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エクストリーム・ジョブ

マグさんと見た!!!今まで見てる作品ってどれも面白いんだけどお互いの反応が明らかに良かったのって「ブレット・トレイン」「ファイトクラブ」「エクストリーム・ジョブ」なのでめちゃくちゃ好みがわかりやすい。

熱い展開で景気のいい暴力かつ打撃音が重めの映画が好き!!

あとは差別と偏見を汲んだ上で推理を展開して謎を解いたところで世界も死んだ人もどうにもならないミステリーとか好き。ほの蒼き瞳とか…。

麻薬取り締まり班

偉い人が直々に作った割に成績がふるわない麻薬取り締まり班の面々と全然出世できない班長が主人公。この人たち、実際警察としての仕事ができるシーンはないに等しいんだけど見つけてから逮捕に至る直接暴力は失敗がない。

なのでこの人たちがマフィア側じゃなくてよかった〜!!と思うけど、この作品のマフィアって裏どりとか事務作業とか人員配置とか取引が死ぬほどうまそうなのでマフィアにもなれなさそう。あと本人たちとしては大変不本意なことにチキン屋の経営の才能がめちゃくちゃあり、何をしなくても勝手に売れてくチキンのせいで犯人を撮り逃し人生がめちゃくちゃになりかけて警察としての本懐を忘れそうになる。

この本懐忘れ天丼が5回くらいあるんだけど毎回ちゃんと面白い。「お前らは警察だろ」「なんでそんなチキン屋に本気なんだ…」と「チキンが売れすぎている…!!」を交互に食らっていくうちに「チキンが麻薬取引に巻き込まれている…!」と「もしかしてこの人たちが麻薬を取り締まるのが本職なのか…?」になって気がついたら超かっこいい戦闘シーンにも連れ込むので嘘みたいな映画。見終わったあとは2時間とは思えない満足感がある。地上波で定期的に流してくれ。

コメディ映画なので当たり前なんだけどディズニーとかこの間見たマリオの映画に負けないくらい頻繁に笑わせてくるので当たり前にずっと面白い。班のメンバーはすごいキャラが立ってるんだけどどう考えてもアホを2人抱えていたりする。アホを2人抱えているので当然警察としてうまく操作ができるシーンの方が少ないんだけど反比例するようにチキンが売れるのでストレスがない。視聴してる人間のストレス管理をチキンの売れ行きで左右する映画。

この警察としてのポンコツさと遠回りに見える無限繁盛チキンが回り回って麻薬の元締めまで意図せず転がり込んでくるのですごい面白い。あと真面目な時にかかるBGMに「コッコッ」とか「コケッコー!」みたいな鶏の鳴き声リミックスが入ってチキンから逃げるな!!!!という意思を感じる。

この作品の敵って、情緒の不安定さを抜いても組織としてやっていってる謎の貫禄と仕事のできる雰囲気があり、実際できるので搦め手で立ち向かおうとすると常に逃げられるんだろうなって小賢しさがみえる。なので組織に対して賄賂とか丁寧な証拠集めをせずに正面からぶん殴ってくるこの班の人々ってそう思うとめちゃくちゃ組織解体向きなのかも。なんだ組織解体向きって。

あともうチキン屋として人生をやってくしかないんじゃない??みたいなシーンを30分くらいやった後にお出しされる警察として隙がなくて手慣れててかっこいい捕縛シーンとかみるとメロメロになってしまう。手際よく捕まえた怪しい人物の目とか腕を素早く確認して時間に麻薬が絡んでいることを無言で見抜くシーンとか超かっこよかった。

面白かったシーンはめちゃくちゃあるけどネタを解説することが憚られる関係でいつにないくらい感想に困ってる。そんなことあるんだ。

「麻薬取り締まりとは…」

かっこいいシーンはたくさんあって、かっこいいから笑えてしまうシーンもめちゃくちゃあったんだけど敵がいる港に正面から殴り込む所からはずっとかっこよかった。

出世してるし実績も上げてるけど「はうんっ…」みたいな声あげて喧嘩に負けて犯人をスクールバスに捕まえてしまう後輩が「チンピラは諭せばいいが麻薬常習者はそうはいかない…」からの改まった解説パート、めちゃくちゃ好き。

そもそもポンコツ警察とチキン屋の側面はいっぱい知っててもなんでこの人たちが班を組んでいたかは本当に知らなかったのでそこから提示される「柔道代表」「海軍特殊部隊」「ムエタイのチャンピオン」そして「あいつは…野球部なんだ…!!」でテンションがすごい上がった。オタクはこういうのが好きで〜!!!ポンコツだと思ってた人たちが実は強かった、みたいなのに弱くて〜!!

地道に麻薬を見つけるのは下手でも向かってくる狂人を薙ぎ倒すのは得意!!!の人たち、すごい強くてめちゃくちゃかっこいいがやっぱり警察向きじゃないよ。

途中でなんとなく匂わされていた班長の「不死身のコ」「ゾンビ」の名称が他のメンツと違って武道に裏打ちされてないのもめちゃくちゃよかった。この時点でかなり「杉元…??」って2人とも言ってたんだけど、「俺は死なない、俺は死なない!!」とか班長が言い出してたので本当に「俺は不死身の杉元だ…!!」と用法が同じだった。

もちろん大乱闘のシーンも大好きなんだけどその後の刈り上げめちゃ強美人のソニとの女女格闘シーンも良かった。その前のマ刑事が柔道家なので襟とか腕を掴ませてくれないソニに手も足も出ないところとか格闘に真面目だったし、倒された後に「あいつは顔だけが取り柄なのに!!!」って聞き捨てならない台詞を吐きながら戦闘に突入するところも好き。ややストーキングすぎる片思い描写、常に「えっ?!!!!なに?!!!」と共にあってときめきとは無縁。

最後の船上でのタイマンシーンもめちゃくちゃ良かった。マフィアの親玉もコ班長もケンカがめちゃくちゃ強いキャラではないので限られた場所とその場のもので割と泥臭く戦うのがグッと引きつけられて見ててはらはらした。はらはらはするけどもうこの辺になると班長が不死身なので攻撃を避けたりしないし2人して結構吹っ飛んだりする。

もうずっと笑ってたし話が軽快だし喧嘩のシーンが泥臭くて最高の映画だった。

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