乾癬と分かるまで15年かかった理由

題名の通り、私は自分が「乾癬」にかかっていると分かるまで15年かかりました。


なぜか?

突然ですが、少し私の症状が出始めた時の話をさせてください。


一番最初に症状が出たのは恐らく10歳の時。

リビングでTVを見ていて、「なんか頭痒いな〜」と頭を掻いていたら、なんかいつもと違うなあと。頭を掻いた指をパッとみると、爪のところに白いものが付いていました。

10歳ながらに、「えっ!これもしかしてフケ?」と思ったと思います。その日のお風呂では念入りに、念入りに頭を洗いました。


ですが、それから頭が痒いのが治まることはなく、そしてフケもどんどん増えていく。ついに、母に伝えました。


母親は私の頭皮をみて、「うわっ。。。これフケすごいわ。皮膚科に見てもらったほうがいいで」と言いました。母親とはいえ、他の人に自分の頭皮をみてドン引かれたのはなかなかショックでした。


すぐに皮膚科に行き、そのお医者さんに告げられたのは

「これは脂漏性皮膚炎という病気ですね〜。ふつうは中年の男性に多く発症する病気なんですが。。。」と言われたのを、これもまた鮮明に覚えています。私は中年男性がかかる病気になったんだ、と。笑


とりあえずステロイドの薬や飲み薬をもらい、私は「薬をもらったからもう大丈夫。すぐ治るだろう」と思っていました。もちろん、この時はまさか26歳になってもまだ悩まされているとは微塵も思っていません。


その日からステロイドのローションを頭に塗る生活が始まりました。


薬を塗って少し炎症が抑えられても、薬を止めるとまたぶり返す。薬がなくなる度に皮膚科に行き、頭のローションの追加分をもらう。その繰り返しでした。


母親ももちろん心配してくれていて、漢方を試したら?と私に漢方を飲ませたり、ちゃんと薬塗ってるの?と細かく聞いていました。


ですが、私にも思春期や、反抗期があったのでいちいち聞いてこられるのがうっとうしく感じ、薬のことを聞かれたり頭皮のフケを指摘されるたびに、かなり反抗的な態度を取っていました。今思うと、悪いことをしたなあと反省しています。

話がどんどん逸れそうなので、母親との話はまた別の記事でいつか書きますね。


そんななかなか症状が改善しないことから、私の中では次第に

「治療するために毎日薬を塗る」というところから、

「ひどくなった時に薬を塗ればいい。」という気持ちに変わっていき、毎日薬を塗るのもやめ、皮膚科に行く頻度もかなり減っていきました。ステロイドを多用するのは体に良くない、という知識があったわけではなくて、ただ担に「塗っても一時的なものなんでしょ」というやさぐれの気持ちが大きかったと思います。

担当の皮膚科の先生は、いつも診察に行くと「毎日きちんと塗って1ヶ月分くらいの薬」を処方してくれていました。そして、「1ヶ月後の○○日くらいにまた来てください。」と言っていました。

私はいつも、心の中では「わかりました(薬が無くなったら来ます、いつになるか分かりませんが)。」とだけ言って、結局その1ヶ月分くらいの薬を3カ月、ひどい時で半年くらいで使い、なかなか言うことを聞いていませんでした。


そして、違う皮膚科に行ってみるということをあまりしてこなかったので、「私は脂漏性皮膚炎じゃないのかも?」と疑うことは一ミリもありませんでした。もちろん乾癬という病気も全く知りません。

高校生か大学生の時に、一度だけ母のすすめで違う皮膚科に行った時も、診断結果は同じでした。ちょっと違うクリームと、シャンプーのおススメを言ってくれたくらいで。脂漏性皮膚炎だといつも診断されていました。


なぜ「乾癬」と皮膚科の先生は誰も疑わなかったのか?

恐らく、私の症状が本当に脂漏性皮膚炎と同じだったからだと思います。

頭皮のかゆみと、フケの症状。眉間や鼻周りが赤くなる。

これは脂漏性皮膚炎の主な症状だと思います。

乾癬と脂漏性皮膚炎のちがいって何なんですか?と、自分が乾癬だと分かってから一度先生に聞いたことがありますが、

「非常に症状がよく似ていて、頭だけの症状だと判別しにくい。ただ乾癬と脂漏性皮膚炎の治療法が全く違うかというとそうではない。だから今まで脂漏性皮膚炎として治療してきたことが無駄だったりすることはない」と言われました。

正直自分でもまだよく違いは分かっていません。

私の症状は10歳の頃から今まで主に頭皮がメインで、大学生くらいの時に陰部にも表れ、そしてここ1〜2年で全身(腕や足)に症状が広がっていきました。腕や足にも症状がでてきてやっと乾癬だと分かったのです。

ただ、今思うと小さい時から時々耳がめちゃくちゃ痒くなって綿棒でいじくり、それが原因で耳だれみたいなものを起こしたことも複数回ありました。今思うとその頃から耳の中にも乾癬の症状が出ていたんだと思います。


もし初期の段階で乾癬と分かっていたら、今治っていただろうか?

とは全く思いません。恐らく同じ結果になっていたでしょう。

ただ、今この年になったやっとちゃんと向き合ってみて、やっぱり自分の病気や体のことはちゃんと知るべきだと思います。


幸いなことに、25歳になるまでほとんど目に見える腕や足には症状が出ていなかったので、頭皮の鱗屑以外は心配することがありませんでした。


ここ1〜2年で手足にでてきて滅入ることもありますが、私が乾癬だと気づかせるためだったんだと思うようにしています。


長くなりましたが、これが「乾癬と分かるまで15年かかった理由」です。


私みたいに乾癬と分かるまで時間がかかった人は少ないと思いますが、もしこの記事が誰かの役に立てればと思います。^^