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なぜ日本の家庭ゴミのリサイクル率は低いのか?[ニュース拾い読み]
「クーリエジャポン」の記事で、「日本の家庭ごみのリサイクル率は先進国のなかで著しく低い」というリード文が気になって、読み進めてみました。
例としてあげられているのは大阪の舞州工場。その奇抜な外観で有名なごみ処理施設です。
大阪郊外の埋め立て地に約600億円をかけて20年前に建設。日本の第二の都市である大阪で排出される家庭ごみの4分の1を処理している工場です。
このごみ処理施設が奇抜なのは、外形だけではない──というのがこの記事の動機になっています。
この舞州工場と全国にある1000基以上のハイテク焼却炉では、「ごみを燃やして発電する」という手法でごみを処理しているというのです。
TOKYOでは20基ほどが同じ手法で稼働しているとか。
このことが、プラスチックのリサイクル率を引き上げられない原因になっているというのです。
日本ではこの数十年、「ごみは分別して」という神経質とも言える仕分けを要請して、それを徹底するように指導されてきました。
分別していないごみは回収しないという、行政のサービス法規を許してまで要求されていた“お題目”だったわけです。
もちろん、そうして分別されたペットボトルなどはリサイクルされて環境負荷をやわらげる一躍を担ってはいるのですが、一般の家庭ごみなどはリサイクルのシステムには組み込まれていないということなのです。
こうした廃棄物発電については、日本は着々と技術を磨き上げて、それをアジアなどの国々へ輸出しようとしているそうです。
こうした事情も絡んで、内情を知っている人も知らない一般人も、日本の家庭ごみ処理に関する状況はハイテク焼却炉という見事な解決策をもっていると考えられているようです。
また、ハイテク焼却炉は温室効果ガスを排出しますが、発電を引き換えにすることでエネルギー輸入国である日本の罹災する政策に対抗しうる代替案だというのです。
日本のような狭い国土に人口が密集している場合、ごみ問題は病原菌や感染症への対策として有効であるとされてきた歴史があります。埋め立てて処分するという余裕も少ないことも、燃やしてしまう手法に頼る追い風になってきました。
結局、“燃やすごみ”は“リサイクルしないごみ”になるしかない、というのが、この記事の読後感でした。
一方で、リサイクルという名目で収拾されているごみも、その処理が必ずしも国内で環境負荷なく行なわれているとはかぎらないようなのです。
リサイクルごみが輸出され、輸出先で汚染や貧困の問題と関係しているというニュースもあることを思い出しました。
社会が良くなればと、一所懸命分別して供出しているごみなのに、それが処理されているところはグレーな部分が多く、お題目ほど社会をよくしていないかもしれない……。
ごみ問題はなかなか厄介です。
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