大御所の危機
noteはブログと違っていろいろ気にして意外と書けないものだ。
長らくモヤモヤしていたらコロナがらみで由々しきニュースが飛び込んできた。
海原はるかかなた師匠がアクリルボードのおかげではるか師匠のバーコードの髪をかなた師匠がふっとひと吹きで髪が舞うというあの芸ができなくなってしまったのだ。
代わりの大型扇風機ではびくともしない。
他の誰にもできないかなた師匠の職人芸だったのだ。
これは大御所の大ピンチ、お笑い界の危機。
アクリルボードでドツキ漫才など接近する芸風のコンビやグループはどうするのだろうなあと常々考えていたのだがまさかこのお二人の師匠にピンチが降りかかるとは思わなかった。
生活笑百科のお二人の師匠の漫才。
はるかかなた師匠をたまにご存じない方がいる。
10年以上前に関東に住んでいる私の友達が大阪に来た時にワッハ上方に行きたいと言った。
当時NGKの向かいの現在の吉本漫才劇場の所にワッハ上方(上方演芸資料館)はあり2、30人ほど入れる小さな劇場で無料で芸人さんを見ることができた。
その日がたまたまはるかかなた師匠で席には入れなかったけど遠くから見ることができたので私はラッキーと思っていたら友達が崩れ落ちるほど大笑いしていたのだ。
なんと彼女ははるかかなた師匠を知らなかったのだ。
関東のテレビにはあまり出ていなかったのかもしれないが初めてこのお二人の師匠を目の前で見たら崩れ落ちようとも。
舞台上の師匠二人も彼女に気づいてこちらを見ていた。
気まずい思いをしつつも彼女の笑いはなかなか止まらなかった。
笑い終えてワッハ上方の係員さんに出会い友達が関東から来て初めて師匠を見たことを伝えて二人で謝ったら「芸人は笑ってもらえれば何でもいいのですよ」と優しくおっしゃってくださった。
この言葉がいまだに忘れられない。
はるかかなた師匠を見るたびに友達とワッハ上方の係員さんを思い出しながらいつものお約束のところで笑う幸せ。
ささやかな幸せまで奪われた。
大事な芸がこのまま消えるのだろうか。
もっと芸が見られるようになるには早くコロナがなんとかならないか祈るしはるかかなた師匠がいつまでもお元気でいてほしいとただ願う。
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