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世界規模のミスコン“ミス・アース”をめぐる見過ごせない不都合な真実

半年前になりますが、突っ込んだ取材の内容だと思ってクリッピングしていた共同通信社の47NEWSの記事。

世界規模のミスコンテストと標榜するミス・アースの東北大会に出場した女性を取材。

名称に“アース”と付くように、環境保護やSDGsといったテーマに則したイベントであることも匂わせていたとのこと。

いろいろとひどい実態が暴かれているのですが、セクハラにとどまらず、詐欺に近い詐称が行なわれていたのではないかと疑われる事例もチラホラ。

記者は後日、運営会社に対して取材を実施、会社側からは文書で回答があり、ありきたりののらりくらりと指摘された部分を回避するような内容しか書かれていないという始末でした。

この記事で残念だったのは、記者が当事者意識をもってジェンダー論の視点で被害者を取材して(事件性のありそうなことを)明るみに出すことができたものの、「ミスコンの闇=傷つく女性」という湧くからこの問題を広げられなかったところだと思っているのです。

これだけ大がかりに国連関連だのなんだのと騙って大規模なイベントを実施するという目的が、女の子をいいようにしたいというところでとどまっているはずはないという、記者ならではの視点をもっと発揮して欲しかったのです。

おそらく、いろいろなアヤシい資金の流れがあるに違いなく、その部分を絡めて「女性がそうした犯罪的なイベント運営に知らずに加担させられ、精神的にも肉体的にも被害を子被っている」という、広げた枠での取材の結果を読みたかった──という感想が残ってしまった記事なのでした。

続報を期待したいと思います。


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