5分もあれば完了します。

命を守るモノを箱に収納するので「命の箱防災術」と名付けました。

用意するもの
1、箱(段ボール)
2、靴(できれば厚底)
3、ヘッドライト、懐中電灯
4、メガネ、メガネケース
5、軍手、てぶくろ
6、あなたが避難に必要と感じるモノ


命の箱



1、箱
防災に必要なモノを収納する箱を用意します。家庭にある段ボールで大丈夫です。見た目が気になる方は、100円ショップ等でも折りたたみされた箱が売っています。また、座ることができる収納スツールを使っている人もいます。
寝室が狭くて、段ボールを置くスペースがない人は、布袋に入れてベッドの近くに置いている人もいます。

2、くつ(できれば厚底)
地震直後に足にケガをするとなぜ、いけないのでしょうか?火災や津波が発生したら安全な場所に素早い避難が必要になるからです。
 
底の厚いクツがよいのでしょうか?地震が発生したらガラスや釘、尖ったモノが散乱します。底の薄い靴だと靴底を突き破ってケガをしてしまう可能性があるので、厚底のクツだと安心だからです。

靴を買うのもいいですが、履かなくなった靴がありませんか?その靴をビニールに包めば、衛生面でも安心です。

また、お子さんの足の成長は早いですよね。ピッタリサイズの靴を入れていてもいざという時に、履けない可能性があります。そこで、サイズアウトしにくいクロックスを子どもが幼い頃は、用意していました。


3、ヘッドライト、懐中電灯

人間は、安全に行動するための情報を「目から8割」得ています。明かりがあれば、部屋にガラスや危険なモノが散乱しているのが見えるので、ケガをするリスクが下がります。

ヘッドライトをおススメする理由は、両手が使えるからです。人を助けたり、避難する時に両手が使えると便利ですよね。
また、ヘッドライトは頭に付けますので、目線と一緒に照らす位置が移動します。見たいところをすぐに照らし便利です。

4、メガネ、メガネケース
震災時に、もしメガネがなかったことを想像してみて下さい。きっと不便で不安になりますよね。
東日本大震災の時に、メガネが無くなったり壊れたりして、多くの方がメガネを購入されたそうです。メガネが壊れないようにケースに入れて保管していれば安心です。

5、軍手、てぶくろ
軍手がないなら手袋でも大丈夫です。
あなたの手は、子どもの手を握って避難するでしょうし、家族のケガの手当てをするかもしれません。


6、必要と感じるもの
防災で必要なモノは、ひとりひとり違います。幼いお子さんには、抱っこひも。ご年配の方は、折り畳みの杖など。必要と感じるものを入れて下さい。


(3)命の箱を置く時に、守って欲しい2つのこと

1、すぐに使える所に置く
「命の箱」を寝ている所の近くに置いて下さい。命の箱が遠くにあると取りに行くまでにケガをしてしまうかもしれません。

クローゼットや押入れの中にはできるだけ入れないでください。クローゼットやが歪んで開かなくなると用意したのに使えなくなります。また、押入れのモノに命の箱が埋まってしまうと使探す手間がかかります。

2、防災グッズ以外は入れない
命の箱には、防災グッズ以外は入れないでください。なぜなら、何でも入れてしまうと、ただのモノ入れになってしまうからです。そうなると、防災するモノが入っている意識が薄らいできて、命の箱の存在を忘れていきます。せっかく用意したのに地震発生の時に使われない可能性があります。

避難リュックをいれてもいいですか?と質問されます。避難リュックが大きくなければ箱の中に入れても大丈夫ですが、入らない場合は、別の場所に保管した方がいいかもしれません。もしもの時に、命を守るモノが「すぐに使える」かで判断して下さい。


(4)防災グッズの収納だけではない、3つの効果!

1、命の箱が防災のシンボルになる
「命の箱」をながめながらお子さんが成長すると、潜在意識に「備えること」の大切さが伝わります。
お子さんが家庭を持ったときに覚えていた命の箱を備える。そして、孫の世代にも引き継がれたとしたら。3世代に渡りあなたの防災を受け継いでいることになります。世代を超えた防災の始まりです。あなたの備えが未来の命も守ってくれるかもしれません。


2、すぐに収納できるので、防災グッズが迷子にならない

せっかく買ったモノを探しまわった経験ってありませんか?
収納する場所が決まってないと、適当に収納してしまい探しても見つからずに同じモノを買ってきたりしがちです。必要なものを箱に入れるだけのかんたん収納。防災グッズが迷子にならずにいつでも使えます。

3、愛情表現
「命の箱を置いたら子どもや家族がとても喜んでくれました!」と嬉しい知らせを聞きます。地震から家族を守りたい気持ちが伝わるのだと思います。そして、命の箱を置いたことで、家族が防災に関心が向くようになったと嬉しい報告も沢山あります。


防災をするコツは、たった1つ。それは「今すぐに行動する」ことだけです。今からの5分で準備した「命の箱」があなたと家族を守り始めます。


最期に、医師でもある台湾の友人が「命の箱防災術」を広めてくれています。2019年8月に台湾で震度6の地震発生。
この数日前に、命の箱防災術を小学生に伝える機会があったそうです。その時は、反応は薄かったとのこと。しかし、地震の翌日に友人が学校に行くと、子ども達が「命の箱を用意したよ!」と、報告しにきてくれたそうです。

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