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グリーンインフェルノ

マグさんと見た!これが見れたらあとはなんでも見れます。

愚か大学生

酷い目に遭う登場人物たちが事前にちょっと悪いことをして、心情的にはあまり辛くない。みたいなのよくあるしこちらとしても楽なのでやってほしいところではあるが予期しない方向に愚かだった。

国連の弁護士を父にもつ主人公が子供扱いされることを嫌い、行動を起こすことで一人前になろうとする構図が側から見たら無謀であり悪手の一つで割礼で言うところの「悪くすればガラスの破片など」に近いのでこの辺かなり皮肉だった。いや、この映画に皮肉がこもってない場所なんて一つもないわけですが…。

この愚か大学生パート、100分の映画の40分を占めるのでこの映画の主題の一つと言って差し障りがない。しかも救いようもないほど愚かかと言われると後半結構頑張る人たちでもあるので前半も後半もアレハンドロの先導者と詐欺師の手腕に乗ってしまっただけの不運な大学生でもある。だからこそ監督が言ってる「それっぽい記事をSNSで言及して活動してる気になってるやつへのアンチテーゼ」の対象である「行動がどういったものなのかよく考えていない」人たちでもあるんだと思う。

前半の行いと後半の報いの天秤が監督の中で釣り合いが取れてるんだろうなと感じるだけの浅はかな社会活動へのヘイトが作中にはあるんだけど、優しい級友が無惨に死に、凌辱され、生きてる方が辛いような目に遭うたびに「これと当価値だとお思いで…?」見たいな怯えがあった。でも自分の行為を正当化するために友人たちの弔いを一切顧みずに「彼らは優しく…」って嘘をついた主人公はかなり救いようがないかも。

主人公が嘘をつきアレハンドロが人工衛星からの写真に映るラスト、生まれてから持ってるもの(国連職員の娘)に頓着してない主人公と立場を弁えてるアレハンドロが、立場を弁えてる主人公と生まれてから持ってるもの(健康体の男性)に頓着しなかったアレハンドロだな〜と思いました。銃撃戦の時に死んだ黒く肌を染めた男性がいればアレハンドロの処遇も違ったかもしれませんが…。まあ陰謀論も嗜んでおいでだったので自分が権力者になることに積極的なのかも。

アレハンドロの悪口を言える箇所が多すぎて自分が何に言及するかで思想が透けるの、嫌な心理テストみたいな存在だな。

🦀🎵

ハンニバル(ドラマ)は連続殺人鬼かつ精神科医にしてカニバリズムの持ち主がおしゃれな料理動画のテンションで人を料理するシーンが有名で実際見応えがあるんですが、今回とどっちが嫌かと言われればハンニバルかもしれない。

人肉かどうかに限らず解体シーンって結構グロいなと思うのでそれが「スーパーで売ってる形」としてキッチンに乗ってくるハンニバルはこれからの生活に支障が出る(実際ハンニバル見てる時はレシピ系動画が見れなかった)けど、鈍い刃物で切られて肉塊になる様はどの動物も同じだしなと思いました。こっちの方がしんどい人もいそう。

スプラッタを見に行ってすげえスプラッタをみたので大満足。ただ、スプラッタをあまり見ないのでもしかして私ってかなり質のいいのを見たのかもという予感に裏打ちができない。あとはシャークネードとかの雑に頭が無くなるやつとかしか見てない…。

人喰い族を扱うのではじめと終わりにハンストを映すところとかかなり性格が悪いんだけど、途中で「菜食主義なの」って告白する女の子を出すのもかなり嫌だった。まあ出さないわけないし、あのグループに在籍してる人間にいないわけないんですが…。

この映画の性格の悪さを図りかねていて、菜食主義の女の子が自殺することは「この子が死んだところで」なんだけどこの子の死をきっかけに一度は脱出できて、そのおかげでスマホを手に入れて救援に繋がるので「たった1人の行動が」身を結んだ結果なのでこれがそのまんま菜食主義のあれに…繋がったりするんですかね…どうですか…?

撮影

かなり裸に近い子供がわらわら出るし、人の形に近い肉を切ったりするので「撮影どうしてるんだろう」ってマグさんと話していたんだけど、なんの捻りもなく現地の人たちを使ったらしくてそこはなんか…そう…続編はないかもね…と思いました。

今思うと民族の中で明確に儀式シーンをしてた人たちは黄色だったり黒だったり肌を塗り込んでたので白人だったのかも。

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